JANNET障害分野NGO連絡会 メールマガジン 第110号 2012年9月28日発行 昨年3月11日の東日本大地震で被災された皆様、そのご家族様へ心よりお見舞い申し上げます。 JANNETの会員で、被災地にて支援活動を開始した団体の状況をお知らせしています。 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet ++ 目次 トピックス 1.平成24年度第1回JANNET研究会 第1回コミュニティにおけるインクルーシブ開発検討会報告 2.DANIDAプロジェクト:モンゴルのモニタリング報告 + インフォメーション 1.国連障害者の権利条約批准国情報 + イベント情報 1.グローバルフェスタJAPAN2012 2.平成24年度CBRセミナー『CBR vs 三方よし』のご案内 ++                                             トピック 1 平成24年度JANNET研究会 第1回コミュニティにおけるインクルーシブ開発検討会 「日本から世界へ〜日本の地域実践例をCBRマトリックスで読み解きます〜」開催報告 杏林大学保健学部 日本作業療法士協会 JOCVリハビリテーションネットワーク 河野 眞  地域リハ、地域福祉、地域開発、地域における障害当事者活動など障害と開発にかかわる活動の方法論の一つとしてのCBR。その面白味は、まだ決して出来上がった方法論があるわけではなく、飛び抜けた権威者がいるわけでもなく、さまざまな人たちの自由な参入によってその内容を書き換えられる可能性にあるのではないでしょうか。  CBRマトリックスもCBRガイドラインもWHOという確立された国際機関の作成物なので、我々市井の人間の書き換えの試みがどれほど反映されうるかは定かでありません。しかし、ここ1、2年、従来の障害分野関係者だけでなく、途上国の社会開発に携わるNGO、そして国内の社会的起業の専門家や社会的弱者支援の専門家がCBRに関心を持ち接近してくれている背景には、CBRの開かれた可能性という側面があるように思います。  多様な人々がCBRに可能性を感じ関心を寄せている事実は、今回の研究会参加者の顔触れにも反映されていました。リハ専門職、地域福祉従事者、障害当事者、途上国開発系NGO職員、社会的起業専門家など、その範囲は多彩でした。  もちろん、方法論や権威者が未確立なCBRのありようゆえと思われる混沌もそこには付きまといます。今回も研究会の時間は押せ押せで、拙速で消化不良の感を否めない参加者は多かったでしょう。そこには、筆者を含めた企画者側の思い入れ過剰な側面や企画運営の稚拙な側面は無論あったのでしょうが、創造につきまとう混沌、という側面もあったと思いたいです。  今後も、国内の既存の活動をCBRマトリックスやCBRガイドラインを通して読み解き、それらの活動からの示唆をCBRの方法論に返していく試みを続けていきます。この試みに多彩な背景を持つ多くの人たちが参加することを願っています。願わくは多少の混沌は織り込み済みで。  次回研究会は12月開催の予定です。 + トピック 2 DANIDAプロジェクト:モンゴルのモニタリング報告 田畑 美智子                                              昨年からWBUAP(World Blind Union Asia Pacific)で行われているDANIDA(Danish International Development Agency)の能力開発プロジェクト第2フェーズ関連で、今年の1月のラオスに続き、8月29日から9月5日まで、モンゴルの盲人協会を訪問しました。デンマーク盲人協会の2名が先にウランバートルに入り、歩行訓練士養成を手伝っているニュージーランド在住の米国人講師や、盲人協会本部関連組織の人たちと面談。私が合流した後、早々に四駆2台でウランバートルを後にし、5日間にステップと砂漠の道なき道を2000キロ以上走って、南西部・西部6県の支部を訪問しました。DANIDAプロジェクト第1フェーズが始まった2006年には6つしか無かった地方支部が今は、21県全てに支部を持つまでに拡大しています。プロジェクトの成果か、行く先々で意欲溢れるリーダーたちに出会いました。各地で積極的に自治体と折衝したり、様々なNGOと支部レベルで協働したり、産業の少ない地方で支部自ら事業を立ち上げて視覚障害者の雇用を生んだりと、歴史が浅いにも関わらず活発な支部を多く見ました。支部の建物・車・マッサージセンター・県庁所在地から更に離れた所に住む視覚障害者の支援など、今後に向けた夢や希望も続々出てきます。支部レベルで国際交流に意欲を見せる人にも何人か会いました。リソースは限られていますが、リーダーシップへの信頼と会員の意欲的な参加で、モンゴルの視覚障害者の状況はこれからきっと改善されていくことでしょう。                                                                    ++ インフォメーション 1. 国連障害者の権利条約批准国情報 ( 関連サイト: http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/right.html ) 1. アルジェリア  2. アルゼンチン  3. オーストラリア 4. オーストリア  5. アゼルバイジャン  6. バングラデシュ 7. ベルギー  8. ボリビア  9. ボスニア・ヘルツェゴビナ 10. ブラジル  11. ブルキナファソ  12. カナダ 13. チリ  14. 中国  15. クック諸島 16. コスタリカ  17. クロアチア  18. キューバ 19. チェコ共和国  20. デンマーク  21. ドミニカ 22. エクアドル  23. エジプト  24. エルサルバドル 25. フランス  26. ガボン  27. ドイツ 28. グアテマラ  29. ギニア  30. ハイチ 31. ホンジュラス  32. ハンガリー  33. インド 34. イラン  35. イタリア  36. ジャマイカ 37. ヨルダン  38. ケニア  39. ラオス 40. ラトビア  41. レソト  42. マラウイ 43. モルディブ  44. マリ  45. モーリシャス 46. メキシコ  47. モンゴル  48. モンテネグロ 49. モロッコ  50. ナミビア  51. ネパール 52. ニュージーランド  53. ニカラグア  54. ニジェール 55. オマーン  56. パナマ  57. パラグアイ 58. ペルー   59. フィリピン  60. ポルトガル 61. カタール  62. 大韓民国  63. ルワンダ 64. サンマリノ  65. サウジアラビア  66. セルビア 67. セイシェル  68. スロバキア   69. スロベニア 70. 南アフリカ  71. スペイン  72. スーダン 73. スウェーデン  74. シリア  75. タイ 76. チュニジア  77. トルクメニスタン  78. トルコ 79. ウガンダ  80. ウクライナ  81. イギリス 82. タンザニア連合共和国  83. ウルグアイ  84. バヌアツ 85. イエメン  86. ザンビア  87. アラブ首長国連邦  88 エチオピア  89. マレーシア  90. リトアニア 91. アルメニア  92. ナイジェリア  93. モルドバ共和国 94. シエラレオネ  95. セネガル  96. セントビンセント及びグレナディーン諸島 97. 欧州連合 EU  98. ルーマニア  99. トーゴ 100. コロンビア  101. ベリーズ  102. キプロス 103. パキスタン  104. バーレーン  105. ルクセンブルク 106. カーボヴェルデ  107. インドネシア  108. ミャンマー 109. マケドニア  110. モザンビーク  111. ブルガリア 112. モーリタニア  113. エストニア  114. ギリシャ 115. ジブチ  116. ナウル  117. ベナン 118. リベリア  119. ガーナ  120. スワジランド 121. ポーランド  122. ロシア (2012年9月27日現在) 国連批准国リスト(英語): http://www.un.org/disabilities/countries.asp?navid=12&pid=166 ++ イベント情報 1.グローバルフェスタJAPAN2012 ご参加、ご協力のお願い 『ブースでのお手伝い募集中です!』 前月号でもお知らせしました、国際協力活動を行っている政府機関、NGO、企業などが一堂に会する国内最大の国際協力イベントであるグローバルフェスタJAPAN2012の開催が近づいてきました。日時、場所は以下の通りです。 【開催日】 2012年10月6日(土)〜10月7日(日) 【会場】日比谷公園 イベントの詳細につきましてはこちらをご覧ください。 http://www.gfjapan.com/ 今年のJANNET展示ブースは【G40】(グリーンエリア)に決定いたしました。(以下URL参照) http://www.gfjapan.com/2012/zone_top 展示参加を希望される方、販売用の物品をご提供いただける方は事務局まで急ぎお知らせください。また当日、ブースの準備、展示販売等のお手伝いをお願いするボランティア(交通費、昼食費の一部を補助します。)も引き続き募集中です。7日(日)のお手伝いが特に不足しております。ご協力くださる方は事務局までご連絡ください。 ご協力、どうぞよろしくお願いいたします。 【連絡先】 事務局: 佐々木 TEL: 03-5292-7628 E-mail: sasaki.yuka@dinf.ne.jp + 2.平成24年度CBRセミナー『CBR vs 三方よし』 のご案内 前月号で第1報を流しました、日本障害者リハビリテーション主催によるCBRセミナーについてご案内いたします。 【日時】10月13日(土) 10時〜16時  【場所】戸山サンライズ 2階 大・中会議室 *セミナー参加費無料 セミナー終了後、会費制にてレセプションを予定しています。(場所:同、2階 特別会議室) プログラムの詳細、お申込みについては以下のURLをご覧ください。 http://www.normanet.ne.jp/info/seminar121013.html ゲストスピーカーとして、イギリスよりピーター・コールリッジさん(フリーランスリサーチャー)をお迎えします。コールリッジさんはCBRガイドライン「生計」を執筆した方です。 国内のゲストスピーカーとして、近江商人の精神「三方よし」を生かし、地域づくり、地域福祉づくりに取り組んでいらっしゃる滋賀県東近江市の3名の方にお話しいただきます。 午後のプログラムでは、上記講師とご参加の皆様との対話集会をおこないます。 皆様のご参加をお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。 日本障害者リハビリテーション協会 国際課 上野、佐々木 ++ 編集後記   今号では、今年度JANNET第1回研究会報告および世界盲人連合のモンゴル支援のモニタリング報告をトピックスとして書いていただきました。通常より少し全体的に分量が少なくなっております。ぜひみなさまの活動の中で、本紙面でご紹介いただけるものがあれば積極的に事務局へお知らせいただけますと幸いです。  最近は領土問題が毎日ニュースで取り上げられております。JANNET関係団体の活動にも少なからず影響があるのではないかと危惧しております。  オリンピックに引き続き開催されたパラリンピックでは日本も大活躍しましたが、開発途上国からの参加も増えてきているようです。この分野での国際協力も進んできているようで、スポーツを通しての障害者の自己実現や社会参加がさらに促進されればと願っております。 青松 利明 ++ JANNET事務局では、会員の皆様よりメールマガジンに掲載する国際活動に関する情報を募集しております。団体会員様のイベント情報などありましたら事務局までご連絡ください。 JANNET障害分野NGO連絡会 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会内 【JANNET事務局直通】 TEL:03-5292-7628 FAX:03-5292-7630 URL: http://www.normanet.ne.jp/~jannet/