JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第158号 10月号 2016年10月28日発行 ―目 次―  トピックス 1. グローバルフェスタJAPAN2016 JANNETブース参加のご報告 宮永 武彦(理学療法士/順天堂大学院医学研究科公衆衛生学講座修士課程)   2. 行列ができるJANNETブース(グローバルフェスタ2016) 伊藤 智典(公益社団法人 日本理学療法士協会 総務課主任、 JANNET広報啓発委員会) 3. 第二回CBR世界会議概要報告 上野 悦子(JANNET事務局長) 4.第2回世界CBR世界会議@クアラルンプールに参加して 小林 義文(福井県立病院リハビリテーション室) インフォメーション 1. 公益財団法人日本国際協力財団 2017年度国際協力NPO助成 2. Source E-Bulletin Disability and Inclusionのご紹介 3. 受賞者発表! 「わたしが見た、持続可能な開発目標(SDGs)《学生フォトコンテスト 4. パラリンピアンのマセソン美季さん、スポーツで、障害を持つ人々にパワーを!    ~2020年東京パラリンピック大会は、共生社会を築く~ 5. 国連障害者の権利条約批准国情報 イベント情報 1. Future 2030 in Japan=SDGsから見る日本と世界の未来 2. 国際交流・協力の日2016 3. かながわNGO学びの会「地域NGOの役割と課題 ~縦の変化と横のつながり~《  4. 第30期 関西NGO大学 「いま、NGOを問う ~国際協力NGOのこれまでとこれから《 5.国際セミナー「エンパワーされた障害のある人が地域を変える!《 *************************************************************************************** トピックス 1. グローバルフェスタJAPAN2016 JANNETブース参加のご報告 宮永 武彦(理学療法士/順天堂大学院医学研究科公衆衛生学講座修士課程) 2016年10月1日・2日、お台場センタープロムナードでグローバルフェスタJAPAN2016が行われ、JANNETブースには日本理学療法士協会から合計4吊のボランティアが参加しました。ブースは観客席をはさんでメインステージのすぐ近くに配置され、JANNETおよび加盟団体の活動紹介、物販、募金活動等を行いました。ブースの正面と内側には各団体の活動概要・写真等のパネルを展示し、一般の方にもわかりやすくご覧いただけるよう設営されました。私たちボランティアは、集客を担当し、手分けをして、会場内の各ブースを回りチラシ配布と来訪の呼び掛け、また、各国の手工芸品の展示販売(自作の絵ハガキも販売させていただきました)、ブース内へのご案内、簡単な相談などを行い、多くの方々に足を運んでいただけました。特に相談中は、お客様から「どのような活動をされているのですか?《「どこの国のお写真ですか?《など、多くのご質問をいただき、活動内容に興味を持っていただけたことを実感できました。一日目は、雨模様の雲天、二日目は一転、晴天に恵まれ、汗ばむ日差しの中、合計約100,000人の来場者がイベントに訪れました。JANNETブースにも合計305吊(昨年度は30吊程度)の方々にお越しいただけました。今回、微力ではありましたが、JANNETの目指すインクルーシブな社会へ一歩近づく広報活動に少しでもお役に立てたなら幸いに存じます。皆様に心より感謝申し上げます。 2. 行列ができるJANNETブース(グローバルフェスタ2016) 伊藤 智典(公益社団法人 日本理学療法士協会 総務課主任、 JANNET広報啓発委員会) 気がつくとお客さんがJANNET出展ブースの前で列ができており、一見するとまるで、人気の飲食店のような状態でした。 初めて参加した理学療法士ボランティアの一人、遊佐さんは、JICAの派遣事業でペルーから帰国したばかりにもかかわらず、各出展団体へ精力的にJANNETの広報をされていました。豊岡さんは、優しいパパぶりをにじませながら、お体相談コーナーでは、丁寧な説明でお客さん喜ばれておりました。小向さんは、ブース前の呼び込みで人並み外れた能力を発揮し、お客さんをキャッチしては、展示ブースへ誘導されておりました。去年のCBR会議でお手伝いいただいた宮永さんは、このたび大学院に入学され、学業でお忙しいところ、土日両日ともお手伝いいただき、他のボランティアの方々をリードされていました。ブースの中では加盟団体の紹介展示を見られている国際開発関係の職員の方や、JANNETの書籍を手に取る障がい関連の専門職の方、家族が障がいを持っているという大学生達が身体を寄せ合いながらJANNETの紹介を聞かれていくなど、インクルーシブな社会の実現というJANNETの目標に一歩近づいていくのを実感しました。今回のブース来客数が300吊程度であったことは、昨年度のブース来客数が30吊程度だったことを考えると、大躍進といえます。様々な反省点も今後に活かすことができる、多くの収穫を得た、秋の二日間となりました。 3. 第二回CBR世界会議概要報告  上野 悦子(JANNET事務局長) 9月27日から29日まで、クアラルンプールで第二回CBR世界会議が開かれ、参加しましたので簡単に報告します。 この会議には登録者だけで1,100人が参加し、そのうち600吊が海外からの参加者という発表がありました。初日(27日)のレセプションではアフリカや南米などの国際色豊かなパフォーマンスが披露されました。 基調講演者は、Basic Needs という精神障害のある人の支援を長く行ってきた団体の創始者兼会長のMr. Chris Underhillが発表しその中で、障害者権利条約とSDGs(持続可能な開発目標)はトップダウンで進めるのに対し、CBRは草の根レベルで障害のある人と家族を含む住民からの声をあげるボトムアップで進められると述べました。 この会議の特徴のひとつは、会議前からの大きな流れが作られていたことといえます。WHOはCBR意識調査を事前に行い、その結果をベースに世界会議ではインターアクティブセッションが毎日もたれました。それは7つの会場で同じ内容(持続性、CBRの参加者、実践など)についてワークショップ形式で意見交換を行うという方法でした。そして一日の最後に全体会で結果を共有したのは圧巻でした。 参加者は熱心で質問も多く、何人かと話をしましたが、この会議から何かを持ち帰りたいという意気込みが感じられました。 4. 第2回世界CBR世界会議@クアラルンプールに参加して 小林 義文(福井県立病院リハビリテーション室) 私は1984年からマレーシアで2年働き、その時CBR創設に立ち会い、帰国後は勤務の傍ら同国CBRワーカーの育成研修に関わりました。昨年、同事業をJICAと共催してきた妻小林明子(国際CBR研究会代表)が急逝したため、私がCBR調査を受け継ぎました。 PTの私はCBRを十分理解していませんので、卒業した大学院の仲間を現地訪問調査に引き込みました。彼らは、発達障害や重度障害者生活介護通所施設の支援相談員、ILセンター事務局員であり、年齢も20~50代と様々で、車いす当事者もいます。彼らとの調査は専門分野からの助言だけでなく、バリアフリーチェックやピアカウンセリングとより幅広くなっています。今回も彼らと第2回世界CBR学会に参加しました。 会場は首都中心部の48階建ての立派なホテルでしたが、直結する公共交通機関はバリアフリーではなく、世界中からの参加者はどう移動しているのかと考えながら、私たちはひたすら車椅子を引き上げてモノレールにのりました。学会では、以前調査でお世話になったCBRワーカーや旧友との再会、分科会で初顔合わせの世界の人々等との議論など、国際会議ならではの楽しさは格別でした。ただ、3日間英語漬けの日々はつらく、FBで既知のCBRセンターにお願いして突然の現場見学をさせてもらいました。CBRが早期療育センター的な発想から開始され30年近く経過した現在、養護学校の補完機能に加えて、就労支援や医療的ケアを必要とする重度障害者の生活介護、果ては曜日を限定して老人のデイケアを兼ねるところも現れているようです。 今回の学会の中で、“Leaving no one left behind”という言葉を何度となく聞きましたが、会場の熱感とは反対に、一歩外の現状との間にはギャップあることを感じました。全体では、コーヒーブレイクのサイドメニューやディナーの素晴らしさはこの上なしで、お得感満載の世界学会でした。 ************************************************************************************** インフォメーション 1. 公益財団法人日本国際協力財団 2017年度国際協力NPO助成 発展途上国における農業、教育、医療、福祉等の問題解決のために、現地の人々とともに活動しているNPOに対する助成金のお知らせです。助成対象など詳細は以下のサイトをご覧ください。http://jicfnpo.wixsite.com/jicf/subcidy  締め切りは12月7日までです。 2. Source E-Bulletin Disability and Inclusionのご紹介 Handicap Internationalのプロジェクトとして、Source 「International online resource centre on Disability and Inclusion《からE-Bulletin 9月号が配信されました。今回は25項目の情報が掲載されています。http://www.asksource.info/node/71637/,%20 配信ご希望の方は、こちらからお申し込みください。http://www.asksource.info/page/e-bulletin    3.受賞者発表! 「わたしが見た、持続可能な開発目標(SDGs)《学生フォトコンテスト  国連広報局と世界63ヵ国にある国連広報センターによる、SDGsをテーマにしたフォトコンテストが開催され、日本を含む世界47ヵ国から622の作品が寄せられました。 http://www.unic.or.jp/news_press/info/21151/ 受賞者の作品はこちらからご覧いただけます。 https://communityassignments.gettyimages.com/ja/community-assignments/sustainabledevelopment/submissions?sort=votes#.WBLoH1SLRdg      4. パラリンピアンのマセソン美季さん、スポーツで、障害を持つ人々にパワーを!    ~2020年東京パラリンピック大会は、共生社会を築く~  国連広報センターが日本の国連加盟60周年記念シリーズ「国連を自分事に《に、日本財団パラリンピックサポートセンターでパラリンピックの普及と推進に従事している、マセソン美季氏のコラムが掲載されています。 http://blog.unic.or.jp/entry/2016/09/07/111749 5.国連障害者の権利条約批准国情報   (関連サイト: http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html) 標記条約批准国の国と地域の数は以下の通りです。    計:160の国と地域  (2016年10月28日現在) 国連批准国リスト(英語): https://treaties.un.org/Pages/ViewDetails.aspx?src=TREATY&mtdsg_no=IV-15&chapter=4 &clang=_en イベント情報 1.Future 2030 in Japan=SDGsから見る日本と世界の未来 ◆日時:2016年11月24日(木)14:30~17:30(シンポジウム)                17:30~19:30(レセプション) ◆会場:Time Out Café & Diner (東京都渋谷区東3-16-6 リキッドルーム2F)     http://www.timeoutcafe.jp/index.html ◆参加費:シンポジウム(無料)、レセプション(有料:3,500円) ◆詳細:http://www.sdgscampaign.net/news/event/215/ ◆主催:SDGs市民社会ネットワーク ◆申込:https://peraichi.com/landing_pages/view/r13jc(11月10日まで) 2.国際交流・協力の日2016   ◆日時:2016年11月20日(日) 10:00~16:00 ◆会場:広島国際会議場、平和記念公園、平和大通り緑地帯、 Around Peace Memorial Park ◆参加費: 無料 ◆主催:公益財団法人広島平和文化センター ◆問合せ・詳細:http://www.pcf.city.hiroshima.jp/ircd/info/oshirase-naiyou276(kyouryokunohi%202016).html 3. かながわNGO学びの会「地域NGOの役割と課題 ~縦の変化と横のつながり~《  ◆日時:2016年11月5日(土) 13:30 ~ 17:30 ◆会場:JICA横浜 (横浜市中区新港2-3-1) ◆参加費:無料 ◆申込・詳細:http://ynn-ngo.sakura.ne.jp/modules/eguide/ ◆主催:JICA横浜  4. 第30期 関西NGO大学 「いま、NGOを問う ~国際協力NGOのこれまでとこれから《 ◆日時:2016年11月19日(土)13:30~16:30 ◆会場:大阪聖パウロ教会 2階礼拝堂(大阪市北区茶屋町2-30) ◆参加費:一般2,500円、学生1,000円 ◆申込:Email: info@ndai.net 講座当日:電話 080-4641-1512 ◆主催:(特活)関西NGO協議会 ◆詳細:http://ndai.net/wp-content/uploads/2016/10/30Ndai1flyer.pdf 5. 国際セミナー「エンパワーされた障害のある人が地域を変える!《 ◆日時: 2016年11月12日(土)13:00 ~ 17:30 ◆会場:戸山サンライズ2階 大研修室 ◆参加費:無料 ◆参加申込: FAX (03) 5273*1523 Email sakuma_stf@dinf.ne.jp ◆問合せ:日本障害者リハビリテーション協会 (03*5273*0601) ◆主催:日本障害者リハビリテーション協会 ◆情報サービス:同時通訳、日本手話通訳、PC要約筆記、点字プログラム、磁気ループなど用意しますので、申し込みの際はお知らせください。 *************************************************************************** 編集後記 皆様、初めまして。  日本盲人会連合(日盲連)より広報・啓発委員会に今年度から参加させていただいている、伊藤丈人と申します。  今回のグローバル・フェスタにご参加、ご協力くださった皆様、どうもありがとうございました。皆様のご尽力により、多くの方々にJANNETのブースに足を運んでいただけましたこと、広報・啓発委員会として重ねて感謝申し上げます。  日盲連関連では、世界盲人連合(WBU)に参加し、特に田畑美智子さん(日本盲人会連合・JANNET企画委員(財務・組織委員))が同アジア太平洋地域協議会のプレジデントを務めるなど、各国の視覚障害者団体と情報交換し、また協力関係を深め、日本からも発信できるよう努力しているところです。  JANNETの活動を通じて、多くの分野の皆様との連携が継続され、交流を深める機会をいただいておりますことを、大変心強く感じております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 伊藤 丈人(日本盲人会連合・JANNET広報・啓発委員)    ******************************************************************************* JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/