JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第186号 2月号 2019年2月27日発行 ―目 次―  トピックス 1. -連載企画13ー タイスタディツアーから得た知見 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB) JICA専門家 千葉寿夫 本日開催!JANNET勉強会 (JICA/DPUB JANNET共催) 2月28日(木)15:00〜17:30に開催いたします! JANNET勉強会 モンゴルの障害者 政府の取り組みと障害者団体との連携 CBID会議2019開催を控え  インフォメーション 1. 第4回 アジア太平洋CBID会議2019開催決定(2019年7月2日-3日) 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 3. RI アジア太平洋地域会議 マカオ 2019年6月26日(水)-28日(金) イベント情報 1. デフリンピック・フェスティバル 3月2日(土) 2. 震災から8年―逆境を乗り越えた復興の軌跡― 3月21日(木・祝) 3. 世界女性デー記念イベント WOMEN SPEAK UP! 3月7日(木) トピックス -連載企画13- 1.タイスタディツアーから得た知見 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB) JICA専門家 千葉寿夫         モンゴルには日本障害フォーラムにあたる、障害種別を越えた統括団体が存在しません。1997年に全国障害者連盟が設立されたのですが、活動が上手くいかず2007年に解散しています。その後、障害者権利法の制定や障害者権利委員会へのパラレルレポートの作成などで種別を越えて協力した実績はあるものの、協議会やフォーラムの形成にまで至っていません。 その大きな理由が、障害者団体の乱立であり、調整機能の不足です。例えば、ウランバートル市内には500以上の障害関連団体が設立されていますが、そのほとんどが個人か数人の会員しかおらず、活動もほとんどしていません。活発な団体は20程度と言われています。したがって、障害者団体の意見がまとまらず、行政との交渉力も弱いばかりか、個人の要望ばかりがあげられ行政機関も混乱しています。 そこでJICA/DPUBでは、障害者団体の連携や政府との交渉術を学ぶため、2月13日から21日までタイスタディツアーを実施しました。モンゴルから行政機関の4名、障害者団体の4名の計8名が参加し、タイの事例を学びました。 タイでは、1983年に設立された全国障害者協議会(Disability Thailand)が一括して障害者の意見を取りまとめ、行政機関に要望を伝えています。協議会のメンバーは6つの障害種別毎の全国組織で構成され、各県に支部も持っています。 したがって、種別ごとの要望を全国規模で協議でき、協議会として種別を越えた課題や要望も協議することが可能です。その結果、障害者全体の意見として障害者政策委員会に参加し、政府と協議することで大きな成果を得てきました。例えば、障害者の大学までの教育の無償化、法定雇用率1%と最低賃金x365倍の納付金などは、タイ障害者の生活を大きく変化させました。 モンゴルの参加者は、これらタイの活動と成果に大いに刺激を受け、帰国後に障害者全体の意見を取りまとめるにはどうすればよいか、セミナーを開催し話し合う予定です。 JICA/DPUBも本活動を支援し、障害者と行政機関の連携に努めたいと考えています。 写真:熱心にメモを取るモンゴル行政官 写真:集合写真、アジア太平洋障害者センターで DPUBフェイスブックページ(日モ)もぜひ御覧ください。 https://www.facebook.com/jicadpub/ 本日開催! JANNET勉強会 (JICA/DPUB JANNET共催) 「モンゴルの障害者 政府の取り組みと障害者団体との連携CBID会議2019開催を控え」  2月28日(木)に開催いたします!  当日参加も可能です!*手話、要約筆記は締め切らせていただいております。 モンゴルにて、2016年5月から4年間実施されている「ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト」(JICA技術協力プロジェクト)の関係者から直接障害プロジェクトについてJANNETでは、勉強会を開催いたします。 モンゴルの障害事情、障害統計について、また日本にある障害者政策委員会のような活動を行っている委員会はあるのかなどお話していただきます。 今年7月にモンゴルで開催されるCBID会議についてもお話していただきます。 <プログラム> 15:00-15:15 開会挨拶 JANNET代表 清水直治氏 モンゴル労働社会福祉省・事務次官 ゴンボスレン・ウヌルバヤル氏 15:15-16:30プレゼンテーション 「JICA/DPUBから見たモンゴル政府・NGOの成果と課題- 障害者白書の発行と障害平等研修の実施」 JICA/DPUBチーフアドバイザー CBID-AP2019国際委員会メンバー 千葉寿夫氏 「モンゴル政府の取組ー障害者開発庁の設立と権利条約の履行」 労働社会福祉省・障害者政策委員長、CBID-AP2019実施総責任者 ゴンボスレン・ウヌルバヤル 氏 休憩 「モンゴル障害者団体の取組と行政との連携 - 障害者国家委員会への参加を通して」 ユニバーサル・ブログレス自立生活センター 障害者国家委員会メンバー、CBID-AP2019国内運営委員会メンバー オンダラフバヤール・チョロンダワ氏 「CBID2019の紹介」 CBID2019参加申込みページ http://www.apcbid2019.mn/ 17:00-17:30 モンゴル政府と障害者団体、JICA/DPUBの取組に対する意見交換 CBID2019に対する質疑応答 モンゴル・ツーリスト情報(ホテル・移動・アクセシビリティ) 18:00-19:00 交流会(軽食) お申込みフォーム:https://goo.gl/forms/6YvoBX17xcUoCwZH3 お問合せ先:JANNET事務局 kokusai@dinf.ne.jp 03-5273-0601 ************************************************************************************** インフォメーション 1. 第4回 アジア太平洋CBID会議2019開催決定 第4回アジア太平洋CBID会議の開催が決定いたしましたので、ご連絡いたします。 開催日:2019年7月2日〜3日 会場:シャングリラホテル(モンゴル・ウランバートル) 住所:19 Olympic Street, Sukhbaatar District-1, Ulaanbaatar 14200 Mongolia テーマ:CBIDを通じた持続可能な社会開発と経済成長 主催:モンゴル政府(労働社会保障省) CBID APネットワーク(旧CBR APネットワーク) 2015年に東京で第3回アジア太平洋CBR会議が開催されましたが、第4回は名称を「アジア太平洋CBID会議」と改めて開催いたします。 会議の詳細につきましては、決まり次第随時ご連絡いたします。ご期待ください。 CBID2019紹介ページ http://www.apcbid2019.mn/ *オンライン登録も始まっています。 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html) 署名国・地域数162/ 締約国・地域数 177 (2019年2月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 3. RI アジア太平洋地域会議 マカオ 2019年6月26日(水)-28日(金) テーマ:共に、誰も取り残さず、障害インクルーシブで権利に根ざした進歩 会場:ベネチアン・マカオ、パリジャン・マカオ(2会場) <登録方法>   オンライン登録(近日中)  早割登録 3/15まで  通常登録 5/31まで  <主催者ホームページ>  https://www.rimacau2019.org/ <プログラム> 6/26 9:00-10:30 開会 開会スピーチ    11:00-12:30 全体会1 A ,B(インチョン戦略、権利条約、SDGs)    12:30-14:00 ランチイベント(WHO、RI関連)    14:00-16:00 全体会2 A,B,C(リハプランニング、RI100周年、テクノロジー)    16:30-18:00 分科会A 8セッション 6/27 9:00-10:30 全体会3 A,B,C,D(職業、障害児の親、女性障害者、教育)    11:00-12:30 分科会B 8セッション    12:30-14:00 ランチイベント    14:00 全体会4 A,B,C,D(メンタルヘルス、ICF、認知症)    15:30 分科会C 8セッション    18:00-21:00 エンターテイメント 6/28 9:00-12:30 A. スタディーツアー、B. ICFワークショップ、C. リハ専門家との円卓会議    12:00-14:00 ランチイベント    14:00-15:30 全体会5  A,B,C(アクセスビリティ、IT、防災)    15:30-16:00 閉会 イベント情報   1.デフリンピック・フェスティバル 3/2(土) デフリンピックをしろう、広めよう!! 全日本ろうあ連盟は、3月に神奈川県でデフリンピック啓発イベントを行います。  これは、平成30年度スポーツ庁委託「障害者スポーツ推進プロジェクト(障害者スポーツ団体の連携および体制整備への支援事業)」の一環としておこなうものです。県聴覚障害者連盟と一緒に催します。 日時:3月2日(土)13:00〜17:00(12:00〜受付) 会場:新都市ホール(横浜市西区高島2−18−1 そごう横浜店9階)    行き方 横浜駅から徒歩5分、横浜駅東口「地下街ポルタ」直結     内容:手話通訳、要約筆記あり 1. アトラクション 2. 講演 オリンピアン 井上康生氏・シドニーオリンピック金メダリスト柔道    デフリンピアン 2017年サムスン大会メダリスト 3. デフリンピック・デフスポーツの啓発 支援企業など 4. 世界ゆるスポーツ協会による障害者スポーツ啓発、スタンプラリーなど     定員:1000人(入場無料、申込み不要、当日に整理券配布予定)     連絡先:全日本ろうあ連盟スポーツ委員会事務局         電話03-3268-8847 FAX03-3267-3445 メールjft-sc@jftd.or.jp 2. 震災から8年―逆境を乗り越えた復興の軌跡― 3/21(木・祝)  2019年3月11日、東日本大震災から8年を迎えます。 AAR Japan[難民を助ける会]は、発災直後から岩手県、宮城県、福島県の被災者支援を続けています。なかでも注力してきたのが、災害時に必要な支援へのアクセスが限られている障がいのある方々への支援です。 施設のなかには、2011年3月の被災当初、運営の危機に直面したものの、現在では利用者の工賃を向上させるなど震災前よりも安定的な運営を実現した団体があります。 本報告会は、岩手、宮城、福島の3県からこのような福祉施設職員の方をお招きし、再起のきっかけや、どのような取り組みが成果をもたらしたのかお話いただきます。 困難な状況に見舞われながらも、そこから立ち直った被災者の軌跡をともに振り返り、今後に活かせることは何か、ともに考えませんか。 【日時】2019年3月21日(木・祝)午後1時―午後3時  (開場:午後0時30分) 【会場】JICA地球ひろば セミナールーム600  (東京都新宿区市谷本村町10-5)  https://www.jica.go.jp/hiroba/about/map/ 【参加費】1,000円(当日お支払いください) 【定員】70名(先着順、要事前申し込み) 【申し込み】お電話(03-5423-4511)、またはAARのHP( https://www.aarjapan.gr.jp/join/event/2019/0321_2677.html )からお申し込みください。 ◆手話通訳、要約筆記、点字資料などの情報保障をご希望の方は、3月5日(火)までに、お電話、もしくは申し込みフォームの「ご希望の情報保障」欄にてお知らせください。 【登壇者】  吉田 富美子氏(岩手県 非営利型一般社団法人「かたつむり」創設者)  星野 幸氏(宮城県 就労継続支援B型事業所「ポッケの森」副管理者)  岡部 早苗氏(福島県 就労継続支援A型事業所「sweet hot」管理者)  浅野 武治(AAR Japan[難民を助ける会]東京事務局 東北事業担当)  高木 卓美(AAR Japan[難民を助ける会]東京事務局 東北事業担当) 【主催・問合せ先】AAR Japan[難民を助ける会]          〒141-0021 東京都品川区上大崎2丁目12?2 7階 ミズホビル          電話:03-5423-4511 3. 世界女性デー記念イベント WOMEN SPEAK UP! 3/7(木) ヒューマンライツ・ナウ、フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本は、3月7日、世界女性デーを記念するトークイベント「WOMEN SPEAK UP!」を開催致します。世界女性デーは世界中の女性の生き方と権利を尊重する目的でつくられ、世界中の女性と男性がジェンダー平等を願ってお祝いする日です。 本イベントでは、日本社会にまだ根強く残る性差別に立ち向かい、声をあげ始めた女性たちを応援したいと考えています。 日時:2019年3月7日 18:30〜 開場:18:00 場所:アンスティチュ・フランセ東京 エスパス・イマージュ 〒162-8415 東京都新宿区市谷船河原町15 https://www.institutfrancais.jp/ifjapon/access/ 式次第 ◇ 開会挨拶 ローラン・ピック駐日フランス大使(仏日逐次通訳) ◇ ゲストスピーカーによるトーク ・雑誌SPAに抗議した女子大生 辻岡亮さん&高橋亜咲さん ・福田和香子さん(「#私は黙らない0428 」主催者) ・打越さく良さん(医学部入試における女性差別対策弁護団) ◇ スピーカー間のディスカッション ◇ 会場とのダイアローグ 終了8時45分―閉会後に交流会(ワンドリンク付き)が21時30分まで行われます。 参加費 1,000円(トークイベント+ワンドリンク)当日受付にてお支払いをお願いします。 ※ 事前申込制 ※ お申込みは下記のリンクからお願い致します。 https://goo.gl/forms/yaTEJwF997nOrwFB2 上記からお申込みができない方はメールでも受け付けております。 件名を「3/7世界女性デーイベント参加希望」として、お名前、ご所属(任意)、 ご連絡先、どちらで当イベントをお知りになられたかを明記の上、HRNイベント受付担当までお申し込みください。 ヒューマンライツ・ナウ、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本共催           編集後記 トピックスで紹介いただいた、モンゴルの障害者に関わる政府や団体の動向については、2月28日開催のJANNET共催の学習会でも、政府、市民社会双方のゲストスピーカーから報告いただきます。詳細は次号のメルマガでご紹介させていただきます。 7月にウランバートルで開催される第4回アジア太平洋CBID会議は、公式サイトでのオンライン登録も開始されています。引き続きご注目ください。 モンゴルでは、2015年に続いて、国連における障害者権利条約の第2回目の審査の準備が進められています。日本では、初めての審査が2020年に行われる見込みですが、現在、政府、市民社会とも、これに向けた準備を進めているところです。 権利条約やSDGs、CBIDといったさまざまな切り口で、今後とも各国の取り組みなどの情報共有を進めていきたいと考えているところです。 なお今号のメルマガでは、巻頭のトピックスは厳選された1本のみの掲載となりましたが、次号以降はできるかぎり複数のトピックスを盛り込み、さまざま情報を発信していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。 (JANNET広報啓発委員/原田潔) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/ 以上