1997年6月23日発行(第2・4月曜日発行)


News Source of Educational Audiology

聴能情報誌 みみだより 第3巻 第325号 通巻410号


編集・発行人:みみだより会、立入 哉 〒790−0833 愛媛県松山市祝谷5丁目2−25 FAX:089-946-5211
購読料照会・新規購読申込・記事内容照会などは、郵便かFAXでお問い合わせいただくか、
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立入 哉 h-tachi@ma4.justnet.ne.jp


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【目次】第325号

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新製品情報
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 耳かけ形FM補聴器
 Extend-Ear RX フィッティング・ガイド

 もう新しいExtend-EarRXはお手にとってご覧になりましたか?

ご注意

 Extend-EarRXとセットとなるFMマイクMTX−10には、タイピンマイクが付いていません。教室での使用では、タイピンマイクが必要となる場合があります。ぜひ、同時にお揃え下さい。

 MTX-10用ラペルマイク8,400円(ダナジャパン扱い)

 大きな電気店で民生品を購入することもできます。プラグが異なる時はプラグも同時に購入し、自分でプラグを替えれば問題なく、使用できます。

 新しいExtend-EarRXは、多くの点で改良がなされています。このため、今までのLRRシリーズとは異なる点がたくさんあります。数回に分けて、新しいRXシリーズの調整法について、ご提案させていただきます。

周波数特性

基本的な周波数は
     (2cc)

SSPL90=
 90dB入力時の
 周波数特性

FOG60=
 ボリューム最大時
 の周波数特性


出力的には、旧LRR200Pより出るようになっている(ピーク音圧で+3dB)。

電池電流:補聴器部0.7mA、FM受信機部1.1mA、電池寿命140時間(ANSI)


 FM補聴器のフィッティングのルールとして、まず、FM補聴器内蔵マイクからの音(Mポジション)で普通の補聴器としてのフィッティングが必要です。普通の補聴器の状態(Mポジション)での60dB入力時の周波数特性と、FMマイクのみの状態(Fポジション)でのFMマイクに80dBを与えたときの周波数特性とを一致させるのが原則となっています。

★お手元に周波数特性検査装置がない場合は、下記の標準の状態にセットして下さい。

@電池ボックスの奥にあるF/Mバランストリマを右の図のようにセットします。(右上にいっぱいにまわした位置) F/Mバランストリマ
TCトリマ

      TC
GCストリマ

      GC
  ●が指している向きです。
AFMマイクMTX−10proの電池ボックスカバー内のTCとGCのトリマを図のようにセットします。(左上いっぱいにまわした位置)
※)Tオプションを選択した場合は補聴器のPCトリマが電池ボックス奥にはいるため、F/Mバランストリマはなくなります。
※)右のTC/GCトリマは、左側の黒い三日月状の部分は「この位置には回せない」ことを意味しています。
以上のようにセットできたら、
@まず、「M」ポジションにして、60dB入力時の周波数特性をとります。
A補聴器のスイッチを「F」ポジションにして、防音箱等検査音が出る場所にFMマイクを置き、FMマイクのスイッチをonにします。
B80dB入力時の周波数特性をとります。
80dB入力周波数特性

 通常、この位置で
測定すると、
右のような
周波数特性を
取ることができます。

 M.V.=2
 TONE/PC=開放
 1500Ωダンパ入

 多少のずれが出てきてしまいますが、ほぼ一致した特性が得られます。さらに一致させたい場合は、補聴器特性試験装置を使って、TC/GCを微調整して下さい。

注意:MTX−10の入力セレクタスイッチを「MIC」の状態で、ラペルマイクを追加すると、MTX−10内蔵のマイクは生きたままとなり、ラペルマイクとの2つのマイクがミキシングされた音が送られます。しかし、MTX−10の入力セレクタスイッチを「AUX」の状態でラペルマイクを追加すると、MTX−10内蔵のマイクは切られ、ラペルマイクからの音のみが送られます。 授業中も注意が必要です。MTX−10の内蔵マイクが生きたままの場合、ラペルマイクだけ気にして、本体内蔵マイクの前で紙をカシャカシャすると、カシャカシャ音をも届けてしまいます。 周波数特性をとるときも注意が必要です。上の図はラペルマイクの特性ですが、携帯型特性器の防音箱にMTX−10マイクが入りきらない場合、ラペルマイクを防音箱に入れ、本体を外に出さざるを得ませんが、入力セレクタスイッチが「MIC」の状態だと、周囲の雑音をMTX−10の内蔵マイクが拾ってしまいます。

AGC

上:電源on直後、下:5秒後

 最大出力の調整は行いません。LRTの場合、「補聴器内蔵マイクへの入力90dBの特性=FMマイクへの入力100dBの特性」としてセットしましたが、MTX−10からFMマイクにAGC回路が内蔵されたため、100dB入力時の特性は意味を持たなくなりました。右図のように80dBを越す音が入力されても、 AGC回路が働き、増幅しないようになります。なお、適応型AGCのため、特性をとる直前の音環境によって、入出力特性が変わってきます。80dB以上の入力音について測定する場合、測定前に1kHz80dB程度の音か、コンポジットノイズを5秒間ほど与えてから測定して下さい。


★電池ボックスの奥にあるF/Mバランストリマは何?

F/Mバランストリマ

 今回のRXシリーズには妙な場所にトリマが1コ付いています。このトリマは、補聴器内部のマイクと、FMマイクからの音とのバランスをとるトリマです。LRRシリーズの時は、スイッチを「B」にしたとき、補聴器内蔵マイクの音圧が6dB下がり、相対的にFMマイクからの音を優先させるようになっていました。今回、この量を自由に設定できるようになりました。下の図は、下が標準位置(上のトリマ)で、上がFMをより強調する位置での特性です。このトリマでの可変量は9dBです。


内蔵マイクとFMマイクのバランス

 M.V.=2
 TONE/PC
  =開放
 1500Ω
 ダンパ入


★Tスイッチはどんな風に機能するの?

 RXシリーズになり、オプションでTコイル付きを選べるようになりました。 Tスイッチと補聴器のモードスイッチとの関係を以下に示します。

補聴器のモードスイッチTスイッチOFFTスイッチON
F+T
M+FF+T

 つまり、TスイッチをONにすると、M(補聴器内蔵マイク)が切れてしまうのです。ですから、いわゆるMTの状態とか、M+F+Tの状態は作れません。どうしてもM+F+Tの状態を作りたい場合は、FMマイクをMTX−50に器種変更することしかありません。

その他、RXシリーズへのご質問をお待ちいたしております。   


【目次】


チョットニュース
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シリカゲルの調達法
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 学校・保護者会・親の会などでまとめて注文して下さい。

【目次】


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補聴援助システム
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  ナースコールの振動化

 昨年、手島様から「ナースコールが聞こえない」というご相談をお受けしました。試行錯誤を重ねて、ナースコールが鳴ったら、ポケットに入る振動式ページャーが振動するシステムを作ることができました。3月末にお使い始めていただいてから3カ月がたちまして、手島様に使用記をお願いしたところ、快く原稿をお寄せ下さいました。このシステム工作を通して、私自身にとってもいろいろと勉強になることがありました。

 ★ナースコール・火災報知器などの装置が外部の装置や全館コントロールなど複雑化・ ネットワーク化されるに従い、これらの装置がブラックボックス化しています。このため、簡単に外部の装置、例えばFM送信機などを接続することが難しくなっています。今回も、「ピンポン」という微弱な信号を取り出し、リレーが3秒間動作するよう出力する回路は(株)ダナジャパンに特注せざるを得ませんでした。そこで・・・、

提案1:外部機器を接続できる端子を付けることを義務化できないだろうか?。

病室見取り図

図:病室見取り図

 今回、(株)ダナジャパンのご好意で回路を特別に作っていただけましたが、それぞれの装置に必要な回路を別々に作るような利益をあげることが難しい作業による恩恵を、すべての聴覚障害児者が得るためには、公共の力が必要だと思うのです。肢体不自由者のための椅子や食器を、公立の障害者福祉センターの工作室で作るシステムがありますが、これに準じて・・・、

提案2:聴覚障害者のための補聴援助システムの据え付けも公共のセンターで請け負えるようなシステムが必要



 さて、手島様の職場の簡単な見取り図を右に示します。

 ご参考に本文をお読み願います。



装置の概要 装置の概要

ナースコール補助振動器報告書

 社会人になったのは3年前のことです。それまで学校はずっと普通校に通っていました。ですから、聾学校の経験もなく、手話が使えない難聴者です(障害者手帳・6級、聴力両耳共70dB)。学校では席を一番前にしてもらうだけで、他の事は特別に何もしませんでしたが、やっぱりコミュニケ−ション困難な場面がありました。たずねられてもあまり的を得た答えができなかったり、聞き間違えて反対のことを言ったりと、ズレた会話をすることで、自然仲間外れにされたりしていじめられました。無視されたり、聞こえないのをいいことに目の前で悪口を言われたり、特に声のからかいは今でも根強く心に傷が残っていて、おしゃべりを楽しむことができません。それでも何とか高校を卒業し、介護福祉士の専門学校へ行き、資格を取り、超氷河期時代と呼ばれた就職難の中、市立の老人保健施設へ就職が決まり、なんとか社会人としてのスタートを切ることができました。しかしやっぱり、内心恐れていた問題が起こりました。ナースコールが聞こえないのです。これには本当に参りました。特に一人でワンフロアー全部を見なければならない夜勤では、聞こえないために駆けつけるのが手遅れになって便失禁させてしまい、それからその人はおむつを付けるはめになってしまいました。おむつがなくても大丈夫な人だったのに・・・。本当に申し訳なくて自責の念に駆られます。また、シーツ交換をしていて、やっと終って部屋から出たら、別の階で勤務をしていた人が立っていて、「どうしたの?」と聞いたら、「ナースコールが鳴りっぱなしだから、気になって来てしまった」と言われてしまい、もう顔も上げられませんでした。

 こういう失敗の数々に出会った時の気分の悪さ、やりきれなさ。胸がむかむかして、後味悪くて二度と味わいたくないと思っているのに、また起きてしまう。次第に、この調子ではストレスで聴力を奪われてしまうのでは、と恐怖感が日ごとに強くなりました。

 それで、ナースコールがすぐに感知できるものをメーカーに問い合わせてみることにしました。まず、市販されている呼出装置を試してみましたが、一般家庭で使うことを前提にして作ってあるものですから、病院のようなコンクリートの建造物では電波が遮られ、あまり有効な手だてにならないことがわかりました(業者の方に施設へ来てもらって、実際に実験しながら使ってみました)。むしろ補聴器の方がずっとマシと言える程なのです。それから、あるメーカーの研究員を勤めている人を紹介していただき、事情を話してみましたが、「後ほどお電話をします」と言ったきりで、とうとう返事をもらえませんでした。施設の事務の方にお伺いを立てると、ナースコール装置そのものを替えるとなると、一千万円くらいかかり、開設したばかりの施設に、とてもそんなお金はないということでした。解決の道を探せば探すほど、絶望が色濃くなり、これはもう退職しかないと、本気で考え、再就職先を探したりしていました。しかし、大卒でも内定を取るのが難しい超就職難の時代、新たな就職先を見つけるのはほとんど奇跡に近いような状況で、にっちもさっちもいかず、どうしようかと思っていました。

 そんな日々が続いたある日、母が、「この人に相談してみたいと思うけどどうかしら」と、『みみだより』を私に見せてくれました。そこには立入先生の「パレスチナ訪問記」が載っていました。「外国に行って聴力検査装置を作ってくるぐらいなら、あなたの欲しい機械を作ってくれるかもしれないわよ」と言うのです。しかし、私はもう頼む気など全くなく、かえって「やーよもう。どうせまた『できませんでした』って返事がくるわよ。あんな気分、もうやだって!」と悪態をついたのです。しかし、考えた末に、お願いすることにしました。返事はどうせ、ずーっと後だろうという私の予想を見事に裏切って、思いがけずすぐに返事が来たのです(私は人間不信に陥っていたのかも知れません)。

 ナースコールのことや、施設の見取り図や状況をもっと詳しく知りたい、ナースコール盤を見てみたいので、そちらへ伺いたい、日にちは・・・、とまるで階段を上るように話が着実に進み、初めて先生にお目にかかった時には本当に感激しました。しかしながら、ナースコールの信号を取り出す方法で壁にあたったようです。病院のナースコール装置がとても複雑な装置で、下手にいじれない。そこで、別に信号を取り出す回路を作らざる得ないことになりました。その後、先生は大分苦しんだようです。最終的にはメーカーに特注で作ってもらい、ナースコール装置に取り付けてみましたが、それでもどこかが動かなかったようで、持ち帰って改良を重ね、ついに、着信・受信ができるようになりました。ご相談をお願いしてから、約半年後、今年の3月30日になって装置が完成し、職場で実際に使い始めてから3ヶ月が経ちました。

 ナースコール装置に信号取り出し回路と電波発信器を取り付け、ポケベルのような受信装置に知らせるというものですが、なかなかの優れもので、皆から「それ便利だねぇ」と口々に誉められた賢いヤツなのです。お風呂や行事等の際、職員全員がナースコールが聞こえない部屋に行ってしまっている時、横になりたくて自室に帰ってしまった人が自分でベッドへ移ることができないため、ナースコールを押すのです。当然鳴りっぱなし。職員が一段落ついて部屋に戻るか、面会の人が気づいて知らせてくれるまで、それは鳴り続くのです。しかし私の振動ナースコールはそれを知らせてくれ早急に対処できるのです。

 けれども、一番役立っているのは、今まで一番困っていた夜勤の時です。夜勤での最大のメリットは2つあり、一つは病室に入っていてもわかるということです。何せ、約15人のおむつ交換をしなければなりません。中には簡易トイレで済ます人もいますが、夜中ゆえ、ふらふらしながら立つため、倒れないように見ていなければなりません。その時間の長いこと。秒刻みでも私にとってはとても長く感じられ、今までは患者さんが排尿している途中で何回も廊下に出て、コールがなっていないかどうかを確かめていたのです。こんなちょっとの時間でさえ長く感じるのですから、失禁や便失禁でシーツまで替えなければならなくなるともう・・・。しかし、今はそんな心配はありません。デットポイント(電波の関係でキャッチできない場所)に入ってしまったときは仕方ありませんが、それでも9割近く振動してくれるので、安心感が増えました。

 安心感という言葉が出てきましたが、これが第2のメリットです。夜勤は辛い。本当に辛い(聞こえないために失敗をするのではないかという恐怖感から)。そして、とにかく体力を消耗します。自宅に帰って横になって、でもなかなか寝つかれず、やっと寝られたら翌朝だったり。あんまり夜勤がやだやだと思いつめたせいか、消化不良を起こして朝から嘔吐を続け、病院で点滴を受けてから出勤したこともあります。特に夜中の3〜5時は吐き気がひどく、しかもおむつ交換の時間となると、体力も注意力も底をついてしまい、ミスがミスを呼んで、ますます落ち込んでしまいます。そこへ振動ナースコールが入って、気分がほんとに楽になりました。効率が上がったわけではないのですが、心に余裕が持てて、視野を広げることができたような感じがします。安心感が得られたということはほんとうに大きいことなのです。

 一度、コードが外れたことがありました。受信機が振動しなくなってしまい、電池が切れたのかなぁと思って交換したのですが、それでも振動せず、これはいよいよおかしいと思い、ナースコール装置から出ているコードを見たら1本だけ外れていました。さあああああっとマンガのように青ざめるのが自分でもわかりました。どう考えてもナースコール盤を開けて見なくてはわかりそうもないので、警備員さんからドライバーを貸り、看護婦さんに手伝ってもらってナースコール盤を開けましたが、当然のことながらわからない。それにどうもコードを差し込むべき箇所が見つからない。2人して悩んで、「あぁ、これは神奈川の会社(ダナジャパン株式会社:信号取り出し回路はここで作っていただきました)に来てもらうしかないか」と思った時、「これじゃない?」と、看護婦さんが別のボックスの横の穴に差し込むと・・・入った!。そう、抜けていたのはナースコール盤に組み込まれた回路のコードはなく、電波発信器の電源コードだったのです。コード先を見ればすぐ分かるもんなんですが、てっきりナースコール盤の方の問題だと、メカに強くない私は思い込んでいたのでした。その時は看護婦さんにお礼を言って事無きを得ましたが、あきれただろうなぁ。ちなみに何で外れたのかというと、多分、月一回来るワックスがけの清掃員さんが何かをどかそうとして外したのだと思います(そして、元に戻さずに帰ってしまった。もう!)。

 以上が、私の報告です。3月30日に立入先生から完成品をいただき、今ではなくてはならないものになっています。実は、他の職員も使いたがるかな・・・なんて思っていましたが、未だにそんな声は出ていません。自前の耳で十分ということは私にはちょっと信じられないくらいの驚きです。そういえば、以前、夜勤で同僚が仮眠をしている時に、私が病室に入っていたために、ナースコールが聞こえなくて、ナースコールを鳴りっぱなしにさせてしまい、ついに同僚は寝ていることができなくなってしまい起きてきて、「あなた、本当に聞こえないの!?」と言われてしまったことがありました。聞こえる耳って、すごいんですね。振動ナースコールを使うようになってからはそんなことが全く無くなったので、ようやく、一人前になったかなという感じがします。立入先生、ダナジャパンの方、本当にどうもありがとうございます。心より感謝申しあげます。

手島 安芸子   




補聴援助システムでお困りのことが解決できそう?と感じられた方へ

 お困りのこと、今までとった解決法などをFAXで送信して下さい。可能な範囲で解決への道をお示しいたします。できるだけ詳しい状態を教えて下さい。


【目次】


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大学説明会
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  筑波技術短期大学説明会
1.日時:7月25日(金)12:00〜
2.場所:筑波技術短期大学聴覚部講堂(茨城県つくば市天久保4−3−15)
3.スケジュール
12:00受付
12:30開会
12:35聴覚障害関係学科の教育について
12:50一般教育等について
13:10各学科・専攻の概要鋭明
14:00各学科・専攻の会場に移動し,それぞれの説明

★デザイン学科説明会

★機械工学科説明会

★建築工学科説明会

★電子情報学科電子工学専攻説明会

★電子情報学科情報工学専攻説明会


求む!、求人情報

 教員採用試験の受験申込応募が始まっています。現在、生徒数の減少で教員数削減が求められている折り、聾学校教員の採用数も激減しています。そこで、聴覚障害関連施設・学校等からの求人情報を求めています。臨時・正採など問いません。「みみだより」紙面でご紹介させていただきたく思っております。


【目次】


連続企画  聾学校教員免許状をとろう!

現場の教員が聾学校教員免許状を取得するには大きく下記の方法があります。

@内地留学で大学院に入学する→修士の学位と聾学校専修免許状が取得可能
A内地留学で特別専攻科に入学する→聾学校専修免許状が取得可能
B内地留学で国立特殊教育総合研究所に入学する→聾学校免許状が取得可能
  (派遣期間や既に取得している免許状によって取得免許状の種が変わる)
C認定講習会を受け、6単位を取得すると、聾学校二種免許状が取得可能
  単位の追加により、一種免許状も取得可能
D特殊教育教員資格認定試験に合格する→聾学校養護訓練一種免許状が取得可能

 今回は、A「特別専攻科」の例として、愛媛大学の募集要項(抜粋)をお届けします。 現職の先生の場合は、当該所属長の承認が必要で、承認書と推薦書の提出が求められます。 受験をお考えの先生方は、お早めに所属長とご相談下さい。



平成10年度愛媛大学特殊教育特別専攻科
言語障害教育専攻 学生募集要項の抜粋

本文は抜粋ですので、詳細の照会、応募にあたっては、必ず、募集要項を請求して下さい。


 本特殊教育特別専攻科言語障害教育専攻は,聴覚言語障害教育の充実に資するため,主として現職教員を対象として,充実した特殊教育に関する専門教育を施し,これら特殊分野における教育を担当し得る教員の養成を目的とします。

 本特殊教育特別専攻科の修業年限は1年です。

 小学校,中学校,高等学校又は幼稚園の教諭の普通免許状及び聾学校教諭一種免許状を有する者は,聴覚障害コースTで履修し,聾学校教諭専修免許状を受ける資格を取得することができます。

 小学校,中学校,高等学校又は幼稚園の教諭の普通免許状を有する者は,聴覚障害コースUで履修し,聾学校教諭専修免許状を受ける資格を取得することができます。

 願書の請求は,自己のあて先を記入し,270円切手をはった返信用封筒(角形2号:33cm×24cm)を同封して,「特専募集要項請求」と明記の上,出願書類提出先あてに申し込んでください。

T.募集人員:言語障害教育専攻15人
U.出願資格:小学校,中学校,高等学校又は幼稚園の教諭の普通免許状を有するもの及び平成10年3月において取得見込みのものとします。
V.出願手続
W.入学者選抜
     入学者の選抜は,論文(教育学,教育心理学及び障害児教育学に関するもの),面接及び健康診断の結果並びに提出された調査書の内容を総合して判定します。
      (1)日時:平成10年2月27日(金)
      (2)場所:愛媛大学教育学部総合授業研究室(松山市文京町3番)
X.合格発表
Y.入学手続

【目次】


聾学校教諭免許状認定講習会開催情報

開催県開催科目開催日程定員受講申込締切
茨城県言語指導の理論と実際7月22〜24日締 切 済
神奈川県聴覚障害心理8月4〜6日
神奈川県聴覚障害教育U8月7〜11日
千葉県聴覚障害心理生理病理8月6〜8日
千葉県聴覚障害教育原理8月27〜29日
福岡県聴覚障害児の指導法8月5〜8日80名6月11日
高知県聾指導法7月30・31日50名6月13日
長崎県聴覚障害教育方法論7月23〜25日30名6月30日
島根県聴覚障害児T8月7・8日80名6月30日
徳島県聴覚障害心理 30名7月1日
大分県 8月25〜27日30名7月2日
広島県言語指導理論及び実際8月20〜22日  

 既に受講申込を締め切っている県があるが、そうした県は来年も同じような開講される可能性が高い県だ。来年の情報を早めにキャッチできるようにご準備を!。

「うちの県で開催しているはずだ」という情報だけでも結構です。   
・・・・・・・・・・開催情報をお寄せ願います。   


【目次】


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ご案内
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  第4回 「聴覚障害児理解のための基礎講座」

 今年も大阪市立聾学校聴能教育研究班主催の公開講座を下記の要項にて開催いたします。講演会の他、聾学校の施設・設備の公開、実習・交流会をおこないます。ぜひ多くの先生方のご参加をお待ちしております。

1. 日 時 : 1997年7月28日(月) 午前9時30分〜午後4時30分
2. 会 場 : 大阪市立聾学校(大阪市中央区上町1ー19ー31)
  地下鉄谷町線・鶴見緑地線 谷町6丁目下車徒歩約5分(F出口)
  谷町線・中央線 谷町4丁目下車徒歩約5分(I出口)
3.受講料 : 無料
4.参加資格: 聴覚障害児を担当、または聴覚障害児教育に関わり始めた教師
5.申し込み: 参加申込用紙を下記まで請求して下さい。
  FAX:06ー762ー1800
6.申込締切: 1997年7月18日(金)
7.定 員 : 30名
8.照会先 : 大阪市立聾学校聴能教育研究班(代表:中瀬浩一)
  TEL:06-761-1419 FAX:06-762-1800
9.プログラム

※午後の講座は、希望の講座を1つずつ選択することになります。申込用紙参照。

講座T
A.聴力検査
B.言語指導入門
C.補聴器(入門編)
D.ケース相談会
E.手話入門
講座U
F.発音指導入門
G.補聴器(中級編)
H.ケース相談会
I.手話入門
J.早期教育



受講申込書

お名前

勤務先TEL:FAX:

【目次】


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新刊図書
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 音の何でも小事典  講 談 社
音のなんでも小事典

 副題「脳が音を聴くしくみから超音波顕微鏡まで」の通り、日本音響学会編集の音に関する様々なトピックスを取り上げた書。日常の疑問にも易しく丁寧に答えてくれている。

 第1章:一歩すすんだ音の知識、第2章:音声の科学、第3章:音楽の科学、第4章:身のまわりの音技術、第5章:音の技術の最先端、理解を深めるための最終章:音ってなんだ?。

 音に対する理解を深める好書として、ぜひお薦めしたい。難聴に関するページもあるが、それよりも、音や音声について、教科書とは違う具体例をあげた説明は本当にわかりやすい。

 日本音響学会編、講談社刊、796円。


【目次】


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新刊図書
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 聴覚補正におけるカウンセリングの実際
  MaxS.Chartrand著  服部 浩訳  金芳堂
聴覚補正におけるカウンセリングの実際

 補聴器のフィッティングなどに携わっているといままでの補聴器の悪いイメージや誤解のために、あまりにも補聴器に対する期待が最初から低い方や、逆に補聴器をすれば眼鏡をかけたときのようにはっきりと聞こえるようになるというように期待が高すぎる方にも出くわす。

 補聴器に対する効果と限界を正確に話すことが補聴を成功させることにつながる。しかし、補聴をめぐるカウンセリングは、個々の応対者任せであり、十分になされているとは言い難い。

 本書は、補聴に関するカウンセリングを正面に据えた著書の日本語版である。

 第1章:補聴器販売におけるカウンセリング、第2章:聴覚障害者の心理学、第3章:人間の聴覚に影響を及ぼす諸要因、第4章:耳に関する評価および病歴採取の際のカウンセリング、第5章:補聴効果の評価と確認作業に際してのカウンセリング、第6章:補聴器使用者に対する他の代償法の紹介、第7章:補聴器適合困難例解決のためのカウンセリング、第8章:プロフェッショナリズムと職業倫理、付録:音楽・音声言語および聴覚。

 ぜひ、ご購読をお薦めしたい1冊である。4944円(税別)。


【目次】


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新刊図書
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 Comprehensive Dictionary of Audiology
  Illustrated Williams&Wilkins刊
Comprehensive Dictionary of Audiology

 同名書の新版に当たるが、今回、著者が変わり、また、図が増えるなど書名は同じだが、中身はまったく別物になって新刊された。オージオロジー関係の英語辞書だが、日本でもオージオロジー関連の用語は英語を使うことが多いため、座右の辞書として最適。WDRCなどの最新用語も収録してあり、総語的学習にも役立つ。インターネットを通じて入手可能。
下記のホームページから注文できる。

 注文先=http://www.wwilkins.com


【目次】


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新刊図書
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  音の福祉工学  伊福部達著  コロナ社
音の福祉工学

 日本音響学会が創立60周年を記念して発刊した「音響テクノロジーシリーズ」の第3巻にあたる本書は、福祉に音を役立てられる方法、音の補償等々について書かれている。伊福部先生をご存じでない方は少ないだろうが、触知ボコーダの開発や、人工内耳の基礎研究などで名をとどろかせた先生による執筆は、工学を越えた教育・福祉との近接領域を網羅した十分な内容を提供している。本書では、「音響福祉工学」という領域を前面に出している。日進月歩の工学進歩の眼から、教育・福祉に向けての熱い思いを感じられる一冊である。

 1.音響福祉工学の基礎知識、2.音響福祉工学のとらえ方、3.音の皮膚刺激変換による伝達、4.音の視覚刺激変換による伝達、5.音の聴神経電気刺激による伝達、6.音の加工による聴覚呈示、7.失われた声の再生、8.音による盲人補助。

 「音の何でも小事典」では十分でないと思われた方は、ぜひお読みいただきたい。デジタル補聴器や人工内耳について、日本語で書かれた書としては、本書が唯一であるという内容も含まれている。3,500円。


【目次】


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新刊図書
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  写真 手話辞典   天理教手話研究所編
写真手話辞典

 手話辞典が氾濫してきた中、珍しく写真を中心に手話単語の表現を辞典化(五十音順)している。編集の大変さは想像できる。また、各ア・カ・・・行ごとに同義語を、例えば「【協議】→相談」といった形で参照できるように配慮してある。

 写真を撮る角度、写真に加えた動作を示す矢印など写真を使ったことならではのわかりやすさは特筆ものである。

 天理教道友社刊、3,689円(税抜)。


【目次】


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研修会開催
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  聴覚障害教育基礎実践研修会

 夏季休業中ですが、聴覚障害教育の基本的な知識・技能の習得を目的として実習を中心とした研修会を開催します。お気軽にご参加いただきますようお知らせします。

1.期日  1997年8月5日(火) 2.会場  愛知県在千種聾学校図書室 3.日程

 なお、資料準備・会場の都合がありますので、参加氏名を7月11日(金)までに研究・研修部宛てにお知らせをいただけますと幸いです。また、研修会当日には資料代として若干の代金を集めさせていただく場合もありますのでご了承ください。

〒464名古屋市千種区若水2−5−1 愛知県立千種聾学校研究・研修部   
TEL:052−711−4121、FAX:052−723−6824   

受講申込書

お名前                          年齢(     )歳

勤務先


【目次】


論文紹介
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【目次】



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