JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第129号 2014年4月28日発行 ++ 目次 + トピックス 1.「障害のある人の労働・雇用国際セミナー」を開催!しました。 2.ふわりんくるーじょん2014に参加して + インフォメーション 1.国連障害者の権利条約批准国情報 + イベント情報 1.2014(平成26)年度JANNET総会ほか開催のご案内 ++ トピック 1 「障害のある人の労働・雇用国際セミナー」を開催!しました。 佐藤 ふき  ワーカビリティ・アジア(WAsia)事務局・きょうされん事務局   ワーカビリティ・インターナショナル(WI)は、障害のある人に労働・雇用サービスを提供する世界最大の事業者団体です。日本の4団体(全国社会就労センター協議会 (SELP)、きょうされん、日本セルプセンター、ゼンコロ)は、WIに加盟し、国内ではワーカビリティ・インターナショナル・ジャパン(WIJ)として活動しています。  WI理事会の東京開催を機に理事を講師に招き、4月8日(火)に、参議院議員会館講堂において「障害のある人の労働・雇用国際セミナー 英米豪日のリーダーによる最新動向」と題する国際セミナーを開催しました。  WIJの藤井克徳代表の開会あいさつに始まり、パトリック・メアWI会長(オーストラリア:全国障害サービス(National Disability Services, NDS) 最高執行責任者)の来賓あいさつ、ジェリー・デイビスWI理事(アメリカ:グッドウィル社(GICT) 社長兼最高経営責任者)の基調報告に続き、以下4名によるパネルディスカッションが行なわれました。(以下、敬称略) ●オーストラリア:ジェイソン・マッケイ(ジョブ・プレイスメント マネージャー) ●イギリス:ロイ・オショーネシィ(ショウトラスト 最高経営責任者) ●アメリカ:リック・セバスチャン(ヒューマン・テクノロジー・コーポレーション(HTC)会長兼最高経営責任者) ●日本:斎藤なを子(きょうされん 副理事長)  海外の講師からはそれぞれ、厳しい国家予算削減の中で、障害のある人の雇用を守るとりくみやその意義を中心に、最新の関連動向が報告されました。日本からは、障害者雇用やいわゆる福祉的就労の現状と問題点が語られました。  会場には200名を超える参加者が詰めかけ、オーストラリアで試行中の国家障害保険制度や、イギリスのレンプロイの解体についてなどたくさんの質問が出されました。4時間のセミナーであったにも関わらず時間が足りないという感想が寄せられるなど、参加者の関心の高さがうかがえるセミナーとなりました。 ++ トピック 2 ふわりんくるーじょん2014に参加して 上野 悦子  3月22日、23日に、東京でふわりんくるーじょん2014という、講演と分科交流会を組み合わせた会が開かれました。共催したのは、日本地域共生協議会(JCCI)、NPOふわり、社会福祉法人むそう(愛知県半田市)です。3年前からふわりんくるーじょんではCBRをプログラムに取り入れており、筆者がCBR/CBIDの話を頼まれてきました。国内で地域に展開する福祉事業を実施してきた経緯から、北欧型の高負担高福祉ではなく、CBR(CBID)にたどり着いた人たちがここにはいます。   1日目の講演は、厚生労働省生活困窮者自立支援室長の熊木正人さんで「社会的包摂の主人公は地域のみなさんです!」と題して、昨年12月に制定された生活困窮者自立支援法などについてお話しくださいました。セッション@では、熊木さんを交えて、「地域に根差したその人の価値を最大化する取り組み」というテーマで、沖縄池間島で福祉支援センターの前泊博美さんの活動報告をもとに、琉球大学教授の高嶺 豊さんがCBRマトリックスで解説を行いました。次に岩手県田野畑村にあるハックの家の竹下敦子さんの報告を受けて、筆者がCBRの視点で分析を試みました。  池間と田野畑での実践は聞いていてわくわくする内容で、CBIDの理念も方法も詰まっており、ツイントラックアプローチ(障害と開発で言われている、個人支援と周囲が変わるための活動)はごくあたりまえに存在していると思いました。事例から学ぶことは多くあることを実感しました。  また別の講演では、「すべての子どもの命が輝く日本に!」と題して、野田聖子自民党政調会長が、医療ケアを必要するお子さんの母親として思いを語りました。続くシンポジウムでは野田聖子さんを交えて、「医療依存度の高い子どもから子育て支援を考える」が開かれ、訪問医療ステーションそらの梶原厚子さん等第一線で活躍する方のお話しがありました。  全体で主催者が意図したことは、誰でも、地域であたりまえに暮らすこととそのために実践がすすんでいる連携した支援の取り組みを共有したいということではないかと思われます。 日本国内の活動ですが、CBIDの考え方と高い親和性が感じられました。  セッション@で意気統合した、前泊さんと竹下さんの後日談ですが、池間の職員がハックの家を訪れ、田野畑のくるみと沖縄の黒糖のコラボの話が進んでいるそうです。                                                                  ++ インフォメーション 1.国連障害者の権利条約批准国情報 ( 関連サイト: http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html )     新たに標記批准国となった国と地域は以下の通りです。                       144. パレスチナ  145. スイス                              計:145の国と地域  (2014年4月25日現在) 国連批准国リスト(英語): http://www.un.org/disabilities/countries.asp?navid=12&pid=166 ++ イベント情報 1.2014(平成26)年度JANNET総会ほか開催のお知らせ 2014(平成26)年度JANNET総会を下記の日時、会場にておこないます。総会に引き続き、第3回アジア太平洋CBR会議実行委員会を開催いたします。この会には実行委員以外の方のご参加も可能です。 日時:5月31日(土) 11:00〜12:00 【役員会】             13:30〜15:30 【総会】             15:30〜17:00 【実行委員会】 会場:JICA地球ひろば(市ヶ谷) 国際会議場     http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html      総会、実行委員会の詳しいご案内、参加申込書・総会委任状は後日、会員MLにてお送りいたします。どうぞよろしくお願いいたします。 事務局 ++ JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集 しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会