全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会      (きょうだいの会)について


 



 私達の会は、兄弟姉妹に障害者がいる人達を中心にした会です。
 「障害を持つ兄弟姉妹(障害者)」の幸せをめざし、 「障害のないきょうだい」の様々な課題の解決に向け活動しています。


  全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会
      (略称 きょうだいの会)


  本部 〒136−0073 東京都江東区北砂1−15−8 
                 地域交流支援センター内

  電話   03−5634−8790
  *通常は留守電対応となっています。留守電に入れて下されば後日対応いたします。
     (週に1日、会員が対応します。)
  FAX   03−3644−6808 
  E-mail:  kyodainokai@yahoo.co.jp 


このページは


   私たちの仲間  ☆きょうだいの会とは ☆主な活動 
   ☆会の組織     ☆主な加盟団体     ☆会員及び会費
   ☆入会について   ☆会の歩み        ☆私達の活動
   ☆私達の主張



                       について記載してあります。


☆私たちの仲間

   (リンク欄に ● がある地区は、その地区のページが開けます。)

リンク 地  区 事 務 局 所 在 地 等
北海道 北海道苫小牧市
新潟 新潟県北魚沼郡
群馬 群馬県勢多郡
埼玉 埼玉県深谷市
千葉 千葉県千葉市
東京 東京都江東区
神奈川 神奈川県横浜市
岐阜 岐阜県高山市、益田郡、吉城郡、大野郡
静岡 静岡県:浜松市、駿東郡
愛知 愛知県大府市
京都 京都府宇治市
大阪 大阪府東大阪市
兵庫 兵庫県神戸市
山口 山口県厚狭郡
福岡 福岡県遠賀郡


☆きょうだいの会とは



       ひとりだけで苦しむのはよそう、
       ひとりだけでボソボソ言うのはよそう
       なぜならそれは皆の苦しみなのだから
       "生きていてほんとうに良かった"と、
        きょうだいと障害者が
       ともに言える社会を創ろう!!
                  (1963年4月 会設立の呼びかけ文)


●きょうだいって何?
―ふつうの「きょうだい」でいたい!―

Q)ふつうのきょうだいと私達とどこが違うの?
A)基本的には、何も違いません。
  きょうだいそれぞれが自分の道を歩んでこそ、良いきょうだい関係が築けると思います。社会の理解が足りないために損な事もあります。しかし、家庭の事は家族の考え方や工夫で改善できるのです。一方、精神的に豊かになれたと思う事もあります。

Q)私達の心配な事は何?
A)主に次の2つの事です。
  @障害を持つきょうだいがいることで  結婚が不利になる場合があります。しかし、最近はあまりなくなったようです。将来の事を誤解して消極的にならず、自分自身が誠実に生きている事が、相手の人や紹介してくれる人に伝わる事が大切だと思います。
  A親が障害を持つきょうだいを世話できなくなった時に、親に代る事が求められます。しかし自分の生活に大きな負担にならない程度にすれば良いのです。同居の必要はなく、例えば障害者施設等の利用もできるでしょう。
  ☆このほかにも色々な事がありますが、正確な情報を得て、改善の方法を工夫していきましょう。

Q)きょうだいは仲良くしなければいけないの?

A)仲良くできないこともあるでしょう。そういう時もありますね。でも無理に仲良くしようと思わず、同じ立場の仲間と語り合ってみませんか。その中から自然と答えが出てくるでしょう。


Q)障害を持つきょうだいと「ともに歩む」って?
A)「きょうだいそれぞれが自分の道を歩んで、互いに精神的に支え合うこと」と言えるでしょう。
  自分自身が納得できる人生を作ってこそ、きょうだいの世話をするゆとりができるのだと思います。

Q)困った時は、どうすればいいの?
A)家族で相談することは最も大切ですが、きょうだいの利用している施設や学校の職員、福祉関係者、当会の仲間に相談すると良いでしょう。

●きょうだいの会って何?
Q)きょうだいの会は何をしてくれるの?
A)あなたに正確な情報と、ノウハウを提供します。
  そして、同じ課題を持つ仲間・先輩として、課題に立ち向かう「勇気」を共有できるでしょう。

Q)私は、きょうだいの会で何をすればいいの?
A)機関誌やお知らせを読んで下さい。そして、あなたが必要と思った時に仲間に相談や連絡をしましょう。
  さらに進んで、会の仲間と親睦を深めたり、だれもが人間らしく暮らすことのできる社会を目指して、社会的な活動をすることができればすばらしいですね。



☆主な活動

・本部
 支部等や直属会員の活動を援助するとともに、国や社会への働きかけ、研究や情報の収集、機関誌「つくし」の発行などをしています。

・支部等
 会員の皆さんが直接係わるところです。
 障害を持つきょうだいと一緒にレクレーション等をしたり、会員同志の親睦や相談、学習活動、施設見学、他の支部との交流、支部のお知らせの発行など、支部毎に独自の活動をしています。



☆会の組織

本 部−直属会員
|      
支部等−支部会員

・支部等 =地域単位(主に県単位)・施設単位



☆主な加盟団体

・全国社会福祉協議会 ・日本障害者協議会 


☆会員
  ■正会員
 ○資格:きょうだいが中心です。
  子どものきょうだいも、自分の意志で入る
ことができます。
  会の趣旨に賛同し、ともに活動する方も会員になれます。

 ○権利:
   ・総会での議決権があります。
   ・会報や各種の資料などを送ります。
   ・きょうだいとしての相談にのります。(各分野の専門家がいます。)
   ・例会や、会員同士の交流会に参加できます。 (原則無料)
   ・会主催の会議や研修会などに参加できます。 (原則無料)
   ・ホームページの会員専用ページを閲覧できます。(まだできていません)
   ・メーリングリストに参加できます。 (規約を守っていただける方が利用できます。)
   ・総会などへの参加交通費を補助します。(遠方の方のみ)(支部会員は直属会員の半額)

  ■賛助会員
 ○資格:会の趣旨に賛同し、資金的援助のできる方です。

 ○権利:
   ・会報をお送りします。
   ・例会や交流会、会主催の会議や研修会などに参加できます。

会費2009年度現在)
 <直属会員> 正会員:6,000円(高校生まで2,000円)
        賛助会員:4,000
 <支部会員> 正会員:6,000円以下
        賛助会員:各支部で定める

機関紙購読料 2,000円(年4回発行)
  ◇会員ではありませんが、例会や交流会、会主催の会議や研修会などに参加できます。(原則有料)

 
☆入会について

 入会の手順は、次のようです。
@入会申込書に記入し
A会(本部又は支部)までお送りください。
B本部から資料や会費の振替用紙などをお送りします。
C会費を振り込んでいただきます。
D会費の入金が確認されると会員として登録いたします。

*入会申し込み書は、入会を希望する方に本部よりお送りします。メールな どでご連絡ください。
*その時、次のことをご連絡ください。
 ・あなたのお名前、郵便番号、住所
   メールの方は、メールアドレスもお書きください。
 ・あなたと障害のあるきょうだいとの関係(例:自分の兄が重度の知的障害)
 ・きょうだいではない方は、入会を希望する理由
*会のしおりをお持ちの方は、その中の申し込み欄に記入しお送りください。
*電話・ファクシミリでのお問い合わせも可能ですが、本部事務所に常駐しているスタッフがいないため、入会についてのお問い合わせはできるだけメールでお願いします。


☆会のあゆみ

 1963(昭和38)年4月、東京で心身障害者をもつきょうだいが数人集まり、きょうだい会を作ろうと、朝日新聞の「読者の欄」に、次のように呼びかけました。
 そして、この呼び掛けが、会の活動の基盤となっています。

    ひとりだけで苦しむのはよそう、
    ひとりだけでボソボソ言うのはよそう
    なぜならそれは皆の苦しみなのだから
    "生きていてほんとうに良かった"と、
     きょうだいと障害者が
    ともに言える社会を創ろう!!

 この呼びかけに、全国から、いろいろな障害者をきょうだいにもつ人や、賛同者が集まり、結成大会及び第1回総会を東京都社会福祉会館において開催し、正式に「全国心身障害者をもつ兄弟姉妹の会」(1995年改称)として結成され、スタートしました。
 
1963年(S38)
4月  「全国心身障害者をもつ兄弟姉妹の会」結成(1995年に現在の名称に改称)
7月  会報「つくし」第1号発行
10月 5日「映画(五つの銅貨)と音楽鑑賞の集い」を開催〈朝日講堂〉に於いてこの目的は、会の活動資金と盲精薄児の楽団"青い風"への援助資金を集めるためで、後援は朝日新聞厚生事業団。また、金語楼さん、島倉千代子さん、水上勉さん、永六輔さんたちが無料出演してくださり、大反響でした。結成当時のメンバーの熱い思いが感じられます。
1964年(S39)
5月  愛知県支部結成名古屋テレビに出演。呼かけを行う
8月  神奈川県支部結成
1965年(S40)
4月 東京都支部結成
8月  魚沼学園兄弟姉妹の会(新潟県)結成
11月 兵庫県支部結成
1966年(S41)
6月  静岡(浜松)支部結成
1967年(S42)
11月 ボランティア啓蒙大会開催
1968年(S43)
8月  第1回兄弟姉妹のキャンプ(相模湖に於いて)
1971年(S46)
3月  新潟県支部結成
1972年(S47)
3月  兄弟姉妹の会連絡協議会発足
1973年(S48)
4月  千葉県支部結成
12月 結成10周年記念大会開催
1974年(S49)
7月  兄弟姉妹の生の声「ともに生きる」出版
    東京都支部ではきょうだいの声(現実にどんなことを思い、考え、生活しているのか)を集め、初めて【本】という体裁にしてNHK出版より発行。現在では絶版となってしまい、図書館に置いてある程度です。
1976年(S51)
8月  群馬県支部結成
1977年(S52)
6月  会報「つくし」第100号発行
    ・特集「国立コロニーの労使紛争を考える」
    ・記念臨時増刊「活動の記録」発行
1978年(S53)
8月  沖縄県支部結成
1980年(S55)
4月  国際障害者年日本推進協議会に加盟
1981年(S56)
3月  施設入所費用徴収金取消行政訴訟に勝訴 〈遠藤訴訟〉
7月  国際障害者年記念「障害者と家族の全国ふれあい交流会」各地で実施(81.7〜82.2)
1982年(S57)
11月 本部資料室を東京渋谷区代々木に開設
1983年(S58)
10月京都きょうだい会結成
11月結成20周年記念大会開催
12月講談社、週刊マガジンに抗議文を送る。
   連載マンガ「虹色タウン」の表現の中に障害者差別があることに気付き京都きょうだい会が抗議を行いました。
1984年(S59)
12月 手作り品の店「朋」を神奈川県鎌倉市内に開設〈障害者の作品販路開拓事業として〉
1985年(S60)
2月  「施設と家族」創刊〈障害者の施設の問題を考える機関紙〉
8月  施設問題研究会発足
1986年(S61)
7月  施設における保護者の実態調査実施
1988年(S63)
10月 結成25周年記念会報「つくし」発行:特集「座談会−25年たったつくし会の今とこれから−」
1989年(H 1)
1月 結成25周年記念「活動レポート集」発行
1990年(H 2)
4月 講演会「障害者の人権は守られているか」開催 (新潟県支部主催)
1991年(H 3)
4月 講演会「障害者と地域福祉」開催 (神奈川県支部主催)
5月 つくし会の販売部を独立させ、販売事業会社(有)マインド・ネットワーク設立
   (1996年5月からはつくし会より独立し、独自に運営している。)
1992年(H 4)
4月 講演会「絵本の里からのメッセージ」開催 (千葉県支部主催)
1993年(H 5)
4月 「つくし会30周年」記念総会開催 (京都きょうだい会主催)
   シンポジュウム「きょうだいに何ができるのか」
1994年(H 6)
1月 会報「つくし」200号発行 特集「私のきょうだいと家族」
1月から3回にわたりシンポジュウム開催 (東京都支部主催)
  《国際家族年記念キャンペーン開催》
       テーマ1「民法から家族を見てみよう」
       テーマ2「成年後見人制度って何だろう」
9月第3回シンポジュウム (新潟県支部主催)
       テーマ「施設と入所者の家族との関係は」
1995年(H 7)
4月 会の名称を変更、会則改正を決定する。
   「全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会」  〔略称:きょうだいの会〕
   会則改正委員会を設け、検討してきた結果を総会で議論し会の名称を上記のように変更することを決定した。
10月 障害者のきょうだいに関する調査を行う
1996年(H 8)
12月 「ともに生きる・パートU 【きょうだいは親にはなれない…けれど】」 
      ぶどう社から発刊 編者 東京都支部
1997年(H 9)
3月 『障害者のきょうだいに関する調査報告書』 発行 


 
☆私達の活動 




☆私達の主張 

 きょうだいの会では、様々な機会に会としての主張をしています。
 機関誌での主張やマスコミへの働きかけ、関係団体・機関への要望書などです。
 ここではその主なものを紹介します.

平成2163
 
厚生労働省社会援護局障害保健福祉部 障害福祉課長殿
  きょうだい支援連絡会議

障害や疾患のある人のきょうだい支援に関する提案

〜きょうだいの立場から〜

 私たち「きょうだい支援連絡会議」は、障害や疾患のある人の“きょうだい”(*)への支援活動を行っている団体(以下、「きょうだい支援団体」と表記する。)の連絡組織です。

障害や疾患のある人やその親に対しては不十分ながら様々な支援がありますが、今まで、“きょうだい”への支援についてはほとんど認識されませんでした。しかし、平成20722日付の厚生労働省「障害児支援の見直しに関する検討会 報告書」で、子どもの“きょうだい”について、初めて支援の必要性がうたわれ、平成201216日付の「社会保障審議会 障害者部会の報告書」に反映されました。これは、わが国としては初めてのことであり、その内容も十分に評価できるものと考えます。

この提案は、上記の「障害児支援の見直しに関する検討会 報告書」および、「社会保障審議会 障害者部会 報告書」で述べられていることについて、“きょうだい”の立場からの具体的な提案です。併せて、上記の報告書で触れられていないこと等についても提案させていただきます。

(*)障害や疾患を持たないきょうだい を「“きょうだい”」と表記します。

□“きょうだい”の位置づけ
障害や疾患のある人を支える親は途中でいなくなり、福祉関係者は交代しますが、“きょうだい”は、同じ時期を生きていきます。成人後は、きょうだい同士は、独立し、それぞれの生活を営む中、お互いの心の支えとして良好な関係を結ぶことが重要と考えます。きょうだいにとって「保護者」であることを求められることは障害や疾患のあるきょうだいへの対応を、自身の生活や家族より優先せざるを得ない場面があるということであり、一方、障害や疾患のあるきょうだいにとっては、きょうだいに依存して生きることを意味します。しかし、それは本来の良好なきょうだい関係を損なうことにつながります。障害や疾患のある人は社会が支えるのが福祉国家の原則と考えます。

□“きょうだい”の状況
“きょうだい”は、次のように年齢によって様々な悩みや課題を抱えています。

 (主に幼少期)
 @親にかまってもらえず、寂しい思いを我慢する事が多いが、それを親には言えない。
 A聞き分けの良い、良い子を演ずる。
 B親が、障害のある子どもを優先的に扱うことに不満を感じる。
 ☆上記のような状況が続くと、自分に対する親の愛情を疑ってしまうことがあります。親と“きょうだい”がしっかりと向き合うことが少なく、家族が家族らしさを失ってしまうのです。親が障害のある子どもに向き合えない場合は、さらに深刻です。親も不安を抱え精神的にも時間的にもゆとりがないためです。

(主に学齢期)
 C学校などでいじめにあう。
 D障害のあるきょうだいから辛い行為(暴力や虐待、大事なものを壊される等)を受けることもあるが、その辛さを親に分かってもらえない。
 E障害についての知識がなく、不安や疑問に思ったことを親も誰も教えてくれない。
 F将来に不安を感じるが、親には言えず、相談する人もいない。
 G D〜Fのようなことから、孤立感、孤独感を持つ。
 H親から過度な期待をかけられたり、進路を押しつけられたりして辛い。あるいは、それに応えようと必死になる。
 ☆上記のような状況が続くと、自己肯定感が十分に育たず、うつ的な傾向を持つ場合や、大人になって人生のさまざまな問題を乗り越える力に課題が生じることが多いと、私たちは実感しています。

(主に青年期以後)
 I就職先を選ぶ時に、障害や疾患のあるきょうだいの影響で、親から制限を受けたり、自分から制限をすることがある。
 J結婚に消極的になることがある。相手や相手の家族の理解不足、親亡き後の過度な負担への不安、遺伝の心配などのため、結婚に結びつかない場合がある。
 K障害や疾患のあるきょうだいへの対応に追われ、自身の日常生活が成り立たないほどの多大な時間的、経済的、精神的負担を強いられることがある。
 L親の高齢化や親亡き後には「保護者」としての役割を担うことを強いられ、実生活に多大な負担がかかる事が多い。
 M I〜Lのような悩みを持っていても、相談するところがない、あるいは相談しても理解してもらえないと思う。
 ☆上記のように、実生活上で大きな影響を受けます。自分らしい人生を送ることが難しくなることさえあります。

□“きょうだい”に必要な支援

“きょうだい”には、その年齢(子どもから大人まで)と個々の状況に応じて、以下の支援が必要です。
 @同じ“きょうだい”という仲間を得て心の安定を得るための支援
 A必要な情報を得るための支援
 B特に子どものうちは、家族問題の調整も含めた家族全体への支援
 C障害や疾患に対する知識・理解を深め偏見を除く教育や啓発
 D母親不在の際に子どもの“きょうだい”の世話をする等、“きょうだい”に直接に関わる支援。
 ☆上記の他に、障害や疾患のある人(子どもも含む。以下同じ)や親への支援も“きょうだい”への支援につながります。
  そして、それらが有効な支援となるためには、良い福祉人材と十分な予算、そして省庁の垣根を超えた連携が不可欠です。

以下に、特に“きょうだい”に関する具体的な提案をいたします。私たちきょうだい支援団体が、委託を受けて行うことができるものもあります。

 1、“きょうだい”への支援(全般)
 @“きょうだい”の持つ課題について調査し、その支援の方策について研究すること。
 A“きょうだい”の持つ課題と対応への理解を促進するために、マスコミや福祉、医療関係機関・団体(特に、障害児の早期発見・療育、保育に関わる機関)、親の会などに対して広報や研修等を行うこと。
 B幼年期から中高年期まですべてのライフステージのきょうだいに支援が行き届くように、都道府県単位での総合相談窓口で、“きょうだい”についても対応すること。
 C“きょうだい”の抱える悩みについての電話相談事業等を実施すること。
 D必要な人には、カウンセリング等の専門的サポートを受ける機会を提供すること。
 E親からの相談(早期療育相談を含む)やカウンセリングの中に、親の状況を配慮しつつ、“きょうだい”についての視点を入れること。
 Fきょうだい支援団体の存在を、マスコミや福祉、医療関係機関・団体、親の会などを通して広報すること。
 Gきょうだい支援団体の育成(創設を含む)、交流等への支援を行うこと。
 H家族(親、"きょうだい"等)の負担を軽減し、安定した生活を守るために、障害や疾患のある人の保護などについて行政が必要な手段を講ずること。
 I障害や疾患についての知識・理解を深めるための、市民向け講座等を開催すること。

(説明)
 @について(調査・研究)
  きょうだい”の持つ課題については、きょうだい支援団体や福祉団体、大学などによる調査がありますが、国が政策を立案する立場からの調査・研究が必要です。
 Aについて(理解促進)
  “きょうだい”の持つ課題については、福祉、医療、教育関係者はもとより、親も十分に認識していないのが現状です。特に、障害児の早期発見・療育、保育に関わる機関については、“きょうだい”への早期な対応が重要なため、周知が望まれます。
 療育機関や医療機関の職員がこのことを十分に理解していないことに加え、職員が家族(親、きょうだい等)とじっくり対応することが難しい現状もあります。親を最も必要としている子どもの時期にこそ家族への支援が必要です。
 Bについて(相談窓口)
  きょうだい児のことについては、現在一部の療育センターや特別支援学校の教育相談が対応していますが、それは保護者からの相談です。“きょうだい”自身が、家族のことや自分の悩み、将来(親亡き後)の計画などについて相談できる専門の機関がありません。きょうだい支援団体と、それに参加したい人がなかなかつながらないという現状もあります。橋渡し役となって支援が必要な人に支援が届くような仕組みが必要です。
 Cについて(電話相談)
 地理的な条件や心理的な状況から、支援を求めにくい“きょうだい”が多くいると考えられます。その方たちへの支援方法の一つが電話相談です。
 そのために、電話相談対応マニュアルの作成、電話相談員の育成、相談体制及び福祉・医療・教育・法律などの専門家のネットワークの構築などが必要です。
 Dについて(“きょうだい”へのカウンセリング)
  きょうだい支援団体による、自助的な支援だけでは解決が難しいような悩みを持っている場合には、精神科などによる専門的なサポートが必要となります。
 Eについて(親の相談での、きょうだいへの言及)
  親からの相談の中には、“きょうだい”に関することもありますが、親が気がつかない場合も含めて、親に“きょうだい”についての理解を促す取り組みを行うことが必要です。しかし、その時点で親がそれを受け入れる余裕がない場合は、受け入れる状況が整うのを待つなど、配慮することが必要です。
 Fについて(きょうだい支援団体の広報)
特に思春期以後の“きょうだい”には、同じ“きょうだい”という立場の自助的な関係を中心とした支援が必要です。これは、親に親の会があるのと同様です。
 思春期以後の”きょうだい”は、自分の進路や就職、結婚で悩むことが多くあります。これらの課題を乗り越えるためには、“きょうだい”自身が様々な情報やノウハウを持つとともに、精神的な力を強めることが重要です。それを助けることができるのは、”きょうだい”の自助団体である「きょうだい会」です。「きょうだい会」やその他のきょうだい支援団体の存在については、親や福祉・医療・教育などの関係者にもほとんど知られていません。また、きょうだい支援団体は、単独でその存在を知ってもらうために広報活動を行っていますが、各団体の力では広報に限界があります。そのため、きょうだい支援団体の存在があまり知られておらず、きょうだい支援団体に所属している“きょうだい”は、全国の“きょうだい”の1パーセントにも満たないと推定されます。きょうだい支援団体の存在や内容についての周知が必要です。
 Gについて(きょうだい支援団体の育成)
 このようにきょうだい会やその他のきょうだい支援団体は重要ですが、現在あるきょうだい支援団体のほとんどは、親と違って働き盛りの会員が中心であり、会の活動に関わる時間が多くとれず、財政力もないため、十分な活動ができていません。また、きょうだい支援団体は、全国各地の身近なところにあることが重要ですが、現状は不十分です。そこで、現在ある団体の育成とともに、各地の独自のきょうだい支援団体の創設なども重要です。
 そのために、きょうだい支援活動に関する調査・研究、運営マニュアルの作成と広報、きょうだい支援団体の交流への支援や創設への支援などが必要です。すでに、高松や名古屋で、そのような活動が実施・予定されています。
 Hについて(家族や"きょうだい"の負担軽減)
  障害や疾患のある人の行動が、家族(親や"きょうだい")だけで対応できる範囲を超えていたり、生活に過大な影響を及ぼす場合があります。医療に的確につなげるための方法が社会的な仕組みとして確立されていないため、特に精神障害・疾患のある方の家族(親や"きょうだい")に多大な負担をかけています。そのような場合には、行政が家族の要望をくみ取り、障害や疾患のある人の保護などについて、医療と福祉が連携して積極的に介入できる手段を講ずることが必要です。
 Iについて(障害や疾患についての知識・理解促進)
  市民の障害について知識・理解が不足しているために、障害や疾患のある人やその家族(親や“きょうだい”)が辛い思いをすることがあります。親も知識・理解が不足なために適切な対応が遅れることもあります。障害や疾患(精神疾患、小児慢性疾患等)についての知識が必要です。
 ☆人は、障害や疾患があってもなくても、それぞれの個性を尊重して、互いに補い合いながらともに生きる「共生社会」を作ることが基本にあることを、十分に理解することが何よりも重要です。

2、きょうだい児への支援

*幼少期を中心とした年齢の「“きょうだい”」を「きょうだい児」と表記します。

@療育機関や医療機関などで、親が障害児に対応している間にきょうだい児が充実した時間を持てるように、きょうだい児がいられる場所ときょうだい児を見守るスタッフを確保すること。
Aきょうだい児支援活動を行っている「事業所等」を支援すること。
Bきょうだい児支援活動を行っている「市民団体」を支援すること。

(説明)
 @について(きょうだい児への対応)

長期入院を必要とする子どもとその親が病室等で過ごしている間、きょうだい児は居場所がなく、病院の廊下で待っていたりします。病院内できょうだい児支援を始めようとしても、責任の所在、事故発生時の対応などが壁となり実現できないことがあります。病児・障害児が利用する病院・療育センター・施設などが、常駐の保育士のいる、きょうだい児のための部屋を確保できるような仕組みが必要です。

Aについて(きょうだい児をサポートする事業所などへの支援)
 きょうだい児の抱えている問題に対応する、母親・父親・祖父母等の障害受容の手助けをするなど、障害児支援を行っている事業所や病院がきょうだい児支援、家族支援を行うことが必要です。
 Bについて(きょうだい児をサポートする市民団体などへの支援)
きょうだい児支援プログラムに参加することで、きょうだい児は同じ立場の子どもと出会え、遊びや学習などを通して心理的にも楽になり、正しい知識を得て、障害や疾患のある兄弟姉妹がいることで生じる問題に、より的確に対処していけるようになります。子どもは大人と違って自分たちでは同じ立場の人と出会う場を作れません。そのため、周囲の大人が支援プログラムを提供する必要があり、身近な場で行われるきょうだい児支援プログラムがもっと増える必要があります。
きょうだい支援のための恒久的な助成金を設けるなど、市民団体がきょうだい支援プログラムを運営する際に財政的補助と社会的配慮を受けられる仕組みが必要です。

3、大人の“きょうだい”への支援
@“きょうだい”が「保護者」の役割を強制されないような制度を創設すること。
A“きょうだい”が障害や疾患のある人の成年後見人になった場合に、精神的および生活上の負担があまりかからないように制度を運用するとともに、これを支援すること。
Bきょうだいが障害のあるきょうだいのために介護休暇を取れるように制度を改善すること。

(説明)
@について(「保護者」に代わる機能):
親が保護者としての役割を果たすことが難しくなった場合に、“きょうだい”が「保護者」になることがよくあります。しかし、それは本意ではない場合もあります。“きょうだい”が保護者になるということは、きょうだい同士の対等な関係がくずれることになります。障害や疾患のある人の権利擁護の観点からも、望ましいことではないはずです。いわゆる「保護者制度」は、障害や疾患を抱える人のサポートは身内がするものとの意識を社会に植え付け、きょうだいだけでなく親も含めた身内の人間に多大な負担をもたらしていることから、早急に撤廃し、社会こそが、保護者に代わる機能を果たすという空気を醸成していくことが必要です。
そこで、保護者の役割とそれに代わる公的な機能を持つ制度についての研究を行い、制度を作ることが必要です。例えば手術への同意権など、成年後見制度の機能の拡充などで対応することができるのではないでしょうか。

Aについて(成年後見制度の弾力的運用)
 “きょうだい”が障害や疾患のある人の成年後見人になった場合にも課題があります。親族後見の場合は特に家庭裁判所の運用が厳しく、また、“きょうだい”の立場への理解も不十分なため、“きょうだい”の精神的および生活上の負担は大きいものがあります。実際、成年後見制度もまだ使いにくく、利用率は低迷しています。
こで、“きょうだい”が成年後見人になった場合の課題についての研究とその結果に基づく成年後見制度の運用改善と利用促進の支援が必要です。

Bについて(介護休暇の適用)
きょうだいが、障害や疾患のあるきょうだいの介護や世話をすることがありますが、現役の働き盛りのきょうだいにとっては両立することが困難で精神的にも生活的にも厳しいことがあります。介護が必要になった老親と障害や疾患のあるきょうだいの世話を同時にしなくてはならない場合もあります。障害や疾患のあるきょうだいや老親との同居・扶養の有無を問わず、必要なときにはきょうだいが介護や世話、事務手続きのために介護休暇を取れるように制度を改善することが必要です。

☆障害や疾患のある人の自立は、”きょうだい”にとっても重要です。しかし、自立に向けた取組は十分ではありません。また、障害や疾患のある人の生活で、特に地域生活においては、十分に生活を支えるだけの経済的な保証はなく、制度はあっても、そこから漏れるニーズについては、家族(親、“きょうだい”)等が対応せざるを得ないのです。経済的にも精神的・時間的にも家族(親、“きょうだい”)に依存しているのが現状です。

成人した障害や疾患のある人は、社会全体で支えるのが福祉国家としての原則であると考えます。「保護者に代わり、障害や疾患のある人の行為を代行し、権利を守る機能」「24時間365日、隙間なく生活を支える機能」「常に近くから見守るとともに、障害や疾患のある人の気持ちを支援者に伝える機能」が必要です。福祉職員の人材不足のために、形式的な対応になっていることが多々あります。上記の課題について、その改善方法について研究が必要です。地域社会の理解が進むことも不可欠です。
 これらの障害や疾患のある人への支援などについては、親の会、関係団体などの提案と同様のものが多いので、本提案では触れません。

◎文部科学省には、下記の提案をしています。

1、“きょうだい”への支援(全般)

@きょうだいの持つ課題と対応への理解を促進するための広報や研修等を、マスコミや教育関係機関・団体・PTAなどに対して行うこと。
A各学校に配置されているスクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーターが きょうだいについての相談の窓口として対応できるように、研修の中に“きょうだい”のもつ課題と対応に関する項目を入れること。
B特別支援学校や教育センターで行われる教育相談できょうだいについての相談を行えるよう、相談員に対しての研修の項目に“きょうだい”のもつ課題と対応を入れること。
Cきょうだいへの支援活動を行っている団体の存在を、マスコミや教育関係機関・団体・PTAなどを通して広報すること。

.一般児童生徒に対して
 @ 障害・疾患に対する偏見を除く教育を引き続き行うこと
 A 障害・疾患に対する知識を深める教育を行うこと
 B 障害・疾患に対する研修を教員(特に養護教諭・保健体育の教員)に対して行うこと