JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第134号 2014年9月30日発行 ++ 目次 トピックス 1.「第4回アジアクラブハウス会議報告」 + インフォメーション 1.JANNET役員会(9月12日開催)報告 2.国連障害者の権利条約批准国情報 + イベント情報 1.JANNET研究会「マヤ・トーマスさん講演会」開催案内 2.地域ささえあいネットワーク作りに向けて−CBRセミナー・ワークショップのご案内− 3.CBID事例集の最終的なまとめ方に関する意見交換会 4.グローバルフェスタJAPAN2014まもなく開催 ++ トピック 1 「第4回アジアクラブハウス会議報告」 社会福祉法人JHC板橋会 クラブハウス サン・マリーナ 施設長 西根 博貴  クラブハウスは、世界共通の36項目の運営規約に基づく精神障害者リハビリテーションモデルです。その起源は、1940年代に米国で誕生し、現在欧米を中心に約330ヶ所、日本では6ヶ所ですが、興味や関心を抱いて取り組んでいる団体等は増えています。クラブハウスは、計画・決定、運営、担い手の三層の参加を基本とし、会員登録したメンバーが自主的に運営に参加する場所で、お互いに助け合い、潜在力の自由を発揮しながら、地域で創造的に生きていくための力を保障し合っています。メンバーとスタッフは対等な立場であり、パートナーシップを尊重し、クラブハウスを運営するために共に働いています。  平成26年8月28日(金)〜31日(日)に、東京の帝京平成大学中野キャンパスで、「第4回アジアクラブハウス会議〜アジアクラブハウスのつながりと挑戦〜」が日本クラブハウス連合(*1)主催で開催されました。参加者は韓国、中国、香港、台湾、スリランカ、インド、オーストラリア、アメリカ、日本のクラブハウスの仲間、クラブハウスモデルを実践している事業所や、クラブハウスモデルに関心のある団体や個人等、約270名でした。  クラブハウスインターナショナル(*2)の執行役員ジョエル・コーコラン氏は、世界規模で広がるクラブハウスモデルの動向と発展について話されました。3日間の会議を通して、文化や国境を超えてクラブハウスの独自性や魅力について多くの方々と分かち合うことができました。ご来場、ご協力頂きました皆様に心から感謝申し上げます。 (文責:社会福祉法人JHC板橋会 クラブハウス サン・マリーナ 施設長:西根博貴) *1:日本の5ヶ所のクラブハウス(「サン・マリーナ」「クラブハウスはばたき」「ストライドクラブ」:東京、「ピアステーションゆう」:奈良、「クラブハウスゆうせん」:岐阜)が、2011年6月に設立しました。日本国内のクラブハウスの連携や、クラブハウスモデルの普及・啓発などを目的としています。 *2:米国のニューヨークに本部があり、クラブハウスモデルの啓発活動や、国際的に拡大を続けているクラブハウスモデルがさらに浸透するために必要な取り組み、クラブハウス間の連携を強化するための国際会議を企画するなど、クラブハウスモデルを支える重要な役割を担っている組織です。2014年には、コンラッドN.ヒルトン財団の人道支援賞を受賞しました。1996年から続く人道支援分野では世界最大の賞であり、これまで「国境なき医師団」や「SOSキンダードルフ」等が受賞しています。                                                                 ++ インフォメーション 1.JANNET役員会(9月12日開催)報告  事務局より入会者2名の報告の後、広報・啓発委員会より、メールマガジンでの第三回アジア太平洋CBR会議(以下CBR会議)関連の記事を中心とした掲載、第二回アジア太平洋CBR会議での発表などCBR会議関連情報を含めた英文NLの発行、facebookやちらしをとおしてのCBR会議への協力などの活動計画の発表、研修・研究委員会よりリハ協会が招聘するマヤ・トーマスさんを講師に招いての11月4日の研究会の開催と、来年1月か2月ごろ2回目の研究会の予定が報告されました。 「CBRガイドライン概要およびCBRマトリックス使用の手引き」の発行に関しては、1,000円で販売し、JANENT会員には無料配布し、ウェブサイトにも掲載することになりました。  今年は10月4日、5日に開催されるグローバルフェスタへの手伝いおよび出品の依頼、およびフェスタに関連しての10月4日のシンポジウム「ポストMDGsの今が分かる!」への参加の奨励と手伝いの依頼が事務局よりありました。社会開発と環境問題をまとめた議論が始まったSDGs(持続可能な開発)に来年の国連での採択までに障害が位置づけられるためのフォローの必要性と、2015年3月に仙台で開催される国連防災世界会議に向けて、CSOへのネットワークへの参加を通しての改定版兵庫行動フレームワークでも障害を入れるための取り組みが、松井会長より報告されました。  第三回アジア太平洋CBR会議に関しては、CBR会議への協力に関する200万円の積立金の修正予算案の承認、団体ごとの参加人数の把握、レセプション代5,000円とランチ4,000円の決定、ちらし配布のための協力要請などの準備状況が事務局から報告されました。それに引き続いて、障害のある人に参加を考慮した介助者の登録費の再検討、総合プロデュースを業者に依頼する展示コーナー利用に関するJANNET参加団体の意思表示ならびに割り当てスペースの大きさなどが、議論されました。  最後に、ODA大綱改革、国連防災世界会議、ポストMDGs&SDGsなどへのJANNETからの提言については、会長と事務局で対応し、その内容は事後でもかまわないので役員に共有することが確認されました。 広報・啓発委員長 中西 由起子 + 2.国連障害者の権利条約批准国情報 ( 関連サイト: http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html )   新たに標記批准国となった国と地域は以下の通りです。                 148. グレナダ     149.コンゴ    150.ガイアナ  151.ギニアビサウ                  計:151の国と地域  (2014年9月26日現在) 国連批准国リスト(英語): http://www.un.org/disabilities/countries.asp?navid=12&pid=166 ++ イベント情報 1.JANNET研究会「マヤ・トーマスさん講演会」 - CBIDの実践、インパクトの指標への考察等 ? 開催案内  来年9月に開催する第3回アジア太平洋CBR会議に先駆けて、CBRといえばこの方と世界に知られているマヤ・トーマスさんを講師にお迎えいたし、CBID(コミュニティにおけるインクルーシブ開発)を促進することの意義やCBIDの事例をお話いただきます。質疑、ディスカッションの時間も予定しております。ぜひ皆様ご参加ください。 日時:2014年11月4日(火)午後6時−9時 会場:戸山サンライズ 2階 大研修室B  (TEL 03-3204-3611、FAX 03-3232-3621) ◆参加費(資料代):会員500円、非会員1,000円、学生500円 ◆情報サービス:逐次通訳、日本手話通訳、要約筆記(ノートテーク)、点字プログラムなどを用意しますのでお申し込みのときにお知らせください。 ◆お問合せ:JANNET事務局・佐々木 TEL 03-5292-7628、FAX 03-5292-7630 E-mail:sasaki.yuka@dinf.ne.jp *本研究会の「詳細」および「申込方法」については、まもなく別途、メールおよびJANNETホームページにてご案内いたします。 事務局 + 2.地域ささえあいネットワーク作りに向けて−CBRセミナー・ワークショップのご案内−  今年度CBRセミナーとして、上記セミナー・ワークショップを開催します。  今年は、社会福祉法人こころんさんのご支援により、白河市地域自立支援協議会および西白河地域自立支援協議会就労支援部会のご協力を得て、CBRの専門家であるインドのマヤ・トーマス氏、一般社団法人草の根ささえあいプロジェクトの渡辺ゆりか氏お招きして、CBRセミナー・ワークショップを開催することになりました。  以下にご案内いたします。 日時: 11月1日(土) 13:00-17:50 会場: 福島県白河市(会場は現在調整中) 参加費: 無料 定員:60人(定員を超える申し込みがあった場合は、調整させていただく場合がありますのでご了承願います。) 情報サービス:日本語逐次通訳、手話通訳、要約筆記(ノートテーク)をご用意します。 お申込み:基幹相談支援センターけんなん・大河原 TEL: 0248-21-5484、 e-mail:m-ookawara@fukushima-sj.jp  *標記セミナーの詳しいご案内、および参加申込書については、近日中に皆様にメールでご案内いたします。 お問合せ:日本障害者リハビリテーション協会 上野、佐々木 TEL:03-5292-7628、FAX:03-5292-7630       E-mail: sasaki.yuka@dinf.ne.jp  eueno@dinf.nejp + 3.CBID事例集の最終的なまとめ方に関する意見交換会  日本のCBIDの事例集でご紹介する10人の実践者にお集まりいただき、事例集にどうまとめるか、編集に関する意見交換会を開催します。コメンテーターには来日予定のマヤ・トーマスさんにお願いしています。 日時:11月3日(月、祝) 10時−17時 場所:戸山サンライズ 2階 大研修室  午前の時間では、実践報告、訪問調査に参加した人たちから分析、質疑をおこないます。 *本意見交換会には、どなたでもご参加いただけます。後日、詳しいご案内をメールでお送りいたします。 お問合わせ:日本障害者リハビリテーション協会(国際課) 金澤            TEL:03-5292-7628、FAX:03-5292-76230            E-mail:kanazawa_stf@dinf.ne.jp + 4.グローバルフェスタJAPAN2014まもなく開催  先月号でもご案内しました通り、国際協力活動を行っている政府機関、NGO、企業などが一堂に会する国内最大の国際協力イベントである「グローバルフェスタJAPAN2014」が下記の通り開催されます。 日時:2014年10月4日(土)、5日(日) 10時〜17時 会場:日比谷公園(東京都千代田区)  グローバルフェスタでは2日間に渡り様々なイベントがおこなわれます。詳細はウェブサイトをご覧ください。http://www.gfjapan2014.jp/  JANNETは今年もテントブース(1張)で展示・販売をおこないます。ブース番号は「O-66」です。会場内のオレンジエリアに位置します。マップはURLをご参照ください。  http://www.gfjapan2014.jp/guide/  ブースでは、JANNET加盟団体の活動についての展示・紹介をおこない、さらに会員団体、個人会員、事務局によるラオスやタイほかアジア太平洋地域の商品(ラオスのクッキー、タイ・チェンマイのエコバック、フィリピンのニット製品ほか)を販売いたします。お時間がありましたらぜひJANNETブースにお立ち寄りください。  グローバルフェスタJAPANは、国内の様々な分野のNGOの活動、そして各国の文化(おいしいお料理も)を知ることのできるイベントです。 ++ 編集後記   来年9月に予定されている「第3回アジア太平洋CBR会議」へ向けての準備が本格的に始動しました。国連ESCAPにおいても、2008年の国連障害者権利条約に則って、障害のある当事者らが政府関係者と一緒に検討して作り上げた「第三次AP障害者10年計画『仁川戦略』」のスタート以来、障害者権利の取組みは現実味を帯びてきたように感じています。  『私たち抜きに私たちのことを決めないで』この理念を肝に銘じ、政府・行政と交渉する等の行動が大切だが、アジア太平洋地域の各国の現状を見ると、残念ながらこの理念からかなり離れている国々は多いのです。  JICAをはじめCBR等、様々な国際支援機関の力をお借りして、障害当事者が政策や方針の策定に加わることの重要性の理解を広げる行動を続けなければならないと考えます。  また、多くの青年と一緒になって、国連障害者権利条約を踏まえて、社会のあり方、そして、政府・行政の方針にどう加担すべきかを考え始めなければならないと思っています。 宮本 一郎 ++ JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/