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7.9政策フォーラム アピール

 今、この国の社会保障・障害者施策は危機的状況の真っ只中にあります。

 「障害者自立支援法」が施行され、早くも1年以上が経ってしまいました。法律が成立する以前から、私たち障害者団体が懸念し、強く問題点を指摘していたことが、まさに今現実のものとなっています。

 “応益負担”は、私たちの生活を根底から揺るがす状況を招き、コミュニケーション支援さえも有料化の対象とされ、またコンピューターの機械的な判定等により、必要な介護サービス等が制限され自立した地域生活が困難な状況にたたされている人々が続出しているのです。地域生活支援事業になった移動支援事業や相談支援事業、地域活動支援センター等には大きな格差が生じています。

 昨年暮れ、国連で障害者権利条約が採択されましたが、日本の障害者をめぐる状況は、国際社会の動きとは明らかに逆の方向へと向かっています。

 昨年の“出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラム”には全国から1万5000名の仲間と市民が集まり、政府・厚労省を追い詰め、1200億円の特別対策を講じさせることができました。連帯のパワーを私たちは実感することができました。さらに私たちは、来年の「障害者自立支援法」をはじめ、障害者基本法など多くの障害者関係法規の見直しに向かって運動の裾野を広げ、うねりを大きくしていくことにより、抜本的な出直しが現実に可能なものとなると確信しています。

 年金問題や高齢者の介護問題など、社会保障に対する信頼が失われている今こそ、一人ひとりの市民が発言し行動していくことが求められます。

 私たちは全国にいる障害のある人たちの生活実態と、“思い”を共有し、多くの関係者や市民とスクラムを組み、障害者政策の出直しと、社会保障の再構築に向け行動していくことを確認し、以下のとおりアピールします。
 
    記

1、 国は、障害者関連予算の積算をやり直し、大幅な予算の増額を図ること。

2、 障害のある人びとの生活を直撃している福祉・医療の「応益負担」を中止し、障害者本人の実態をふまえた負担に変更すること。特にコミュニケーション支援については負担を求めないこと。

3、 自治体がサービスの支給決定を行うに際しては、障害のある人の社会参加や見守りの重要性を認識し、地域生活の支援という観点に立って、必要性を満たすものとすること。そして国はその財源保障を行うこと。

4、 障害者が地域で人間らしく生きていけるように、支援サービスの社会基盤整備について立法措置も視野に入れた拡充策を進めること。

5、 「障害の定義」を見直し、難病並びに発達障害、高次脳機能障害を含め、あらゆる障害を法制度の対象にすること。

6、当面、地域間格差を是正するために、移動支援やコミュニケーション支援等については、国が2分の1を義務的な経費として保障する仕組みとすること。さらに、障害者一人ひとりの生活が尊重された、地域生活の場としての運営が可能となるようにグループホーム・ケアホームの制度を見直すこと。

7、精神障害者の社会的入院の解消に向けた基盤整備を強化していくとともに、新たな隔離政策である「精神障害者退院支援施設」を即時中止すること。

8、障害のある人が地域社会の中で個人として尊重され、かつ安心して暮らせるように年金などの所得保障制度を整備すること。


 2007年7月9日
 
 日本障害者協議会 
 障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会
 財団法人 全日本ろうあ連盟
 政策フォーラム「今後の障害者施策のあり方をめぐって」参加者一同