1999年6月14日発行(第2・4月曜日発行)


News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第369号 通巻454号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
購読料照会・新規購読申込・記事内容照会などは、郵便かFAXでお問い合わせいただくか、
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立入 哉 :h-tachi@ma4.justnet.ne.jp


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【目次】第369号

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認定講習会開催情報 ★は読者からの情報提供

山形県  「教育課程及び指導に関する科目」7月26〜28日 担当:坂本多朗
 「心理、生理及び病理に関する科目」8月4〜6日 担当:早崎則子
  照会先:〒990-2314 山形市谷柏20 山形聾学校教務 TEL:023-688-2816

愛知県  「聾心理、生理及び病理に関する科目」7月27〜30日 担当:川野通夫
  照会先:〒460-8501 中区三の丸3−1−2 愛知県教育委員会教職員課
  県外教員受入せず

大阪府  「聴覚音声生理及び病理」7月26〜29日 70名 担当:竹田契一他 
 「聴覚障害教育教育課程」7月26〜29日 70名 担当:井坂行男
  照会先:〒540-8571 中央区大手前2丁目 大阪府教育委員会養護教育課
  締切:6月30日

青森県  「聾教育基礎理論」7月26・27日 40名 担当:菅原廣一
 「聴覚障害児指導法」8月3・4日  40名 担当:菅井邦明
  照会先:〒030-8540 青森市新町2丁目 青森県教育庁学務係義務教育班
  締切:6月21日           TEL:0177-34-9880

山梨県  「言語指導の理論及び実際」8月3〜5日 50名 担当:鷲尾純一
 「聴覚音声言語の生理及び病理」7月28〜30日 50名 担当:志水康雄
  6月24日締切 照会先:〒400-8504 甲府市丸の内1−6−1
         山梨県教育庁義務教育課免許助成担当 TEL:055-223-1755

福岡県 ★「障害児教育の基礎理論」7月23〜27日 90名 担当:太田富雄
 「障害児教育学」8月3〜5日 90名 担当:南出好史
  6月11日締切 照会先:〒812-8575 福岡市博多区東公園7−7
  福岡県教育庁教育企画部教職員課管理免許係 TEL:092-651-1111(内5141)
  その他、福岡教育大学での公開講座の受講をもって認定となることがある。
 詳しくは公開講座の募集要項を参照のこと(例年の申込期間は7月中〜下旬)。

福島県  「言語指導の理論及び実際」7月21〜23日 100名 担当:鷲尾純一
  6月10日締切 照会先:〒960-8688 福島市杉妻町2-16
               福島県教育庁義務教育課 TEL:024-521-7770

手続きは早め、早めに!

所定様式の申し込み申込期限が定められていますので、受講を希望する場合は、早めに受講申込書を取り寄せ、締切までに申し込むことが必要となります。


【目次】



講座開催
 愛媛大学
 公開講座
「聴能学基礎セミナー」のご案内

 聴覚障害の教育においては、早期からの教育と聴覚の補償が重要であり、また、補聴器を装用した後に聴覚をいかに使い込んでいくかも大きな課題と言われています。
 近年、Educational Audiology=「教育聴能学」の整理が行われつつあります。この講座は、聴覚補償を学問として系統化した「聴能学」の基礎的内容について、学習を援助する内容を用意しています。講義「聴覚障害児にとって『きく』ことの意味」、実習を通した少人数体験学習などの場を提供したいと考えています。少人数体験学習では、音と電気の物理、きこえと発声の関係、難聴疑似体験、聴力測定の方法、補聴器の分解など基本的事項をていねいに取り上げたいと思っています。
 また、8月に開講される「聴能学セミナー」公開講座、10月に開講予定の「教育オーディオロジー実習」講習会など、Educational Audiology「教育聴能学」を学習するための一貫セミナーの入門的講座とも位置付けています。
 この春から、新たに聴覚障害の専門職に就いた方、Educational Audiologyを基礎から学び直したい方のご参加をお待ち申し上げます。

開講日時    7月23日(金)13時〜25日(日)15時
会  場    愛媛大学教育学部聴覚言語障害研究室
   〒790−8577 松山市文京町3番地(電話 089-927-9514)
   松山空港からリムジンバス、JR松山駅で市電に乗り換え
   「赤十字病院前」下車、徒歩3分
対  象    聴覚障害の教育およびリハビリテーション、その他関連領域にかかわる
  学校・学級・施設等の教職員・専門職員の新任者、比較的初心者
定  員    60人(参加者多数の場合、同一施設からの参加を1名に限定することがあります)
申込方法    7月16日(金)までに、現金書留で必要事項を記入した受講申込書と、80円切手
  および受講料6,400円(国庫納付金)を添えて、教育学部学務係
  (〒790-8577 松山市文京町3 電話:089-927-9377)にお申し込みください。
内容(講師の都合により一部変更になる場合があります)
 23日(金)
  13:00-13:10  ガイダンス
  13:10-14:40  講義「聴覚障害児にとって『きく』ことの意味」
              須藤正彦(筑波技術短期大学)
  15:00-16:30  講義「聴覚障害児が学ぶ道筋と『きく』こと」
              澤田道夫(広島やまびこ園)
 24日(土)
  9:00-10:30  講義「難聴学級の役割と経営」
  10:45-12:15  少人数体験学習
  13:30-15:00  ディスカッション「教育オーディオロジーをめぐって」
   中瀬浩一(大阪市立聾学校)、立入 哉(愛媛大学教育学部)他
  15:15-16:45  少人数体験学習  ┐   ・ 聴力測定 ・補聴器の調整機能
 25日(日)    │   ・補聴器のフィッティング ・人工内耳入門
  9:00-10:30  少人数体験学習  │   ・音とその物理 ・難聴シュミレーション
  10:45-12:15  少人数体験学習  ┘   ・集団補聴器  ・FM補聴器など
  13:30-15:00  講義「教育オーディオロジーの展望」高橋信雄(愛媛大学教育学部)
 
ご不明な点は、愛媛大学教育学部聴覚言語障害研究室
       立入 哉(TEL:089-927-9513、FAX兼用)へお尋ね下さい。



愛媛大学教育学部公開講座受講申込書

年  月  日
愛媛大学教育学部長殿

 公開講座「聴能学基礎セミナー」(7月)を受講したいので、受講料6,400円を添えて、下記により申し込みます。
申込者氏名                性別    年齢   
 現住所  〒□□□−□□□□    
電話  
FAX  
 勤務先                電話  
 勤務先
 所在地
〒□□□−□□□□
 期待する内容、情報補償(手話通訳等)の要・不要について、お書き願います。






【目次】



講座開催
 愛媛大学公開講座 「聴能学セミナー」のご案内

 聴覚障害の教育においては、早期からの教育と聴覚の補償が重要であり、また、補聴器を装用した後に聴覚をいかに使い込んでいくかも大きな課題と言われています。
 これら諸問題の解決を指向して、講座名を「補聴器とその活用」「きこえとその活用」と変えつつ、今年で12年目の開講を迎えることができました。この12年間の歩みの中で、Educational Audiology=「教育聴能学」の整理を行うことができたと自負いたしております。
 この講座は、「教育聴能学」の内容について、幅広い知識と現場で生かせる技能が学習できる内容を用意しています。講義「Educational Audiologyの指向」、講義「人工耳の医療と教育の展望」の他、Educational Audiologyに包含される内容を少人数での実習で学べる場を提供します。少人数実習では、補聴器のフィッティングと装用状態の評価、イヤモールドの評価、実耳での評価、人工内耳のマッピングとリハビリテーション、児童福祉法の解釈、早期発見・聴力健診、手話の併用など幅広い事項を取り上げたいと思っています。
 本講座は、10月に開講予定のアドバンス講座「教育オーディオロジー実習」講習会につながる中級的講座とも位置付けています。
 新たに聴能専門職に就いた方、Educational Audiologyを自分の専門領域とするために学び直したい方のご参加をお待ち申し上げます。

開講日時    8月27日(金)14時〜29日(日)15時
会  場    愛媛大学教育学部聴覚言語障害研究室
   〒790−8577 松山市文京町3番地(電話 089-927-9514)
   松山空港からリムジンバス、JR松山駅で市電に乗り換え
   「赤十字病院前」下車、徒歩3分
対  象    聴覚障害の教育およびリハビリテーション、その他関連領域にかかわる
  学校・学級・施設等の教職員、専門職員
   ※聴力測定の基本的技能を身につけた者が望ましい
定  員    60人(参加者多数の場合、同一施設からの参加を1名に限定することがあります)
申込方法    8月6日(金)までに、現金書留で必要事項を記入した受講申込書と、80円切手および
  受講料6,400円(国庫納付金)を添えて、教育学部学務係
  (〒790-8577 松山市文京町3 電話:089-927-9377)にお申し込みください。
内容(講師の都合により一部変更になる場合があります)
 27日(金)
  13:00-13:10  ガイダンス
  13:10-14:40  講義「Educational Audiologyの指向」
  15:00-16:30  講義「人工耳の医療と教育の展望」
 28日(土)
  9:00-10:30  少人数実習&少人数講義  ┐   ・音とその物理 ・FM補聴器
  10:45-12:15  少人数実習&少人数講義  │   ・人工内耳のマッピングとリハビリ
  13:30-15:00  ディスカッション「教育オーディオロジーの課題」
  15:15-16:45  少人数実習&少人数講義  │   ・補聴器のフィッティング
 29日(日)  │   ・子どもの聴能の評価
  9:00-10:30  少人数実習&少人数講義  │   ・実耳特性   ・児童福祉法
  10:45-12:15  少人数実習&少人数講義  ┘   ・集団補聴器  ・明瞭度指数など
  13:30-15:00  ディスカッション「教育現場における人工内耳をめぐる諸課題」

ご不明な点は、愛媛大学教育学部聴覚言語障害研究室
       立入 哉(TEL:089-927-9513、FAX兼用)へお尋ね下さい。



愛媛大学教育学部公開講座受講申込書

年  月  日
愛媛大学教育学部長殿

 公開講座「聴能学セミナー」(8月)を受講したいので、受講料6,400円を添えて、下記により申し込みます。
申込者氏名                性別    年齢   
 現住所  〒□□□−□□□□   
電話  
FAX  
 勤務先                電話  
 勤務先
 所在地
〒□□□−□□□□
 期待する内容、情報補償(手話通訳等)の要・不要について、お書き願います。






【目次】



小児オーディオロジーにおける新たな発展
New Strides in Pediatric Audiology
Chas Kuratko M.S.,CCC-A
Phonak Communications社 Audiologist,FM製品専門部

 近年、小児オーディオロジーの分野で多くの発展があった。これらの発展は、難聴児の早期発見、補聴器技術、補聴器の調整方法に直接的な影響を及ぼした。子どもたちに適合 する補聴器の調整は特に複雑である。Phonak社は、これらの子どもたちの補聴の要求に応えるべく熱心な活動を行っている。

コミュニケーション・システムの改良
 Novo-Forteのパワー・プログラマブル補聴器にFM受信機 MicroLinkを組み合わせ、Phonak社のFMマイクを利用することによって、最も先進的な子ども用補聴システムが構成できるが、その方法は単純である。教師や親がTX2あるいはTX3 FMマイクを装着し、このFMマイクからのFM信号を MicroLink受信機が受信すると、音声がそこから直接、子どもの個人用補聴器に入力される。このシステムによって、難聴児たちは聞くことができるようになり、以前よりも教師や級友たちの話をよく理解できるようになる。補聴器に直接結合されるワイヤレスFM受信機をその特徴とするこのシステムでは、これまでは不可能だったシステム的な補聴ができる。実は、子どもたちの全生活時間のうち80%までは教室外で過ごされ、そこで学習や社会的生活が行われているということを見落としてはならない。あらゆる環境において同じシステムを利用することで、一貫した話し言葉を聞く機会が子どもたちに与えられる。これは、学校および家庭で子どもたちの聴覚能力を増大させるために、考慮すべき性能と言える。MicroLink は、教室でも校庭でも、また1対1あるいは小グループでの会話にも利用することができる。

システム構成
システム構成(頭脳、心臓部、第3の耳)
 Novo Forteのプログラマブル補聴器は、このシステムの「頭脳」である。軽度難聴児でも高度難聴児でも、デジタル・プログラミングの利点を利用することができる。幼児や児童は、いつでも正確に反応できるわけではないので、聴能評価および補聴器調整について、継続してフォローと調整を進めることが必要であろう。子どもが成長し補聴の必要性が変化するのに合わせて、それぞれの耳の必要性に合致する「音」をプログラムできるシステムを構築することができる。
 世界最小のFM受信機である MicroLink は、このシステムの「心臓部」である。MicroLink の導入は、FM通信用新送信周波数についてのFCC(連邦通信委員会)の承認に基づくものである。216MHz周波数帯の使用によって、FM技術面での大きな発展が可能となった。FM受信チップは、耳かけ形補聴器に取り付けるオーディオ・シューに内蔵されている。このFM受信チップ技術により、小型で「補聴器装用者フレンドリー」なFMシステムの開発が可能になった。この技術を利用すれば、より高性能な個人用FMシステムが容易に利用でき、子どもたちが学校や家庭などの場面で、用いることができる。
 Phonak社のTX2およびTX3送信機は、このシステムの「第3の耳」である。クラスメイト/先生用マイク、インタビュー用マイク、会議用マイク、その他テレビやコンピュータによる直接入力モードとしての送信機を利用することによって、補聴器装用者が騒がしい場所にいても、静かな場所にいても、最大30m離れた場所からの音を直接、聞くことができるようになる。
 これらの各要素を組み合わせることによって、様々な環境において良いコミュニケーションを提供できる、音源と聞き手の耳との間の、目に見えない【リンク】を作り上げることができる。

将来
 Phonak社は、「我々の未来は子どもたちにかかっている」と認識している。難聴児の早期発見と補聴は、子どもたちの学問的、社会的、そして情緒的成長を助けることができる。もし、きこえの世界における生活を豊かにしてくれる様々な音や声を難聴児が聞くことができるようになるために、我が社が手助けできたとするならば、我が社は、世界の市民として、またそれぞれの地域社会の成員としての貢献を行えたと、その使命を全うできた喜びを感じることができる。

出典: The AURICLE 11(1)15,
Auditory-Verbal International,Inc.,1999
参考: みみだより334号(P.17)344号(P.8)
348号(P.9)352号(P.4)
TX3 FMマイクロホン
写真:TX3 FMマイクロホン

【目次】



研究会開催
  補聴と聴覚活用を語る サマーフォーラム
in 湯河原

 サマーフォーラムは、聴覚障害を巡る多様な議論の中にあって、もう一度、聴覚障害児・者にとって「補聴とは」「聴覚活用とは」を考え、語り合うことが必要ではとの思いから発足した自由参加の研究会です。また他の研究会にはあまり見られないフリートーク(放談)を大切にし、参加した皆さんが主役となり、ゆったりした時間の中でディスカッションを深めていきたいと考えるのも,この会の特徴と言えます。
 記念講演には,ATR人間情報通信研究所の山田玲子先生をお迎えして、「日本人の/r/と/l/の習得過程」というテーマで、実験心理学の立場から得られた知見、特に聞き取り学習と音の生成能力との関係を中心にお話ししていただく予定です。
 研究発表については,別記のテーマで募集いたします。実践発表など,気楽にご発表ください。すでに「聴覚学習の教材」と「重複障害児の事例報告」について2発表の申込を受けております。神奈川の奥座敷,湯河原温泉は,海と山と自然に恵まれた地です。また会場となる湯河原厚生年金会館は3年前に開館したばかりで,宿泊室,会議室とも設備の充実したリゾートホテル風の施設です。温泉で日頃の疲れを癒し,また日頃気になっている問題についてゆっくり語り合える良い機会になることを信じております。多くの方々のご参加を,そしてご発表をお待ちしております。

実行委員代表 舞薗恭子(横浜市立共進中学校難聴通級教室)  

日時: 7月24日(土)午前10時〜25日(日)午後3時
会場: 湯河原厚生年金会館  Tel:0465-63-3721  Fax:0465-63-6401
交通: JR湯河原駅下車 バス10分、あるいはタクシー5分
東京から東海道線快速で85分。新幹線なら42分,熱海乗り換えJR5分
大阪からは新幹線ひかりで2時間30分、熱海乗り換えJR5分

プログラム:
 7月24日(土)午前10時 受付
  10:30〜 研究発表1「聴覚学習の教材とその活用について」
  13:00 〜 記念講演『聴皮質の発達と可塑性』
    講師:山田玲子先生(ATR人間情報通信研究所主任研究員)
  15:30〜16:30 研究発表2
  18:00〜 懇親会
  20:00〜 フリートーク(放談会)
 25日(日)
   8:30〜 モーニングレクチャー「人工内耳の最新情報について」
         講師:城間将江(国際医療福祉大学)
  10:30〜12:00 研究発表3
  13:00〜15:00 オープンパネルデイスカッション
              『これからの聴覚活用をめぐって』
費用:2万3千円(1泊3食,研究会,懇親会,資料代含む)
   研究会のみの参加の場合: 1万2千円(1日参加は6000円)
定員:宿泊を伴う参加者 50名, 研究会のみの参加者 40名
   ※定員になり次第締め切り。原則として,宿泊を伴う参加者を優先します。
申込方法: 申込書を下記事務局宛にファックスで、6月30日までに送信してください。同時に参加費用を,下記の郵便振替口座にご入金ください。
  郵便振替先:00200-7-79360 加入者名「サマーフォーラム事務局」
 
申込書送付先:〒240-8501 横浜市保土ヶ谷区常盤台79-2
        横浜国立大学 教育人間科学部 中川辰雄宛 Tel&Fax:045-339-3441
 
★研究・実践発表を募集いたします。参加申込用紙にテーマをお書きになりお送りください。申し込み締切は6月20日(日)です。多くの方のご発表をお待ちしております。・補聴器のフィッティングに関して/・補聴援助システムの活用に関して/・聴覚活用に関して(人工内耳装着後のリハビリ含む)/・重複障害児の指導に関して/・フリーペーパー
 


お名前                 所属機関                    

手話通訳を必要としますか( はい ・ いいえ )

連絡先  (  )勤務先  (  )自宅

     〒□□□−□□□□                         

     TEL:                FAX:               
費 用   (  )研究会参加(宿泊と懇親会を含む)
  (  )研究会のみ参加(宿泊無し)
  (  )研究会のみ参加(宿泊無し:1日のみ)
  (  )24日の弁当
  (  )25日の弁当
23,000円
12,000円
6,000円
1,000円
1,000円
(@Aの弁当込み)
 
 
@
A

合計      円

        (  )  月  日に振り込みました。
        (  )  月  日に振り込む予定です。

  研究・実践発表 (  )する  (  )しない

  「する」の場合、発表希望日      

       発表テーマ:                            
                                (仮題でも結構です)
その他





【目次】



講習会開催
  第17回  補 聴 講 習 会

日 時: 11月24日(水)〜26日(金)
会 場: 国立特殊教育総合研究所(〒239-0841 神奈川県横須賀市野比5−1−1)
主 催: 財団法人 障害児教育財団
定 員: 50名
受講料: 18,000円、宿泊費:7,000円(希望者のみ:食事別)
講 師:
安永敏明(横浜市立東小学校)
三浦直久(平塚ろう学校)
細矢義伸(京都府立聾学校)
中川辰雄(横浜国立大学)
   山中健二(横浜市立聾学校)
   中井弘征(奈良県立ろう学校)
   鷲尾純一(筑波大学)
国立特殊教育総合研究所 聴覚・言語障害教育研究部スタッフ
内 容:
24日 9:00〜10:00  受付とオリエンテーション
10:00〜12:00  聴力検査の基礎(菅原廣一)
13:00〜14:30  聴力検査の応用(小田喉朗)
15:20〜17:00  補聴器フィッティングの理論と実際(佐藤正幸)
25日 9:00〜12:00  聴力検査実習
13:00〜14:00  最新の補聴器展示
14:00〜17:00  補聴器フィッティング実習T
26日 9:00〜12:00  補聴器フィッティング実習U
13:00〜16:00  補聴器フィッティング事例検討会(中川辰雄、中井弘征)
申込先: 下記の申込用紙と共に、80円切手を貼付した返信用封筒を下記に郵送する。
折り返し、受講承諾書・受講料納入方法・アンケート等の連絡が来る。
受講料・宿泊料の納入後の返金はしないが、代理参加は認める。
締切=7月30日(定員に達し次第、締め切りますので早めにお申し込みを)
郵送先=〒239−0841 横須賀市野比5−1−1
     国立特殊教育総合研究所内 (財)障害児教育財団 第2研究部

受講申込書
ふりがな
氏名        
ふ り が な
勤務先
自 宅 住所(〒□□□−□□□□) 

 TEL:
勤務先住所(〒□□□−□□□□

 TEL:               FAX:
宿泊の希望(無・有) →※「有」の場合、前日11月23日夜の宿泊希望=(無・有)
  ※11月23日の前泊をしても、しなくとも宿泊料は、7,000円です。 

【目次】



言語聴覚士の国家試験が実施される

兵庫教育大学名誉教授 松本治雄

1.国家試験実施までの経緯
 学校にことばの教室が設置し始められた昭和30年代から、言語障害の治療や指導に当たる者の資格を認定しようという動きがありました。学校や病院に言語治療室やことばの教室が設置されていき、言語障害の治療、指導に当たる者が増えてくるにつれて、現実味を帯びてきて、やがて身分法制定のための聴能言語学会や聴能言語士協会ができ、本格的な運動に発展していきました。以来40年あまり紆余曲折がありましたが、ようやく平成9年法律第132号として言語聴覚士法が制定されました。
 この法律でいう“言語聴覚士”とは「厚生大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能または聴覚に障害のある者についてその機能向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査および助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいう」としています。そうしてこの法律に基づいて平成11年3月28日に第1回の言語聴覚士国家試験が実施されたのです。

2.国家試験の受験資格について
 受験資格は文部大臣が指定した学校(言語聴覚士養成コースを持つ大学)または厚生大臣が言語聴覚士養成所(専門学校等)において言語聴覚士として必要な知識および技能を修得したものとなっており、原則として言語聴覚士養成の専門コースを終了した者が受験できるとしています。
 しかし、この条件に合致しない場合でも、5年間の経過処置として、現に言語治療、指導に当たっている者で5年以上の臨床経験がある者については、厚生大臣が指定する講習会を受講することで受験を認めるとしています。この受験資格の特例によって、これまで教育や福祉・医療の場で言語障害の仕事をしてきた者は受験できることになっています。臨床経験5年以上、臨床時間数3000時間以上あることについては、当該施設の所属長の証明が必要です。所定の様式の証明書を付けて講習会の受講を出願し、厚生省の基準に基づく審査があり、受講が認められます。
 この特例に基づき平成10年11月から全国各地で指定講習会が開かれました。講習会は10日間45科目で成り立っており、欠科は認められず、受講できなかった科目は別のコースで補講を受けなければなりません。講習会は日曜、祭日を通して10日間行う日曜祭日コースと10日連続の毎日コースがありました。受講料は10万円前納です。補講については科目毎に追加料金を徴収されます。
 第1回目の昨年度は実施の決定が遅く、年度半ばからでしたので、受験資格審査用の書類提出や審査に手間取ったようで講習日の設定に時間的な余裕がありませんでした。このことは受講者にとって選択の余地が少なく、また受講に際しても日程の調整が困難で、ずいぶん厳しいものでした。講習会の開催については次回から改善されていくものと考えられます。講習会にはテキストが配られました。これは講習会を実施する厚生省の指定機関である財団法人医療研修推進財団が監修した「言語聴覚士指定講習会テキスト」として医歯薬出版から市販されています(¥3500)。受講完了すると修了証が渡され、これが受験資格になります。

3.第1回国家試験の結果について
 平成11年3月28日(日)に全国一斉に国家試験が実施されました。試験場所は北海道、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の6会場でした。試験は午前(正味2時間30分)専門基礎科目で100問、午後(正味2時間30分)専門科目で100問で、いずれも解答は5選択肢から1を選ぶ方法でマークシート方式で実施されました。
 1ケ月後の4月28日午後2時から合格者発表がありました。各会場別の受験者数と合格者数を表1および図1に示しました。

表1:試験地別受験者数と合格者数
 試験地 受験者数* 合格者数 合格率
 北海道
 東 京
 名古屋
 大 阪
 広 島
 福 岡
428
1843
605
926
341
463
342
1621
531
792
307
410
80%
88%
88%
86%
90%
89%
 合 計 4606 4003 87%

図1:受験地別受験者数と合格者数
図1:試験地別受験者数と合格者数
註 *:受験者数は合格者の最後尾番号を用いた

 受験者数は4606名あまりです。受験者数の発表はないため、各会場毎に合格者の最後尾の受験番号を採って受験者としました。試験の合格者は4003名でした。合格率は各地で多少の違いはありますが、80から90%の範囲内で全国平均は87%でした。試験成績から見ると専門基礎科目と専門科目と合算して60点位で切ったと考えられます。ともあれ我が国に初めて4003名の言語聴覚士が誕生したのです。

4.国家試験の出題傾向について
 国家試験の試験科目は言語聴覚士施行規則の中で、以下の12科目と決められています。

 @基礎医学
 A臨床医学
 B臨床歯科医学
 C音声・言語・聴覚医学
 D心理学
 E音声・言語学
 F社会福祉・教育
 G言語聴覚障害学総論
 H失語・高次脳機能障害学
 I言語発達障害学
 J発声発語・喋下障害学
 K聴覚障害学

 また、この科目は講習会や国家試験を代行している医療研修推進財団と言語聴覚問題研究会の連名で出版している「言語聴覚士国家試験出題基準」に基づいています。この本は3000円で販売しています。内容は科目毎にその内容を大項目、中項目、小項目に分けて細分化して項目のみを記述してあるものです。前述の講習会テキストはこの項目に則っていますのでテキストと重複しています。
 第1回国家試験の内容を科目毎に出題傾向をみますと午前に行われた専門基礎科目は以下の表2と図2のようになり、午後に行われた専門科目は表3、図3の様になります。

図2:専門科目の科目別出題率

 専門基礎科目では科目別に見ますとU臨床医学とX心理学、Y音声・言語学の3科目で66問と専門基礎の3分の2を占めておりました。しかし科目を細分化した大項目で見ますとこの3科目は項目数が多いことと、言語聴覚士の仕事に直接的な関わりがあるということからか出題数が多いようです。その他のTVWZの関連項目については、大項目別にほば均等に問題数を配分しているように思えます。

図3:専門科目の科目別出題率

 臨床的な内容を網羅した専門科目では、\失語症、]高次脳機能障害で21問、]T言語発達障害が19問、]U発声発語・嚥下障害が29問、]V聴覚障害が24問と全93問を占めています。科目内の内訳を大項目の配分数で見ますと、失語症では症状と症候群が5問、評価診断が5問と大きいウェイトがかかっています。言語発達障害では評価が9問、指導訓練が6問という配分になっていました。発声発語・嚥下障害は大項目で音声障害(6問)、構音障害(13問)、嚥下障害(7問)、吃音(3問)と4項目に分かれています。13問と配分の多かった構音障害は機能性(6問)器質性(4問)運動障害性(3問)という配分がなされていました。吃音は専門基礎にも関連問題が出ていますので合わせると4問になります。

 今回の国家試験は第1回目であり、前例になる問題がないため、言語聴覚士国家試験出題基準と講習会テキストが唯一の手がかりでした。あとはこれまで昭和63年度から毎年行われてきている医療言語聴覚士資格制度推進協議会実施の担当者認定試験問題が参考になるものしか無いという状態でした。私見ですが、これまでに行われてきた担当者認定試験と比べてみて、今回実施された国家試験の内容は、長年病院等で臨床に携わってきたものにとっても、また教育の場等で言語臨床に携わってきたものにとっても対応できる内容が配慮されていて、比較的取り組み易い内容であったという印象を受けました。

表2:専門基礎科目(午前実施100問題)
科目名/科目名ごとの出題数 大項目             / 出題問題数
T基礎医学


10
1医学総論
2解剖学
3生理学
4病理学



U臨床医学





20
1内科学
2小児科学
3精神医学
4リハビリテーション医学
5耳鼻咽喉科学
6臨床神経学
7形成外科学






V臨床歯科医学
 5
1臨床歯科医学
2口腔外科学

W音声・言語・聴覚医学

12
1呼吸発声発語系の構造
2聴覚系の構造・機能・病態
3神経系の構造・機能・病態


V心理学


22
1学習・認知心理学
2心理測定法
3臨床心理学
4生涯発達心理学



Y音声・言語学



24
1音声学
2音響学
3聴覚心理学
4言語学
5言語発達学




Z社会福祉・教育

 7
1社会保障制度
2リハビリテーション概論
3医療福祉教育・関係法規



表3:専門科目(午後実施100問題)
科目名/科目名ごとの出題数 大項目             / 出題問題数
[言語聴覚障害学総論
 7
1言語聴覚障害学総論
2言語聴覚障害診断学

(失語症)


17
1失語症の定義
2症状と症候群
3評価・診断
4言語訓練
5小児失語症




]失語・高次脳機能障害学
(高次脳機能障害)
 4
1神経心理学の定義
2神経心理症状のリハビリテーション
3様々な神経心理症状の特徴と鑑別診断・治療


XI言語発達障害学

19
1総論
2評価
3指導・訓練


XU発声発語・噴下障害学


29
1音声障害
2構音障害
3嚥下障害
4吃音

13

XV聴覚障害学


24
1小児聴覚障害
2成人聴覚障害
3補聴器・人工内耳
4視覚聴覚二重障害



 註:科目名中の数字は科目関連の問題数を表す

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研究会開催
 第22回 トータルコミュニケ−ション研究会大会

日 時: 8月21日(土)・22日(日)
会 場: 昭和大学(東京都品川区旗の台1−5−8)
東急電鉄池上線・大井町線「旗の台」駅下車徒歩5分
テーマ: 日本型2言語教育:より良い教育環境を求めて−小学部を中心に−
内 容: 特別講演「子どものことばの発達」岡本夏木
幼稚部での実践報告・小学部の実践報告・模擬授業
パネルディスカッション「聞こえない子どもの発達観を問う」

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集会開催
  第11回 ろう教育を考える全国討論集会

日 時: 8月7日(土)・8日(日)
会 場: 奈良県文化会館・奈良市立中央公民館・ならまちセンター
内 容: 特別講演「ろう教育と手話の言語発達」鳥越隆士
分 科 会 「家庭・両親の役割」「早期教育と言語指導」「教科指導と学力」
「障害認識とアイデンティティ」「重複障害児教育」
「インテグレーション」「高等教育と進路」
「聾学校の課題と展望」
講 座 「奈良ろう学校幼稚部の過去・現在・未来」
「ろう者から見たろう教育への期待と提言」
「手話による絵本の読み聞かせ」
全体会
その他の企画:子どもキャンプ・身体表現ワークショップ・交流会など
参加費: 集会参加費 5000円(賛助会員 3500円)
その他、昼食・夕食・宿泊・保育・その他企画などあり詳細は要照会
締切日: 6月15日参加申し込み締切
照会先: 〒634−0061 橿原市大久保町320−11
奈良県聴覚障害者協会「第11回ろう教育を考える全国討論集会」事務局
FAX:0744−29−0134 TEL:0744−29−0133

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