JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第185号 1月号 2019年1月29日発行 ―目 次―  トピックス 1. -連載企画12ー    2019年の抱負 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB) JICA専門家 千葉寿夫 2.「アクションプラン2019」発表=「日本のSDGs」は何をめざす? 一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク 業務執行理事 稲場雅紀 インフォメーション 1. 第4回 アジア太平洋CBID会議2019開催決定(2019年7月2日-3日) 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 3. 2019年度「世界の人びとのためのJICA基金」活用事業募集のお知らせ(1/31締め切り) 4. RI アジア太平洋地域会議 マカオ 2019年6月26日(水)-28日(金) イベント情報 1. アジア太平洋障害者連携フォーラム  2月2日(土)〜3日(日)  〜社会を変える障害者のネットワークと日本の役割〜 2. JANNET勉強会 モンゴルの障害者 政府の取り組みと障害者団体との連携 CBID会議2019開催を控え 2月28日(木)開催 3. 震災から8年―逆境を乗り越えた復興の軌跡― 3/21(木・祝) トピックス -連載企画12- 1.2019年の抱負 ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト(DPUB) JICA専門家 千葉寿夫           新年明けましておめでとうございます。モンゴルは相変わらず極寒ですが、無事にお正月を迎えることができました。 ただモンゴルは旧正月を祝うため、今年の休みは2月5?7日となり、1月2日から業務が始まっています。 さて2019年はモンゴル政府の障害者施策発展にとって大切な年となりそうです。 まず7月2,3日に「第4回地域に根ざしたインクルーシブ開発アジア太平洋会議 (the 4th Asia-Pacific Community-based Inclusive Development)」が開催されます。 モンゴルで初めて実施される障害国際会議として、なんとしても成功させなければなりません。モンゴル政府、障害者団体とも成功を期待する中で、日本からも多くの参加者を期待しています。 また9月に、モンゴル政府は国連の障害者権利委員会に権利条約の実施状況を報告しなければなりません。2015年の報告から4年たち、多くの課題が指摘されるなかで、これまでの進捗を公式に報告することは政府の重大な役目ですし、また障害者団体も政府報告をしっかりとチェックしなければなりません。 我々DPUBも、上記2つの大切な活動を支援し、また6月からはいよいよ4年目(最終年)となり、プロジェクト成果の確保も期待されています。障害者白書の発行、障害統計の整備、物理アクセシビリティの確保と情報アクセシビリティの啓発、そしてもちろん障害平等研修のさらなる実施とメディアの活用など。2019年はDPUBにとって勝負の年となりそうです。 そこでぜひ日本からもDPUBを応援頂きたく、今年の7月は、ウランバートルでお会いしましょう。 DPUBフェイスブックページ(日モ)もぜひ御覧ください。 https://www.facebook.com/jicadpub/ *JANNET勉強会 2月28日(木)JICA/DPUB共催 「モンゴルの障害者 政府の取り組みと障害者団体との連携CBID会議2019開催を控え」  開催いたします!詳しくは、イベント情報2をご覧ください。 2.「アクションプラン2019」発表=「日本のSDGs」は何をめざす? 一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク 業務執行理事 稲場雅紀 SDGsが採択されてからもうすぐ4年となります。政府は2016年から、「SDGs推進本部」を設置して「SDGs実施指針」を策定、2017年末には「SDGsアクションプラン2018」を出してSDGsに関わる政府の年間政策を打ち出してきました。昨年12月の「SDGs推進本部」会議では、2019年度のSDGs政策をまとめた「SDGsアクションプラン2019」が策定、発表されました。 「アクションプラン2019」は、最初のアクションプランで打ち出された「『ソサエティ5.0』実現によるSDGs達成」「地方創生」「女性・次世代のエンパワーメント」の3本柱の下に、この一年での進捗や、新しい政策などを反映し、個別政策をより網羅的に収録した形となっています。 障害者に関わる政策については、以前のアクションプランにも含まれていた「心のバリアフリー」「情報のバリアフリー」「公共交通機関のバリアフリー」に加え、「金融サービスの利便性向上」と、JICAが以前から障害者団体との連携で行ってきた「途上国における障害者の自立と社会参加支援」が入っています。 国際目標としてのSDGsは、貧困のない、「つづく世界」への変革を訴えています。これと比較しての政府のアクションプランの課題としては、(1)新技術導入や啓発・普及に留まり、「変革」の要素が欠けていること、(2)目標とする国家・社会像や数値目標が示されておらず、羅列されている政策の実施がどのような成果につながるのかが不明であること、が挙げられます。また、昨年と異なり、政府が設けている「SDGs推進円卓会議」では、「アクションプラン」への意見聴取は行われましたが、提示された資料も検討時間も十分なものとは言えませんでした。 本年12月には、政府のSDGs政策の要である「SDGs実施指針」の改訂が行われます。「貧困のない、つづく世界と日本」を実現するために、市民社会からの本格的な政策提言が必要とされています。   ************************************************************************************** インフォメーション 1. 第4回 アジア太平洋CBID会議2019開催決定 第4回アジア太平洋CBID会議の開催が決定いたしましたので、ご連絡いたします。 開催日:2019年7月2日〜3日 会場:シャングリラホテル(モンゴル・ウランバートル) 住所:19 Olympic Street, Sukhbaatar District-1, Ulaanbaatar 14200 Mongolia テーマ:CBIDを通じた持続可能な社会開発と経済成長 主催:モンゴル政府(労働社会保障省)    CBID APネットワーク(旧CBR APネットワーク) 2015年に東京で第3回アジア太平洋CBR会議が開催されましたが、第4回は名称を「アジア太平洋CBID会議」と改めて開催いたします。 会議の詳細につきましては、決まり次第随時ご連絡いたします。ご期待ください。 2. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html) 署名国・地域数162/ 締約国・地域数 177 (2019年1月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 3. 2019年度「世界の人びとのためのJICA基金」活用事業募集のお知らせ 2019年度・JICA基金活用事業の募集が開始されました。 「世界の人びとのためのJICA基金」では、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、本基金を活用した開発途上国・地域の人びとを支援する活動提案を募集しています。 詳細は、こちらのホームページよりhttps://www.jica.go.jp/partner/private/kifu/09.html ※今年度からの変更点 1.チャレンジ枠の新設 ⇒国際協力活動実績2年未満の団体も応募可能に! 2.渡航費の計上が可能に! 3.合理的な理由かつ希望があれば最大1年間の延長可能に! 応募締切日:2019年1月31日(木)必着(持ち込み・FAXは不可) 提出先 (1) 「活動提案書」郵送・メール便等送付先: 〒102-8012 東京都千代田区二番町5-25 二番町センタービル 独立行政法人 国際協力機構(JICA)国内事業部市民参加推進課(寄附金事業担当) (2) 「活動提案書」/「動画(チャレンジ枠のみ)」 電子データ送信先アドレス:jicata-kifu1@jica.go.jp ※ 「動画」については、「活動提案書」を提出いただいた際に、別途データ格納先をご案内します お問合せ先:独立行政法人 国際協力機構(JICA)国内事業部市民参加推進課(寄附金事業担当) 4. RI アジア太平洋地域会議 マカオ 2019年6月26日(水)-28日(金) テーマ:共に、誰も取り残さず、障害インクルーシブで権利に根ざした進歩 会場:ベネチアン・マカオ、パリジャン・マカオ(2会場) <登録方法>   オンライン登録(近日中)  早割登録 3/15まで  通常登録 5/31まで  <主催者ホームページ>  https://www.rimacau2019.org/ <プログラム> 6/26 9:00-10:30 開会 開会スピーチ    11:00-12:30 全体会1 A ,B(インチョン戦略、権利条約、SDGs)    12:30-14:00 ランチイベント(WHO、RI関連)    14:00-16:00 全体会2 A,B,C(リハプランニング、RI100周年、テクノロジー)    16:30-18:00 分科会A 8セッション 6/27 9:00-10:30 全体会3 A,B,C,D(職業、障害児の親、女性障害者、教育)    11:00-12:30 分科会B 8セッション    12:30-14:00 ランチイベント    14:00 全体会4 A,B,C,D(メンタルヘルス、ICF、認知症)    15:30 分科会C 8セッション    18:00-21:00 エンターテイメント 6/28 9:00-12:30 A. スタディーツアー、B. ICFワークショップ、C. リハ専門家との円卓会議    12:00-14:00 ランチイベント    14:00-15:30 全体会5  A,B,C(アクセスビリティ、IT、防災)    15:30-16:00 閉会 イベント情報 1. アジア太平洋障害者連携フォーラム  2月2日(土)〜3日(日) 〜社会を変える障害者のネットワークと日本の役割〜 日本障害者リハビリテーション協会では、アジア太平洋7カ国・地域から、障害者の自立生活の実現に取り組む障害当事者リーダーを招き、「さらなるステップへ進むため、日本が貢献できることは何か?」について日本の識者、ご聴講の皆様と共に考えるフォーラムを開催いたします。 「アジア太平洋の障害者への支援」「日本の企業・個人による社会貢献」「社会起業や社会的責任投資」の接点について探ります。 障害当事者・支援団体、障害者福祉関係省庁・機関の方々はもちろん、CSRやSDGs、社会的投資にご関心の高い企業関係者のご来場を多数お待ち申し上げております。 ◆日時:平成31年2月2日(土)〜3日(日) ◆時間:10:00〜17:50(開場9:30、両日とも) ◆場所:品川フロントビル B1会議室(東京都港区港南2−3−13) 品川駅港南口より徒歩3分  ◆定員:200名(申し込み多数の場合は抽選) ◆参加費:無料(事前登録制) ◆応募方法・イベント詳細は下記HPより。 https://www.kokuchpro.com/event/collaboration_forum/ ◆問合せ先: 日本障害者リハビリテーション協会研修課 TEL:03−5273−0633 FAX:03−5273−1523 E-mail: inquiry@dinf.ne.jp      2.JANNET勉強会 モンゴルの障害者 政府の取り組みと障害者団体との連携 CBID会議2019開催を控え 2月28日(木)開催      モンゴルにて、2016年5月から4年間実施されている「ウランバートル市における障害者の社会参加促進プロジェクト」(JICA技術協力プロジェクト)の関係者から直接障害プロジェクトについてJANNETでは、勉強会を開催いたします。 モンゴルの障害事情、障害統計について、また日本にある障害者政策委員会のような活動を行っている委員会はあるのかなどお話していただきます。 今年7月にモンゴルで開催されるCBID会議についてもお話していただきます。 15:00-15:15 開会 モンゴル政府代表 ゴンボスレン・ウヌルバヤル JANNET代表 挨拶 15:15-16:30 プレゼンテーション 「JICA/DPUBから見たモンゴル政府・NGOの成果と課題 - 障害者白書の発行と障害平等研修の実施」 JICA/DPUBチーフアドバイザー CBID-AP2019国際委員会メンバー 千葉寿夫 「モンゴル政府の取組ー障害者開発庁の設立と権利条約の履行」 ゴンボスレン・ウヌルバヤル 氏 労働社会福祉省・障害者政策委員長、CBID-AP2019実施総責任者 「モンゴル障害者団体の取組と行政との連携 - 障害者国会委員会への参加を通して」 ユニバーサル・ブログレス自立生活センター オンダラフバヤール・チョロンダワ氏 障害者国家委員会メンバー、CBID-AP2019国内運営委員会メンバー 「CBID2019の紹介」 16:30-16:45休憩 16:45-17:00モンゴル政府と障害者団体、JICA/DPUBの取組に対する意見交換 CBID2019に対する質疑応答 17:00-17:30モンゴル・ツーリスト情報(ホテル・移動・アクセシビリティ) 18:00-19:00交流会(軽食) お申込みフォーム:https://goo.gl/forms/6YvoBX17xcUoCwZH3 お問合せ先:JANNET事務局 kokusai@dinf.ne.jp 03-5273-0601 3. 震災から8年―逆境を乗り越えた復興の軌跡― 3/21(木・祝) 2019年3月11日、東日本大震災から8年を迎えます。 AAR Japan[難民を助ける会]は、発災直後から岩手県、宮城県、福島県の被災者支援を続けています。なかでも注力してきたのが、災害時に必要な支援へのアクセスが限られている障がいのある方々への支援です。 施設のなかには、2011年3月の被災当初、運営の危機に直面したものの、現在では利用者の工賃を向上させるなど震災前よりも安定的な運営を実現した団体があります。 本報告会は、岩手、宮城、福島の3県からこのような福祉施設職員の方をお招きし、再起のきっかけや、どのような取り組みが成果をもたらしたのかお話いただきます。 困難な状況に見舞われながらも、そこから立ち直った被災者の軌跡をともに振り返り、今後に活かせることは何か、ともに考えませんか。 【日時】2019年3月21日(木・祝)午後1時―午後3時  (開場:午後0時30分) 【会場】JICA地球ひろば セミナールーム600  (東京都新宿区市谷本村町10-5)  https://www.jica.go.jp/hiroba/about/map/ 【参加費】1,000円(当日お支払いください) 【定員】70名(先着順、要事前申し込み) 【申し込み】お電話(03-5423-4511)、またはAARのHP( https://www.aarjapan.gr.jp/join/event/2019/0321_2677.html )からお申し込みください。 ◆手話通訳、要約筆記、点字資料などの情報保障をご希望の方は、3月5日(火)までに、お電話、もしくは申し込みフォームの「ご希望の情報保障」欄にてお知らせください。 【登壇者】  吉田 富美子氏(岩手県 非営利型一般社団法人「かたつむり」創設者)  星野 幸氏(宮城県 就労継続支援B型事業所「ポッケの森」副管理者)  岡部 早苗氏(福島県 就労継続支援A型事業所「sweet hot」管理者)  浅野 武治(AAR Japan[難民を助ける会]東京事務局 東北事業担当)  高木 卓美(AAR Japan[難民を助ける会]東京事務局 東北事業担当) 【主催・問合せ先】AAR Japan[難民を助ける会]          〒141-0021 東京都品川区上大崎2丁目12?2 7階 ミズホビル          電話:03-5423-4511           編集後記 昨年JANNETは25周年を迎え、今まで継続してきたメールマガジン発行とともに、とりフェス開催など新たな活動も行ってまいりました。これからも、誰もとりのこさない社会に向けた活動を進めてまいりたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 今年も様々なイベントが開催されます。日本国内では、2月2、3日にアジア太平洋障害者連携フォーラムが開催されます。また、モンゴルでは7月にCBID会議が予定されています。皆様ぜひ足をお運びください。 エンターテイメントの世界をみると、日本では年末から映画『こんな 夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が上映されています。この映画が社会にどのように届いているのでしょうか。私も見に行きたいと思います。 JANNET広報啓発委員/知脇希) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/