1997年10月27日発行(第2・4月曜日発行)


News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第332号 通巻417号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
購読料照会・新規購読申込・記事内容照会などは、郵便かFAXでお問い合わせいただくか、
下記のアドレスへメールをお送り下さい。

立入 哉 h-tachi@ma4.justnet.ne.jp


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【目次】第332号

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第3回 International Forum'98 開催のお知らせ

 第3回目の今回は、アメリカのEducational Audiology Associationの元会長 Cheryl DeConde Johnson教育学博士をお招きします。彼女は21年間、コロラド州のグレーリー学校区の Educational Audiologistとして、0〜21歳の聴覚障害児のケァに携わったほか、コロラド州教育省オーディオロジー・コンサルタントとして、Educational Audiologyに関する政策やガイドライン作成に活躍されてこられました。また、1997年に出版されたEducational Audiology Handbookの著者でもあります。ご参加案内は、11月頃から「みみだより」を通じて行います。ぜひ、ご参加をお願い申し上げます。

【目次】



イヤモ−ルド奮戦記(3)

 イヤモ−ルドにまつわる奮戦記を募集しています。電子メールでの投稿も歓迎します。この際、今まで思っていたことをぶちまけませんか? そうした中で、何が悪いのか、どこに改善の余地があるのかが見えてきそうな気がします。

 先日もある雑誌に『補聴器からピーピーという音洩れがする(「ハウリング」と言います)ことがあります。軽いハウリングが起こる程度なら無視して構いません。』と書いてありましたが、これは誤りです。ハウリングの音は決して愉快な音ではありません。補聴器ユーザーも非ユーザーもお互いに楽しく暮らすためには、ハウリングのコントロールには敏感であってしかるべきです。止められるハウリングは、止めるべきなのです。子どもの耳に不良品を付けていることを知っていながら、「無視しろ」というのは余りにも乱暴ではないでしょうか?

 今回も頂戴した電子メールを紹介します。




前略。

 いつも「みみだより」ありがとうございます。最新の聴能情報、大変役立たせていただいております。イヤモールドの苦労話は、身につまされる思いで読ませて戴きました。みなさん苦労なさっているのですね。

 うちの息子(9歳)は、平均聴力100dBの高音急墜型で、小さい頃からハウリングに悩まされています。イヤモールドでハウリングの状態が変わりますので、材質を替えたり、タイプを替えたりと、あれやこれやと奮闘してきましたが、そんな親の気持ちも知らぬ業者さんの無頓着ぶりには閉口してしまいます。ほとんどの場合、こちらの注文した通りのイヤモールドが1回でできることはありません(材質とか、タイプとか非常に基本的な注文が通じないことが多々あります)。先日は、チューブが逆さまにつけられていて、思わず苦笑してしまいました。左右のイヤモ−ルドを注文したのに片方が2個送られてきた事例もあるそうです。業者さんのすべての方がそうではないとも聞きますが、全体的なレベルアップが必要だと感じます。そのためには、ユーザー側の厳しい評価も必要でしょう。こういった機会に、ユーザーの思いを業界の方に少しでも感じていただければ幸いです。これからも宜しくお願いいたします。

草々   



引き続き 「イヤモ−ルド奮戦記」を募集中

過去のいやな思い出、こんなことで解決できた、信じられない無関心!などなど
 イヤモールドにまつわる様々な体験談の応募をお願い申しあげます。匿名可。


【目次】


オージオロジストのための手話

【目次】


愛媛大学公開講座のご案内

「聴覚障害幼児の教育とそのアプローチ」

−聴覚障害教育の過去・現在そして未来−

愛媛大学教育学部   

 聴覚障害の教育は、いま曲がり角にきているといわれて数年がたちました。急激な児童生徒数の減少、インテグレーションする子どもの増加、いわゆる専門性をもった教師の退職に伴う入れ替わり等、数多くの問題が山積しています。そんな中で、先生方は多忙をきわめており、じっくりと考えながら全体を見据えることが難しくなってきています。また、研修も特定の領域に関するものがほとんどで、自分達がいま抱えている問題を心おきなく話し合っていく場がほとんどないのが実状です。そこで、これからの聴覚障害(幼児)教育を担っていく立場にある中堅といわれる先生方を対象に、普段思っていることなどを話題に聴覚障害幼児教育の過去に遡り、現在を見据えた上で、未来について、じっくり話し会う機会を合宿をしながら持ちたいと考え、今回の公開講座を計画しました。

 今回の講座は、聴覚障害教育において基本となるオーディオロジカルなアプローチを中心に、それらの取り組みの上での問題点を討論を通して明らかにし、現在の聴覚障害教育の原点を探ろうとするものです。特に、今年度は、日本における聴能学の基礎を築かれた今井秀雄先生を囲みながら、先生の歩まれた聴覚障害教育について、じっくりとお話を伺う講座にしたいと考えています。

 なお、その他の講師の先生の話しは、全般的な問題提起と最近の考え方に関する情報の提供のみで、皆さんのかかえる問題を自分達で提起し、整理していくなかで、種々検討できたらと考えています。その意味では、従来のきく一方の公開講座とは異なり、主体的に論議に参加し、自分なりの聴覚障害教育の明日への展望が生まれてくることを期待します。

 どうぞ、奮ってご参集下さいますようご案内申し上げます。

開講日時平成9年11月29日(土)10時〜30日(日)13時
会  場愛媛大学教育学部「みかんの家」(松山市北斎院町津田山乙223)
連絡先:〒790-77 松山市文京町3番地(電話 089-927-9514)
対  象聴覚障害の教育およびリハビリテーションにかかわる学校・学級・施設等の教職員で、原則として5年以上の経験を有する者
定  員10人
定員を超えたお申し込みを頂戴した場合、お断りさせていただきます。
また、1機関のお申し込みは1名に限定させていただくことがあります。
申込方法平成9年11月21日(金)までに受講申込書に必要事項を記入し、80円切手を貼付の返信用封筒および受講料 4,700円(国庫納付金)を添えて、教育学部学務係(〒790-77 松山市文京町3 電話:089-927-9377)へお申し込み願います。

内容
 29日(土)
  10:00〜10:10 ガイダンス
  10:10〜12:00 講義「教育聴能学の視点から」  立入 哉(愛媛大学教育学部)
  13:30〜17:00 「聴覚障害幼児の教育−日本における聴能学の黎明期を振り返って−」
                       今井秀雄(元東京成徳大学教授)

 30日(日)
  9:00〜10:00 「聴覚障害児教育を振り返る
    −日本における聴能学の黎明期を振り返って−」
       今井秀雄(元東京成徳大学教授)・澤田道夫(広島市山彦園)
  12:00〜12:30 「これからの聴覚障害児教育(まとめ)」高橋信雄(愛媛大学教育学部)

 講師の先生方に1時間から1時間半の問題提議をお願いしておりますが、基本的にはご参加の先生方の自主的な検討会を予定しております。なお、会場(みかんの家)での宿泊を予定しております。講師の都合により内容が一部変更になる場合があります。

 ご不明な点は、愛媛大学教育学部聴覚言語障害研究室 高橋信雄
     (TEL:089-927-9514または9513、FAX:089-927-9396)へお尋ね下さい。




11月   

平成9年度愛媛大学教育学部公開講座受講申込書

愛媛大学教育学部長殿

平成9年  月  日   

平成9年度公開講座「聴覚障害児の教育とそのアプローチ」を受講したいので、受講料4,700円を添えて、下記により申し込みます。
申込者氏名( 男・ 女 )情報補償必要 ・ 不要
勤務先 勤務年数   年
勤務先
住 所
(〒     )
 
電話 
FAX 
現住所(〒     )
 
電話 
FAX 

【目次】


愛媛大学公開講座のご案内

「最重度難聴児の聴覚補償」

愛媛大学教育学部   

 聴覚障害の教育においては、早期からの教育と聴覚の補償が極めて重要であることはいうまでもありません。特に、聴覚の補償の第一歩は補聴器によることが大切なことになります。最重度難聴の場合、従来補聴器が適用できないと考えられてきた子ども達へのトランソニックといわれる特殊な周波数圧縮変換型の補聴器の適用や人工内耳の適用が可能な時代になってきました。しかし、聾学校や施設等で、リハビリテーションを担当する側はいまだこれらの情報に必ずしも精通していないのも現実です。今回の講座は、昨年度のハードとそのフィッティングが中心の講座から、最重度難聴の聴能の評価や聴覚リハビリテーションについて体系的に学習することを目的とします。

 どうぞ、奮ってご参集下さいますようご案内申し上げます。

開講日時平成10年1月24日(土)10時〜25日(日)15時30分
会  場愛媛大学教育学部聴覚言語障害研究室
連絡先:〒790-77 松山市文京町3番地(電話 089-927-9514)
対  象聴覚障害の教育およびリハビリテーションにかかわる学校・学級・施設等の教職員
定  員40人
定員を超えたお申し込みを頂戴した場合、お断りさせていただきます。
また、1機関のお申し込みは1名に限定させていただくことがあります。
申込方法平成9年12月19日(金)までに受講申込書に必要事項を記入し、80円切手を貼付の返信用封筒および受講料 4,700円(国庫納付金)を添えて、教育学部学務係(〒790-77 松山市文京町3 電話:089-927-9377)へお申し込み願います。
講  師大沼直紀(筑波技術短期大学)   佐藤正幸(国立特殊教育総合研究所)
高橋眞由美(愛媛県身体障害者リハビリテーションセンター)
高橋信雄(愛媛大学教育学部)   立入 哉(愛媛大学教育学部)
内容
 24日(土)10:00-10:10ガイダンス
10:15-12:45講義と実習T:幼児の評価(トランソニックの利用を通して)
14:30-17:00講義と実習U:人工内耳装用者の聴覚的能力の変容
最重度の子どもの補聴器の適用
高橋真由美(愛媛県身体障害者福祉センター)
高橋 信雄 他(愛媛大学)
立入  哉 (愛媛大学)
 25日(日) 9:30-11:00講義:教育オーディオロジーの夜明け
          立入  哉 (愛媛大学)
11:00-12:30講義:聴覚をより効果的に利用するための援助機器
          佐藤 正幸(国立特殊教育総合研究所)
13:30-15:30講義:教育オーディオロジーの指向
          大沼 直紀(筑波技術短期大学)



1月   

平成9年度愛媛大学教育学部公開講座受講申込書

愛媛大学教育学部長殿

平成9年  月  日   

平成9年度公開講座「最重度難聴児の聴覚補償」を受講したいので、受講料4,700円を添えて、下記により申し込みます。
申込者氏名( 男・ 女 )情報補償必要 ・ 不要
勤務先 勤務年数   年
勤務先
住 所
(〒     )
 
電話 
FAX 
現住所(〒     )
 
電話 
FAX 

【目次】


平成9年度 日本聴覚障害・教育工学研究会 冬期講習会

教育オーディオロジー実習

日 時:1998年1月25日(日)〜1月27日(火)
内 容:補聴器フィッティング・人工内耳の理論とその応用について実習を通して学び、聴覚障害児(者)に対して適切な補聴機器を適切に選択・調整し、効果的に活用させるための知識と技能を身につける。なお、今回の講習は、比較的熟達した者がより力を付けるための内容となっているため、受講者は、過去に同様の講座等を受講した者が望ましい。
会 場:愛媛大学教育学部(〒790-77 愛媛県松山市文京町3)TEL&FAX:089-927-9513
松山空港よりJR松山駅乗換
JR松山駅より松山市内電車「日赤前」電停下車徒歩5分
受講者:聾学校・難聴学級・難聴幼児通園施設等職員および補聴器関係者
すでに基本的な聴力検査法を身につけている者、補聴器をさわったことのある者
定 員:50名(同一機関からの参加は1名とする:本会会員を優先)
受講料:15,000円(日本聴覚障害・教育工学研究会会員は13,000円)
同時に日本聴覚障害・教育工学研究会への入会を受け付けます
              (入会金1,000円、年会費4,000円)。
申込方法:必要事項を記入した裏面申込書をFAXか速達郵便で下記にご送信願います。受講可能な方には追って、受講許可証をFAXで返信しますので、所定の手続きで受講料の前納をお願いします。前納された受講料はお返しできません(代理参加は認めます)。
持ち物:耳かけ形補聴器1台(できるだけ調整器が多く付いているもの)
補聴器調整用ミニドライバー、ステゾスコープまたは試聴用ロングチューブ
補聴器のフィッティングについて相談したいケースの資料(10部コピーのこと)
講 師:大沼直紀(筑波技術短期大学教授)
三反田多香子(和歌山県立ろう学校教諭)
八田徳高(福岡県立小倉聾学校教諭)
高橋信雄(愛媛大学教育学部教授)
中瀬浩一(大阪市立聾学校教諭)
中井弘征(奈良県立ろう学校教諭)
平島ユイ子(福岡県立今津養護学校教諭)
立入 哉(愛媛大学教育学部助教授)
          (一部交渉中を含む)

申込締切日:11月21日必着(定員に達した時点で申し込みを締め切ります)
    (例年、申込受付開始後1週間で定員に達しますので、お早めにお申し込み願います)
申込書送付先:〒790−77 愛媛県松山市文京町3 愛媛大学教育学部  立入 哉
                             TEL&FAX:089−927−9513

プログラム:(予定:講師・機器都合、受講者の要望等により変更することがあります)

25日  13:30〜15:30 講義「教育オーディオロジーの指向」
15:45

17:00


補聴援助システム 人工内耳の調整 明瞭度指数

26日
9:00
 
10:40
11:00
12:40
13:40
15:20
15:40
17:00
中級A中級B上級 Educational audiologyコース
音場
聴力検査
音場
聴力検査
補聴器の
特性
補聴器の
調整
耳型の
採型
FM
補聴器
補聴器の
特性
補聴器の
特性
補聴器の
調整
語音
聴力検査
トランソニック
の使用
インサー
ションゲイン
補聴器の
調整
補聴器の
調整
福祉法・
幼児聴検
FM
補聴器
インサー
ションゲイン
ABR
中耳炎
ケース
研究
補聴援助システム noahシステムその使用 人工内耳の実際
27日
9:00
10:40
11:00
12:40
   人工内耳コース
補聴器の
特性
補聴器の
調整
語音
聴力検査
福祉法・
幼児聴検
リハビリ
実習
マッピング
実習
発音学習
の基礎
インサー
ションゲイン
重複児
聴力検査
幼稚部期
聴覚学習
マッピング
実習
リハビリ
実習

       12:40〜13:00 総括:高橋信雄





日本聴覚障害・教育工学研究会 冬期講習会「教育オーディオロジー」受講申込書

氏名:___________所属機関名:__________________
連絡先:(郵便番号______)__________________________
          電話___________ FAX___________
過去に受講した同様の講座があれば、その講座名:__________________
  その講座で受講した主な内容:__________________________

実習のコ−ス編成の参考にしますので、自分にあう項目に○をおつけ願います(複数可)

【目次】



学会開催
  日本音声言語医学会 補聴関係口演演題

11月20日(木)(※紙面都合で演者名は筆頭1名に、副題は省略させていただきました)

9:35〜10:05
33.人工内耳の電極の位置による音質の違い 中竹美津子他
34.人工内耳患者の語音弁別と脳機能 平野滋他
35.人工内耳における周波数配分変更の効果について 吉川智子他

10:05〜10:35
36.1小児後天聾例における人工内耳埋め込み術後のコミュニケーション手段の移行 能登谷昌子他
37.聾学校における人工内耳装用児の実情と今後の課題 射場恵他
38.人工内耳装用者の音楽聴取能力 飯田悦子他

10:35〜11:15
39.中等度難聴の早期発見方法の検討 内山勉他
40.発見の遅れた軽・中等度難聴児 中津愛子他
41.長期両側高度混合難聴状態にあった成人の言語面の問題について 小島好雅他
42.高齢難聴者の補聴器装用時の聴取困難場面 塚田賢信他

11:15〜11:55
43.1伝音性難聴児の0歳代言語発達の過程 黒田生子他
44.難聴幼児の統合保育場面におけるコミュニケーション能力について 中川淳子他
45.訂正方略に対する聴覚障害幼児の応答 三浦哲
46.聴覚障害児の統合保育・教育の現況 中村淳子他

14:30〜15:30
18.家族性難聴児の人工内耳術前後の様子 越智啓子他
19.小児人工内耳症例一術後一年間の指導経過一 北野庸子他
20.幼児人工内耳埋込み症例の長期経過  傍士和香他
21.人工内耳を装着した先天性重度難聴幼児2例の聴能・言語の発達経過 田中美郷他
22.全盲ろう者1例に対する人工内耳のリハビリテーション 倉内紀子他
23.Clarion16人工内耳のフィッティング 富澤文子他

15:30〜16:00
24.難聴児における初期言語の評価法の検討(その4) 鷲尾純一他
25.先天性感音難聴幼児の語音弁別能と発語明瞭度 斎藤宏他
26.重複障害を持つ難聴幼児の言語発達経過 室野亜希子他


【目次】



11月後半以降の主な学会・研究会・講習会開催日程表

11月29・30日愛媛大学公開講座「聴覚障害児の教育とそのアプローチ」(松山市)
12月6日「聴覚障害児の教科指導教材と言語指導教材」(大阪市立聾学校)
98年
1月17日「教材作成〜今、私がよく使っている機材」(大阪市立聾学校)
1月24・25日冬季全難言協長野研修会(長野市)
1月24・25日愛媛大学公開講座「最重度難聴児の聴覚補償」(松山市)
1月25〜27日「教育オーディオロジー実習」講習会(松山市)
2月8日(日)第3回 International Forum(横浜会場)
2月11日(水・祝)第3回 International Forum(大阪会場)
6月12・13日日本聴能言語学会(松本市)
7月29〜31日全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会全国大会(静岡市)
8月3〜6日アジア太平洋地域聴覚障害問題会議(中国・北京市)
10月8日・9日日本聴覚医学会(東京:市ヶ谷私学会館)
10月14〜16日全日本聾教育研究大会(福岡県立福岡聾学校・福岡高等聾学校)

【目次】



字幕付き映画
  「現代仁侠伝」 日本語字幕付きプリント上映

あらすじ

尚,身体障害者手帳をご持参の方は,ご優待料金にてご入場いただけます。
(大人・大学生のみ 1000円、付添い一名まで1,000円にて入場可)

【目次】


「小・中学生の手話教室」

新刊図書

 世の手話ブームも峠を越したような気がするが、聴覚障害児が在籍している通常学校で、手話サークルが誕生するなどの動きは続いている。ともに、単語と応用文とで構成されている。

 中野善達・伊東雋祐著、福村出版、ともに1200円


【目次】



新刊雑誌
 学校施設情報雑誌 スクールアメニティ Vol.12/No.133
 米国カリフォルニア聴覚障害学生サポ−トシステム視察報告

スクールアメニティ

 1997年2月23〜3月2日、小俣昌道氏を団長、野村みどり氏のコーディネートで、米国カリフォルニア聴覚障害学生サポートシステム視察旅行が企画された(みみだより313号既報)。この視察の報告が、46ページに渡って掲載された。中には、トライポッド/バークレー統一学区/カリフォルニア大学バークレー校/同ノースリッジ校/レイニーカレッジ/サンフランシスコ市のサポートシステムが報告されている。

 大学でのサポートシステムの充実さには驚く一方で、滞在先ホテルで聴覚障害者に対するADA法対応が不十分であったことなど、アメリカでも、サポートシステムが動かないという「人の問題」も出ていておもしろかった。

 発行元=(株)ボイックス、定価 500円、トライアングルを通じて入手可能。


【目次】



資料配付
 トライアングル早期教育公開シンポジウム 資料配付
@シンポジウム発表要項資料
Aトライアングルの調査と提案
B杉並ろう学校実践資料
C三者(本人・親・専門家)事前協議報告
D趣旨と閉会のまとめ

 トライアングルでは、今年8月22日、早期教育公開シンポジウムを開催した(みみだより323号既報)。この際の資料を配付している。内容は下記の通り。

 資料代 1,000円(送料は実費別途)。
 申込先 トライアングル TEL&FAX:03-3203-9938


【目次】


統合教育で障害児は育つか

新刊図書
 統合保育で障害児は育つか

 秋、来春からの就学先で悩んでいる方が多かろう。本書では、@統合教育とは何か、A障害児保育の中心課題、B保育の場の選択、C障害児保育の発展のためにという章立てで、主に保育の話題が多いが、教育に通じる考えも多い。統合教育に係わる方には、ぜひお目通しをお願いしたい一冊。

 茂木俊彦著、1,300円、大月書店。


【目次】



新製品紹介
 エンハンス スピーカ 「サウンドセッタ− 私定席」

 松下電子部品(株)電響事業部では、スピーカを向けた方向だけ聞き取りやすくなるスピーカを市販開始した。これは、16個の狭指向性スピーカを特定の強度分布で駆動させることで、スピーカを向けた方向域で高音を持ち上げた音を届けるというもの。テレビの上に置いて使用することを考えてある。主に、老人性難聴者に有効ではないかと思われる。39,000円。詳細は、〒571 三重県松阪市上川町2460-1 松下電子部品(株)電響事業部 音響開発営業課 垣内様 TEL:0598-28-8165まで。

エンハンス スピーカ1 エンハンス スピーカ2

【目次】



補聴器新製品
  Panasonicからプログラマブル補聴器発売開始

 パナトーン補聴器、松下通信工業(株)は、デジタルプログラマブル補聴器の発売を開始した。カナルタイプ WH-CP300、ミニカナルタイプ WH-CP200の2器種。
WH-CP300, WH-CP200これらは、LOW/HIGH/TK/CFの調整が専用のプログラマーか、パソコンベースのシステムでプログラミングできる。どうも、アメリカLori Medical Labsのシステムそのものに見えるが・・・?。

 詳細は、パナトーン補聴器 FAX:045-939-1408にご照会を。


【目次】



展示会予告
  第6回 聴覚障害者に役立つ機器展示会

 大阪市立聾学校では、文化祭期間中の11月29日午後〜30日昼に、恒例になった「聴覚障害者に役立つ機器」の展示会を開催する。補聴援助システムや字幕放送システムの機器展示が行われる。こうした機器はカタログで見ることはできても、実際に使い・触ることはできにくいので貴重な機会になりそう。

 同時開催「図書室にほしい聴覚障害児理解のための本・ビデオ」

大阪市立聾学校の地図

【目次】



ミニQ&A

:「FM補聴器を両耳装用で使用すると、聴力低下する」という噂を耳にしました。
本当に、FM補聴器の両耳装用は良くないのでしょうか?。
:原則として、「どんな補聴器であれ、不適合の補聴器を使用すると、聴力低下する」のであり、「きちんとフィッティングされた補聴器であれば、どんな補聴器であれ、両耳装用であれ、聴力低下は起こさない」、いや、むしろ「聴力低下を起こさないように補聴器を適切に調整・使用すること」が必要なのです。 もし、仮に聴力低下を起こしたとするならば、それは「FM補聴器が悪い」のでも、「両耳装用が悪い」のでもありません。「調整が悪い」のです。 以前のポケット形FM補聴器の時代、受信器側の出力制限が十分に働かなかったり、FMマイクからの音が必要以上に大きく届いてしまうことがあり、この調整がうまく取れなかったことがあります。この時代、FM補聴器が聴力低下の原因になることがありました。しかし、現在のExtend-EarFM補聴器の場合は、FMマイク側のボリューム調整が可能であり、また、補聴器側の出力制限もできるようになっており、聴力低下を起こさないような補聴器の調整が可能です。

【目次】



■ペーパーメディアによる「みみだより」購読のお誘い■

 「みみだより」は月に2回の定期出版物です。印刷体の「みみだより」を購読希望の方は、上記のfaxかe-mailでお名前、ご住所をお教え下さい。折り返し、見本誌と購読料振込用紙をお送りいたします。購読料は、月300円です。 年度締めで、各年度とも、3月までの残月数×300円を前納していただきます 。なお、著作権の関係で、ホームページで閲覧できる記事は、印刷体の「みみだより」のうち、インターネットでの公開許諾を得られた記事内容に限ります。


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