JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第166号 6月号 2017年6月29日発行 ―目 次―  トピックス ダスキン特集!第18期生研修終了記念 1.台北市新活力自立生活協会10周年イベントに参加報告        横山 かおる(公益財団法人 ダスキン愛の輪基金) 2.ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業 第18期研修生インタビュー            ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業 第18期研修生 インフォメーション 1.JANNETのロゴが決まりました。 2.バリアゼロの社会を目指す「ゼロプロジェクト」ー2018年の認定に向けた事例の推薦は7月4日まで 3.国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報 4.SDGs市民社会ネットワークへ会員登録しました。 5. Disability, CBR & Inclusive Development最新号のお知らせ イベント情報 1.「日本財団アジア太平洋障害者パートナーシップ事業」成果発表会 2.日本作業療法士協会主催「グローバル活動入門セミナー」 3. NGO-労働組合国際協働フォーラム シンポジウム 4. 支援付き意志決定・意志決定支援 実践シンポジウム 5.持続可能な開発目標(SDGs)学生フォトコンテスト2017 6.「Panasonic NPOサポートファンド」2017年募集事業 7.イタリアンソーシャルファーム実態調査報告会(9月17日) トピックス 1.台北市新活力自立生活協会10周年イベントに参加報告               横山 かおる(公益財団法人 ダスキン愛の輪基金) 6月4日(日)は、研修修了生同士の絆と応援していただいている日本の研修機関の皆さんの熱い思いを実感できる貴重な1日になりました。 (公財)ダスキン愛の輪基金は、1999年から「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」を開始し、18年間で27の国と地域127名の障がいのある若者を日本へ招聘しています。研修を修了した研修生には、国や地域、障がい種別を越えてネットワークを築き、地域社会のリーダーとして活躍することを期待しています。  今回、第6期研修生のチュン・チェ・リンさん(以下、リンさん)が台北市で設立した自立生活センター「台北市新活力自立生活協会」の10周年イベントに出席し、その目的が達成されていることを確認できる機会になりました。出席者は、100名以上。あいにくの大雨にも関わらず、台湾各地から6団体の人たちが参加。日本からは、リンさんが10年前の研修中からお世話になっているメインストリーム協会、自立生活夢宙センター、自立支援センターぱあとなぁ、自立生活センターイルカの皆さんが約50名駆けつけて下さっていました。もちろん、同じ台湾の研修修了生、チャイ・スー・ファンさん(第8期・愛称まるこ)、ツォ・ハオ・リンさん(第12期)、リー・ビンユーさん(第14期)も協力し、さながら同窓会のようでした。  また先輩と同期の研修生、韓国のパク・チャノさん(第3期)、ネパールのクリシュナ・ゴウタムさん(第6期)は、セミナーで講演をされ、自国での経験を台湾の仲間に共有していました。 誰もが暮らしやすい社会を作るためにと高い志をもっていても、10年の間には挫折や失敗も多くあったと思います。そのつらい時、うれしい時に多くの仲間がリンさんの周りにいて、一緒に喜んだり悲しんだりして下さっていたことがよくわかりました。リンさんには、これからも素敵な笑顔と一緒に「喜びのタネ」をまいていただきたいと思います。  最後になりましたが、本研修を実施委託しています(公財)日本障害者リハビリテーション協会研修課の皆さま、変わらずご支援いただいている自立生活センターの皆さま、その他リンさんを応援いただいている皆さまに心よりお礼申し上げます。 (写真1)空港での出迎えの様子、(写真2)発表するリンさん、(写真3)左から チャノさん(第3期)、まるこ(第8期)、リンさん                    2.ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業 第18期研修生インタビュー            ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業 第18期研修生 「国連・アジア太平洋障害者の十年(1993〜2002)」事業推進の一環として、各国・地域の障害者福祉の向上に寄与する人材育成を目的とし、1999年より実施しているダスキン・アジア太平洋障害者のリーダー育成事業。昨年9月から10か月間にわたる研修を行ったダスキン第18期研修生6名に帰国直前の6月12日にインタビューを行いました。6名が感じた日本での体験、帰国後のことを中心に聞きました。今後、研修生がリーダーとなり活動することを期待します。(第18期生6名のプロフィール http://www.normanet.ne.jp/~duskin/trainee/index.html) インタビュー内容:@名前 A出身国 B日本に来て良かったこと C自分の国の良いところ D帰国してやりたいこと E自分の得意なこと @イーシャン A台湾 Bコミュニケーションの方法が分かり、自分の内面が変わったこと、日本にきていろんな人に出えたこと。以前は、病気がちだったが日本では健康でいれたことが良かった。 C台湾は、感情を素直に出せ自由。(日本は、礼儀正しくマナーがあり厳しいと感じた) D寝る!(研修中は忙しく寝不足だったため) Eパソコンが得意、練習をして上手になった。台湾でもプレゼンができる。(台湾手話がわからないが) @キット Aフィリピン、ラプラプ市 B研修中、いろんなことが学べた。日本は、アクセシビリティが整っており、法律があることが分かった。フィリピンでも日本のように法律やアクセシビリティが整う活動をしたい。 Cフィリピンの文化は、誇りに思っている。お金もなく苦労も多いけど、みんなスマイルで心が豊かなところが自慢です。 D日本で研修中に覚えたことをみんなにシェアしたい。 E優しく、気配りができるところ、研修中もみんなを助けることができた。 @サンカ Aスリランカ Bたくさん貴重な経験をした。インクルーシブ、バリアフリー(階段に色(黄色)があることを知った)教育(盲学校)のシステムなど。広島へ行き、広島が世界へ平和のメッセージを送っていることが素晴らしいと感じた。 Cフレンドリーで優しい。 D結婚すること、大学院へ行くこと(障害者の教育について学びたい)そして、教授と一緒に大学でワークショップをしたい。先生として(以前から行っていた)パソコン研修も続けたい。 Eプランニングやオーガナイズできるところ。 @ラシュナ Aバングラデシュ Bたくさんあります、楽しめたことが良かった。研修で多くの人と出会い、友達になることができたこと。 C日本のようなサポートがバングラデシュにはないが、家族のサポートと自分たちの忍耐強さがある。我慢強いところ。 D研修で学んだことを生かし、女性障害者や子供のサポートをしたい。エンパワメントについても考えたい。バリアフリーについては、政府と交渉したい。 Eどんなことがあってもみんなを笑顔にさせることができる。 @ケサブ Aネパール B日本では、障害者の仕事、スポーツ、自立生活について学べたことが良かった。 Cネパールでは、若い障害者が多くの障害者運動に参加することが日本とは違うところです。 D仲間に日本での経験を発表したい。(バスケットボールチーム、事務所の人など約30人いる。) Eなんでもできる!特にスポーツが得意です。 @ラムダス Aインド Bすべて良かった。特に食べ物、野菜料理がたくさんあったこと(自身がベジタリアンのため)言語では、日本語とヒンディー語の文法が同じだったので覚えやすかった、仏教も似ていることが良かった。研修はすべて良かった。 C障害者の雇用について、インドはどのような分野でも障害者が働ける。(軍、警察以外) Dインドの食べ物が食べたい(実家は遠いので、デリーのレストランで) Eなんでもできるので、一番を選ぶのは難しい、なぜならできないことがないから。  *インドでは障害種別により雇用率が決められている、雇用率を達成できている会社は少ない。 JANNET事務局:堂西弥生 ************************************************************************************** インフォメーション 1.JANNETのロゴが決まりました。 5月27日に戸山サンライズにおいてJANNET総会が開催され、今年度の事業計画、予算、中期計画が承認されました。右図は採択されたJANNETのロゴです。多様性を示す多色のデザインとともにJANNETの文字が力強く表現されています。 これからロゴを掲載した新しいパンフレットが印刷されますので、ご期待ください。 2.バリアゼロの社会を目指すゼロプロジェクト  障害者の生活が向上するための革新的で効果的な実践と政策を認定しているゼロプロジェクトが、2018年の認定に向けて事例の推薦を受け付けています。ゼロプロジェクトは、障害者権利条約の原則と目標に基づき、バリアのない世界を目指し活動することを目的にしています。日本からの推薦数は少ないので、よい実践をご存じの方はこの機会にぜひ推薦されてはいかがでしょうか。推薦の方法はゼロプロジェクトのサイトを参照ください。 締切は7月4日です。https://zeroproject.org/   3. 国連障害者の権利条約(UNCRPD)締約国情報   (関連サイト:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html) 署名国・地域数160/ 締約国・地域数 174 (2017年6月末現在) https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=TREATY&mtdsg_no=IV-15&chapter=4 &clang=_en 4.SDGs市民社会ネットワークへ会員登録しました。   JANNET総会にて、可決いただきましたSDGs市民社会ネットワークへの登録、6月1日にネットワーク正会員へ登録いたしましたので、報告いたします。 5.Disability, CBR & Inclusive Development最新号のお知らせ   Maya Thomasさんが編集長をしているジャーナルの最新号が発行されました。   最新号(Web版):http://dcidj.org/     イベント情報 1.「日本財団アジア太平洋障害者パートナーシップ事業」成果発表会 *期日:2017年7月21日(金)13:00-17:15(受付:12:30〜) *会場:日本財団ビル 2階大会議室A・B (東京都港区赤坂1-2-2、http://www.nippon-foundation.or.jp/who/about/access/) *参加費:無料 *事前申し込みがない場合、資料の準備ができない場合があります。 *定員:60名 *主催:公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会 *共催:公益財団法人日本財団 *申込方法:申込票にて7月14日(金)までにEメールまたはFAXにて事務局宛にお申込みください。*ご希望の方には事前にテキストデータをお送りいたします。 *事務局:公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 企画研修部 研修課 TEL.(03)5273-0633 FAX.(03)5273-1523 Email:inquiry@dinf.ne.jp 2.日本作業療法士協会主催「グローバル活動入門セミナー」 *日時:2017年7月2日 (日曜日)  10:00-16:30 *会場: 箕面学園(学校法人)福祉保育専門学校 *参加費:4,000円(会員・一般) *主催: 日本作業療法士会 *参加申込: 日本作業療法士会HPをご参照ください。  https://www.jaot.or.jp/ 3. NGO-労働組合国際協働フォーラム シンポジウム *日時:2017年7月26日 (水曜日)  13:00-16:00 *会場: 全電通労働会館 多目的ホール *参加費: 無料 *定員:100名(先着順) *対象:NGO関係者、労働組合関係者、一般 *参加申込:右記URLからお申し込みできます。 https://goo.gl/forms/tkjxhdLhObY2X1CH2 *主催: NGO-労働組合国際協働フォーラム *締切:7月24日(月) *詳細: http://www.janic.org/event/ngorousosympo2017.php 4.支援付き意志決定・意志決定支援 実践シンポジウム *日時:2017年7月9日 (日曜日) 15:30-18:30 *会場:東京大学本郷キャンパス工学部2号館213番教室 *参加費: 2,000円 *定員:200名(先着順) *申込締切:6月30日(金)  主催:意志決定支援モデル開発プロジェクトチーム(SDM-Japan) *申込:Eメール: sdm.pt2015@gmail.com    ファックス:03-6676-6384 5.持続可能な開発目標(SDGs)学生フォトコンテスト2017    *募集期間:4月20日(木曜日)− 8月30日(水曜日) *会場:都市センターホール *応募資格:大学生・短大生・大学院生・専門学生 *応募サイト:https://communityassignments.gettyimages.com/ja/community-assignments/sdgs_2017/submit *審査員:レスリー・キー(写真家) 木村祐一(よしもと所属お笑いタレント)他 *主催:国連広報センター・上智大学 特別協力:Getty Images Japan HP: www.gtty.im/2pFdNhu 6.「Panasonic NPOサポートファンド」2017年募集事業 *「Panasonic NPOサポートファンド」について:http://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability/citizenship/pnsf/npo_summary.html *応募受付期間:7月14日(金)− 31日(月)必着 *2017年度募集概要:http://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability/citizenship/pnsf/npo_summary.html#pro004 7.イタリアンソーシャルファーム実態調査報告会 *開催日時:2017年9月17日(日) 13:30-16:50 *会場:戸山サンライズ2階 大研修室 (東京都新宿区戸山1-22-1) *主催:公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 後援:埼玉県民共済生活協同組合・大阪府民共済生活協同組合 *参加費:無料 *定員:100名 *情報保障:要約筆記付き、手話通訳・点字プログラム・磁気ループ、  車いすスペースは要申込 編集後記 今月のメルマガでは、障害者リーダーの育成に多大な貢献をしてきた、ダスキン愛の輪基金の研修に関するトピックスを中心にお届けしました。  ご存じの方も多いかと思いますが、1981年の国際障害者年を契機に「ダスキン障害者リーダー育成海外研修派遣事業」が開始されるとともに、アジア太平洋障害者十年の中間年であった1999年より、「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」が開始され、以降、多くの人材が育っています。今では日本でも各国でも、それぞれの分野の第一線で活躍するリーダーが少なくありません。国際協力の分野でも、欠かせないキーパーソンになっています。  さて本文にもありましたとおり、5月27日にJANNET総会が開かれ、今後の中期計画が承認されるとともに、新しいパンフレットやロゴも完成しました。今号では、これらの動きについて十分お伝えすることができませんでしたが、JANNET自身の取り組みについても、引き続きこのメルマガでお届けしていきたいと考えています。 原田 潔(日本障害者リハビリテーション協会 /JANNET広報・啓発委員) JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/