きょうだいにとっての成年後見制度
                    ・こどもきょうだいキャンプ
・こどもきょうだいクリスマス
・京都松本さんの資料
・よくある事例集(パンフみたいな感じ?)                         

 

  全国きょうだいの会設立50周年記念プレイベント

報 告 “きょうだいにとっての成年後見制度”

 

全国きょうだいの会では、成年後見制度を知り、さらに充実した内容になる様に、きょうだいの立場から考え、関係機関に向けて発信していく、という事を目的に平成2212月からスタッフを中心に、研究会を始めました。今は、まだ発信していくというところまでには至っていませんが、本日のシンポジウムに向けて、今までの議論の中身を報告させていただきたいと思います。

 

1.本人らしさ、そしてチーム支援という考え方

  成年後見制度がいわゆる「判断能力に欠ける人たちを守る制度である」ということをふまえて、「権利擁護」について考えてみました。

 「権利擁護」を考えるときに、「知的障害者の尊厳を守る」ということが前提になるということを確認し、このことが権利擁護活動のあり方の根本であると考えました。

  尊厳を守るという考え方に立つ時、権利擁護にはいわゆる虐待や差別、不利益などから本人を守るという「狭義の権利擁護」と、最低限必要な基本的ニーズを充足している事を前提に、本人らしさが保障されている「積極的権利擁護」という概念があることについて確認しました。そして、この本人らしさは知的障害者の場合には、親の一面的な見方で縮小させられている人が少なくないのではないかという事を考えました。

 今般、障害者基本法の中で「意思決定支援」がクローズアップされました。

 

a

   *基本法第23条(旧20条)

  「障害者の意思決定の支援に配慮しつつ(改正による挿入」相談業務、成年後見制度そ

の他の障害者の権利利益の保護等の為の施策または制度が、適切に行われまたは広く利

用されるようにすることを国及び自治体の責務として定めている。

a

 

 

  また知的障害者への支援は、高齢者支援と比べると、関係者の連携が現状ではまだまだ薄いのではないかという話も出ました。高齢者支援の根幹をなす介護保険制度では、サービス利用に当たっては、ケアマネージャーの存在が位置づけられており、本人をとりまく関係者をつなぐ役割を担い、いわば支援チームの中核となっています。

 しかし知的障害者支援では、「相談支援」という役割はあるものの、介護保険で言うケアマネージャー的な存在が確立されておらず、支援チームそのものが成立していないというのが現状です。

  まずは、知的障害者支援の仕組みをチーム支援にしていくという考え方そのものを、もっと前面に出していく働きがけが必要であると思います。その上で、実は後見人等はこの支援チームの一員(にすぎない)であるという考えに至りました。

 

a 


 

 

 

2.きょうだいから見た制度

1)制度のよい点

 @金銭面が明朗になることで、本人にかかる金額がはっきりする。

 A親(家族)と本人の財布をはっきり分ける事になる。本人の自立へのステップになる。

 Bきょうだいが少なくとも、本人の金銭面を丸抱えしなくてもよくなる。

 C法律的な面からの保護

 

2)課題

 @後見類型の場合の選挙権、後見・保佐類型等の公務員の身分等のはく奪問題

 A知的障害者支援の場合のチーム支援という考え方の脆弱さ

 

3)やんわりとした到達点(目標)

  “きょうだいの立場としての成年後見制度のあるべき形の整理”

      大前提 知的障害者本人が幸せ+きょだいの幸せ

          知的障害者支援における成年後見制度の位置の確認

 

4)支援における家族の位置

   家族は支援チームの重要な一員である

    →必ずしも本人のニーズ(思い)と家族のそれが一致するとは限らない。

 

   @親の思い Aきょうだいの思い B親族後見等の場合

 

5)理想と現実

  @知的障害者支援はチーム支援である⇔多くの場合そういう考えが浸透していない?

  A後見人等は支援チームの一員である⇔後見人等が全てを担うという錯覚がある?

  B家族も支援チームの一員⇔家族は一員という意識があるか?

 

6)後見人等には誰がなるか:それぞれが後見人になった時のメリット、デメリットは?

  @親 Aきょうだい B第三者 C法人 D複数後見

 

7)後見制度はいつから利用するのがよいか

  @多くの場合は相続問題が絡んだ時に利用されている。

  A入所施設・グループホーム・ケアホーム等利用の時。

  B親の高齢化による問題が起こってきた時 など

 

3.保護者的機能について

 現状ではきょうだいが、本人の保護者的機能を求められることは少なくない。

 しかし、きょうだいにはその育ちの中で様々な思いを持つ人たちがいる

 例えば…

  @障害のある本人は、幼いうちに施設入所してしまったので、よくわからない。

  A幼いころから、障害のある本人といつも一緒に過ごしてきた。そのことで、いじめら

れたこともあり、必ずしも本人に対してよい思いを持っていない。

  B障害のある本人とは良好な関係で育ってきた。今も、本人のことを第一に思っている。

  Cその他

 

  親子とは違う、微妙な関係性の中で育ってきたきょうだいは、程度の差はあれ、なんら

かの形で、「障害者のきょうだい」という事からくる影響を受けてきている。

それは、どのように育ってきたか?或いは、親との関係がどのようだったか、本人との関係がどうだったか?等々に大きく左右される。



↑このページのトップへ