JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第170号 10月号 2017年10月31日発行 ―目次―  トピックス 1.CBID研修開発プログラムの事業評価に関する経過報告   公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 上野悦子 2.グローバルフェスタ2017で色々な人に会うことができました (期間:9月30日−10月1日)   公益社団法人 日本理学療法士協会/JANNET広報・啓発委員長 伊藤智典 インフォメーション 1.国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 2.JANNET研究会のお知らせ(11月7日、12月2日) イベント情報 1.ゆうちょ財団 平成29年度国際協力報告会(11月6日/AP秋葉原) 2.RIアフリカ地域会議(11月14日/アジスアベバ) 3.日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2017(11月17日-19日/東京国際フォーラム) 4.国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)ハイレベル政府間会合(11月27日-12月1日/北京) トピックス 1.CBID研修開発プログラムの事業評価に関する経過報告 公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 上野悦子  2014年に日本障害者リハビリテーション協会は、JANNET会員の皆様のご協力を得て、CBIDの日本の事例集を作成しました。CBID(地域に根ざした共生社会の実現)はCBR(地域に根ざしたリハビリテーション)の目的であり、障害のある人を含む困難を持つ人が開発から排除されないための手法です。  CBIDは地域の課題が複雑化する日本にこそ必要な手法であるととらえ、国内に伝わることを目的に、日本財団のご支援のもと、昨年CBID研修プログラムを開発し、3か所で実施しました。NPO法人工房あおの丘(富山県入善町)、松本市の新村(にいむら)地区、一般社団法人しん(名古屋市)です。  今年は昨年の研修実施後にどのような影響が表れているのか(いないのか)を明らかにするため事業評価を実施しています。まだ年度途中ですが、進捗状況を簡単に紹介します。  CBID研修は次のような手順で行われました。  地域診断→地域のキーパースンの発掘→研修の説明会→プレ研修(研修実施者が参加者として体験する)→事例作成→参加者への丁寧な声掛けを経て、本番ワークショップの開催(ここまでで約6か月)そして、ワークショップ後のフォローアップが続きます。  本番ワークショップには、名古屋の一般社団法人草の根ささえあいプロジェクトとNPO法人起業支援ネットによって開発・実施された「できることもちよりワークショップ」が使われました。研修後の成果についてはロジックモデルの作成、設定した指標に基づき、アンケートとインタビューで調査しています。主な指標は3つです。@地域で困難を抱える人への理解が進むこと、Aそしてなんとかしたいという意欲が向上すること、Bその結果行動に変化が生じていること。  調査の結果、予想以上の具体的な行動の変化があることがわかりました。主なものでは、松本では同じ地区で2回目のワークショップ開催、認知症カフェ開始など。入善町では、内部研修として実施、異業種交流会の開催と継続など。名古屋市では、円卓会議やボランティア部会への参加、恋活パーティの実施、マルシェ開催などです。そしてそれらの成果がさらなる理解促進、意欲向上、行動につながっていることもわかってきました。最終報告は2018年3月末にウエブサイトで紹介します。  また、今年度は、昨年実施した地域が近隣の地域に対して研修を伝えていくという方法で新たな3地域でCBID研修を実施しています。 なお2016年度CBID研修報告書については、日本障害者リハビリテーション協会総務課までお問合せください。(soumu@dinf.ne.jp) 2.グローバルフェスタ2017で色々な人に会うことができました(期間:9月30日−10月1日)              公益社団法人 日本理学療法士協会/JANNET広報・啓発委員長 伊藤智典  去年よりもまぶしく太陽が照り付けたグローバルフェスタ2017は、今年もお台場センタープロムナードで開催されました。ブースの位置は、毎年抽選で、いいところになるかどうかは運にかかっています。JANNETブースは真ん中のストリートで、ステージまで一直線どまんなかで見晴らしがいい!  販売物の売り上げは、合計19,000円。書籍、雑貨類などおかげさまでたくさんお買いいただけることができました。また昨年度は300枚配布できたと喜んだJANNETの広報用チラシが、パンフレットや加盟団体リストなどをふくめて今年はなんと合計530枚でした。毎年徐々に声をかけてもらえる方々が増え、今年は開催後に団体問いあわせまでいただくことが出来ました! これもボランティアでご参加いただいた薄葉さん、佐藤さん、玉枝さん、伊藤さん、奈村さん、秋山さん、またJANNET役員の田畑さん、知脇さん、事務局の奥平さん、原田さん、堂西さんと介助の木村さんなどの、太陽よりも暑い声かけ、ビラ配り、団体説明のおかげです。ありがとうございます!  立ち寄っていただいた方々の中には、理学療法士や作業療法士などの専門職の方、看護学校や教育学部、社会福祉学部の学生の方、国内で障がい者就業支援のNPOをされている職員さんや、街づくりに携わられている地方公共団体の方など、幅広い方にお越しいただきました。また人道支援、子供の教育、農業と所得向上などを主な活動をされている国際協力団体の方の中でも、障害をもった方の支援をしている協議体、JANNETのことを知ったのは初めてだといわれ、我々の理念を理解していただき、仲間をふやすことに貢献できたかなと思いました。  「誰ひとり取り残さないインクルーシブ社会の実現を目指して」、JANNETはさらに仲間の輪を広げていきたいと思います。 (写真: JANNETブース カラフルな販売物) *** インフォメーション   1.国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報     (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html) 署名国・地域数160/ 締約国・地域数 175 (2017年10月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=IND&mtdsg_no=IV-15&chapter=4&lang=en 2.JANNET研究会のお知らせ  2017年のJANNET研究会のお知らせです。  多くの皆様のご参加をお待ちしています。 【第1回】教育分野におけるCBRの可能性 〜ネパールとタジキスタンの実践から学ぶ〜 ・開催日時:11月7日(火)18:30-20:30 ・開催場所:戸山サンライズ 2階大研修室A(東京都新宿区戸山1-22-1) ・会費:500円(JANNET会員は無料) ・プログラム 第1部 ネパールにおける障害児教育      シュレスタ・スモン(ネパールポーテージリハビリテーション協会会長)      シュレスタ・マニラジ(同 事務局長) 第2部 タジキスタンにおけるインクルーシブ教育支援      宮澤明音(AARJapanプログラムコーディネーター)      ※参加者募集中! ご参加を心よりお待ちしています。 【第2回】(開催予告)  インドのNGOの代表の方をお招きし、カースト制の中に生きる障害をもつ人たちのエンパワメント等をテーマとした講演会を企画しています。  詳細は近日中にお知らせしますので、ご期待ください! ・開催日時:12月2日(土)14:00-16:30(予定) ・開催場所:東京都内 イベント情報 1.ゆうちょ財団 平成29年度国際協力報告会(11月6日/AP秋葉原) ・日時:11月6日(月)15時から ・開催場所:AP秋葉原(東京都台東区秋葉原1-1 秋葉原ビジネスセンター4階) ・内容:講演「カンボジアにおけるJICAの取り組みとJICAによるNGO支援」       「なぜカンボジアに教育支援が必要か」ほか  お問合せ先 ゆうちょ財団国際ボランティア支援事業部 (https://www.yu-cho-f.jp/) 2.国際リハビリテーション協会(RI)アフリカ地域会議 ・日時:11月14日(火) ・開催場所:国連アフリカ経済委員会(ECA)会議場(エチオピア・アジスアベバ) ・テーマ:アフリカにおける障害とインクルージョン ・内容:国際リハビリテーション協会(RI)年次総会と併せて開催されます。  RI行動戦略に関する議論のほか、障害者権利条約およびSDGsとの関連から今後のアフリカ地域での活動について話し合います。 3.日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2017 ・日時:11月17日(金)〜19日(日) ・開催場所:東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内3-5-1) ・チケット 【定価】一般5,000円(3日間)、3,000円(1日)、ほか ・【フォーラム特設サイトより】(https://www.social-innovation.jp/)  今、日本の社会課題は高度化・複雑化しています。 こうした課題の解決には、国や企業、NPO、研究機関など組織の垣根を超えた協力が必要です。 「社会課題を解決したい」 「社会をより良くしたい」 「日本の明るいビジョンを語りたい」 そんな思いを議論し、実践につなげる場、それが「日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム」です。 4.国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)ハイレベル政府間会合  ・日時:11月27日〜12月1日 ・開催場所:中国障害者スポーツ管理センター(北京) ・目的:アジア太平洋障害者の十年およびインチョン戦略の中間年評価  SDGsおよび権利条約との相乗効果により、域内の障害インクルーシブ社会を目指す政策を議論  後半五年の戦略実施を加速するための成果文書の採択 ・その他:日本障害フォーラム(JDF)が、11月28日にアクセシビリティをテーマとしたサイドイベントを開催予定です。 ・会議サイト(英文):http://www.unescap.org/events/high-level-intergovernmental-meeting-midpoint-review-asian-and-pacific-decade-persons *** 編集後記  秋から12月の障害者週間(障害者デー)にかけて、内外で障害分野の各種行事が目白押しです。  インフォメーションでもお知らせしましたが、JANNETでも研究会を11月と12月の2回開催します。それぞれ、JANNETの会員団体である、日本ポーテージ協会と、アジア保健研修所(AHI)との共催になります。いずれも、JANNETで取り組んできた、諸外国の地域におけるインクルージョンを進める活動を取り上げていますので、ぜひご参加ください。  関係団体のさまざまな催しにも、積極的に参加させていただき、こうした取り組みを通じても、相互の交流やネットワーキングを深めていきたいと思います。 原田 潔(日本障害者リハビリテーション協会/JANNET広報・啓発委員)  JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/