はがき通信ホームページへもどる No.90 2004.11.25.
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 身体障害者向けのバリアフリーマンション計画 


 「はがき通信」をご購読の皆様、はじめまして。私は14年前の交通事故により四肢麻痺(頸椎損傷)となり、比較的多くの頸椎損傷のかたが経験するであろう病院・リハビリセンター・在宅による家族介護・施設と一通りの経験を経て、現在は一人暮らしをし、自らが障害者である経験を生かした介護サービス提供ができればと、平成15年4月より兵庫県姫路市にて支援費制度による指定居宅介護支援事業所・オーリョクケアーステーションを運営させていただいております河越と申します。
 このたび、四肢麻痺により制限が多く、尊厳を持った日常生活を送ることが困難なかたを対象に、自らの意思と責任で尊厳を持った日常生活を一人でも多くのかたに送っていただきたく身体障害者向けバリアフリーマンションの建設を検討しております。最近では高齢化社会ということもあり民間の企業で福祉が急激に進んでいますが、身体障害者を対象にした民間の施設に関しては極端に少ないと感じます。
 一方、老人向けであれば、有料(最初に数百万円、毎月数十万円等)の高級老人ホームや介護付きマンション等、充分な設備の整った施設をよく耳にします。これは、絶対数の違いおよび自己資産の違いが要因かと思われます。実際のところ身体障害者に対し、高額な利用料のかかる施設を作っても利用されるかたはほとんどどいないでしょう。
 そこで私自身の経験を生かし、障害者の事情に合わせたできる限り低価格な家賃のみの介護付きバリアフリーマンションが作れれば大きな自立の支援になると考え、検討を進めています。この計画は、自立をしたいが障害の度合いが重度のため諦めてしまったかたや、現在の制度では「生かされている」日常生活を送ることしかできないとお考えの障害者のかたに自立心を持っていただき、自らの責任と判断で尊厳を持った日常生活を送っていただくためのお手伝いになればと思い立案いたしました。
 私は自らの経験、同じ境遇の知人の話、インターネット情報より、重度障害者の生活実態について以前より疑問を感じておりました。この疑問は事業所を始めた理由の1つでもあるのですが、実際に事業所を開始してから1年半が経過し、ソフト(介護)においては自らの理念を実現すべく邁進(まいしん)しております。ですが、重度障害者の生活実態向上にはソフト(介護)だけではなく、ハード(住まい)の問題もクリアしなければならないと考えます。障害者が自立をする場合、クリアしなければならない大きな問題として「住まいの確保」「介護の確保」「生活費の確保」があげられます。
 まず「住まいの確保」ですが、持ち家のかたや親と同居という選択肢があるかたは問題ないでしょう。しかし、持ち家のないかたや一人暮らしを希望されるかたで賃貸という選択肢しかない場合、「住まいの確保」は困難かと思われます。重度障害者の一人暮らしだと、火の始末等の安全面や経済面、車椅子での生活ができるように改造しなければならないということから貸し手に敬遠されがちなのが現状です。また、普通の賃貸物件の段差を完全に解消することは構造上の問題や、原状回復での返却という点から大掛かりな改造は不可能で無理なスロープを設置せざるを得なかったりと、とても生活しづらい物件での自立になることが多いと思われます。
 最近では、高齢化社会ということから「バリアフリーマンション」という言葉をよく耳にしますが、重度障害者が自立をする上で「バリアフリーマンション」を確保することは、私の経験上、不可能といっても過言ではありません。バリアフリーマンションは新築の物が多く買取のケースがほとんどであったり、建築コストの問題から賃貸の物件は少なく、仮にあったとしても高額になり「住まいの確保」ができても「生活費の確保」が困難になります。また、ニーズの高い老人(老後)を想定した物が多く、“車椅子”での使用とは限らないと考えられている印象があります。裏づけとして、バリアフリーの基準に「“階段”には手すりをつけること」や「玄関から先(居室内)に段差がないこと」とされているため、マンション自体への出入口に段差(階段)がある物も少なくありません(階段の形状基準があるので、それでもバリアフリーとなるようですが車椅子使用者からすれば論外です)。
 次に「介護の確保」ですが、昨年より支援費制度ができ「介護時間に上限を設けない」とされています。しかしながら、地方では財政上の問題から充分な介護量を支給されない場合もあるようです。
 最後に「生活費の確保」ですが、障害基礎年金・特別障害者手当・その他等を合わせ、月額換算で約11万円程度になります。家賃の支出を考えると安い所を探し、ある程度生活費を切り詰める必要があります。
 以上のことを踏まえ自立を考えると、正直なところ厳しい面も多いのが現状ですが、障害者であっても尊厳を持って生活を送る権利はありますし、同時に自己の責任で生活を送る自立心も持つべきだと考えます。
 今回の計画は少しでも自立のお手伝いになればと思い、重度障害者を対象に車椅子での使用を前提とし、価格・立地にもできる限り配慮した賃貸バリアフリーマンションを作り、「住まいの確保」と「生活費の確保」を、より充実できるよう支援したいと考えています。また、緊急時対応コールを各部屋に設置し、同マンション内に交代制で介護者に常駐してもらうことにより、いつでも介護者が近くにいるという安心感が得られると同時に支援費制度で支給された介護時間の大半を昼間の社会参加に使え、「介護の確保」であげた介護時間数の問題をクリアするべく支援したいと考えています。 この計画を実現し、重度障害者がプライバシー、自由、安心と尊厳、そして自らの意思と責任で人生を歩む第一歩につながれば嬉しく思います。
 重度の障害者であってもできるなら自由と尊厳を持って、諦めるのではなく、自らの力で前向きに頑張りたいとお考えの障害者はたくさんおられると思います。これまでは制度の問題や情報不足等の原因により、諦めざるを得ない状況にあったかたも少なくないのではないでしょうか? もちろん、現状の制度ではすべての重度障害者が自立できるとはいえないかもしれません。しかし、障害者は諦めてしまうのではなく、尊厳を持って生きていく方法を模索するべきなのです。私は、そういう方々に微力ながらできる限りの支援をしていきたいと思います。
 現段階で、この計画を実現させるにはクリアしなければならない問題点も多く、一番の問題点としてコストが上げられます。建設にコストをかければ良い物はできますが、家賃設定を高くせざるをえません。私自身が重度障害者ですので障害基礎年金・特別障害者手当・その他等から考えても家賃として使えるのは、多くないことは理解しております。もちろん、設備の整ったバリアフリーマンションを店舗等がほとんどない田舎に作れば、コストを落とせるので家賃を安くすることは可能です。しかし私の経験より、自立して前向きに社会参加をしていくのであれば、それなりの立地条件は妥協できません。また、建築コストを極端に下げた中身のないバリアフリーマンションでも意味がないのです。
 立地条件・建築コスト・家賃の設定等、皆様にリサーチをさせていただくことにより、無駄を省き、できる限り低価格で妥協しない物を作りたいと考えています。もし、少しでもご興味を持たれましたら、バリアフリーマンション計画を進める参考資料としてアンケートにご協力いただければ幸いです。
 [アンケート]
@上記バリアフリーマンションがあれば入居を希望されますか?(場所は兵庫県姫路市です)
A.希望する B.希望しない C.検討する D.わからない
A現在の生活を送られている場所はどこですか?
A.施設 B.在宅 C.その他
B現在の生活に満足されていますか?
A.満足している B.ほぼ満足している C.不満である
C現在の介護について満足されていますか?
A.満足している B.ほぼ満足している C.不満である
D現在の介護は誰がされていますか?
A.施設職員 B.ホームヘルパー C.家族 D.その他
E1日に受けている介護時間数は実質何時間程度ですか?
A.5時間以下 B.10時間以下 C.15時間以下 D.それ以上
F一人暮らしを希望しますか?
A.希望する B.希望しない C.検討する D.わからない
G現在の1ヶ月あたりの収入はいくらぐらいですか?(年金・助成金等を含む)
A.15万円以上 B.10万円以上 C.5万円以上 D.それ以下
H現在お金の管理は誰がしていますか?
A.自分 B.家族 C.その他
I一人暮らしの経験はありますか?
A.有る B.無い
J今までに褥瘡ができた回数は?
A.3回以下 B.5回以下 C.10回以下 D.それ以上
Kタバコは吸われますか?
A.吸う B.吸わない
L排尿の方法は?
A.バルーンカテーテル B.膀胱瘻 C.自己導尿 D.その他
M排便の方法は?(複数選択可)
A.下剤 B.座薬 C.浣腸 D.摘便 E.その他
Nあなたの障害名とADL(日常生活動作)を簡単に記載して下さい。
 差支えがなければ、住所(都道府県まででもけっこうです)氏名・年齢の記載もお願いいたします。
氏名:
年齢:
住所:
 その他、ご相談・質問・要望等ございましたらお聞かせ下さい。ご協力ありがとうございました。
 

指定居宅介護支援事業所
(有)オーリョクケアーステーション
 アンケート受付担当:河越
 FAX:0792−43−0220
 E-mail:kaigo@meg.winknet.ne.jp


※アンケートにご協力いただける場合は、本誌またはホームページ版から(コピー&貼り付けして)メール、FAXにて「はがき通信」ではなく、河越さん宛てにお送りください。

 被災お見舞い申し上げます 


 「通信」の皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。猛暑の夏も過ぎやっと過ごしやすい季節となりました。主人もおかげさまで何事もなく夏を過ごすことができました。私も元気で日々、介護に追われております。8月にはアテネオリンピックを応援し、楽しく過ごすことができました。次に続いてアテネパラリンピックも開催され、競泳、車イスマラソン(男子2)陸上など他の競技も皆な皆な頑張りました。金メダル、銀メダル、銅メダルをたくさんに獲ることができました。家族で応援し頑張る選手の勇気と笑顔、元気をいただきました。今年のアテネオリンピックは、美しく素晴らしい世紀の祭典でした。楽しかったオリンピックも終わり活躍した選手の写真を見たり、切り抜いた新聞記事を見たり2度楽しんでいるときに、台風という自然の力にはどうすることもできない出来事が次から次へと日本、本土へ襲いかかり、特に九州、四国、日本海に面した東北地方へ大きな被害を及ぼし多くの貴い人命が失われ、田畑へも大きな損害を与え野菜不足となっています。
 そのような最中に追い打ちをかけるように10月23日、PM5時56分頃、新潟中部地方(福島・長野にも影響)深さ20qのところでマグニチュード6.8強と、阪神淡路大震災に次ぐ大地震が発生したと報道されました。埼玉県では震度4でした。新潟地震の余震は震度6が3回、続いて4以上が10回以上続き家屋の倒壊、上越新幹線の脱線など、新幹線始まって以来、史上初の脱線事故が起きました。線路はあめのように曲がり、車体後部は線路からはずれて今にもひっくり返りそうな状態を見て、ただただ驚くばかりでした。このような状態の中で、乗客は誰一人怪我もなく全員無事であったことが幸運でした。一夜明け次第に死者、負傷者の数が増え、今後1週間くらいは大きな余震が続くという警報も出されています。このような大地震の前触れとして、今家で飼っている2匹の猫が23日午後、急に家の中を駆け回ったり、飛び跳ねたり、私の背中に飛び付いたりと何か異常な動きをしていたことに猫で気が付きました。何か動物には予知する能力があるようなことを体験しました。
 10月25日、地震から2日後、死者22人、負傷者2,200人、続く余震に8万人が避難をすると、ますます大変なことになっています。また、電気、ガス、水道というライフラインがすべてストップしていること、避難所生活に集まった多くの人たちには食事のこと家族のこと、寒さ対策など大きな不安とまだ続く強い余震に夜も眠れない、プライバシーの守れない避難所生活に精神的に大きなストレスを抱えながらの毎日です。
 10月27日、地震の日から行方不明となっていた新潟県小出町の母子3人乗りワゴン車が26日、長岡市妙味町土砂崩れ現場で発見されました。急ぎレスキュウ隊により救出作業が始まりました。しかし、山の土砂崩れにより大きな岩石が散乱し、少しの油断も許されない大変な作業となり、車の中から外に放り出されたのか長男・優太君2歳の生存が確認され岩と岩との間のわずかな隙間(すきま)から4日ぶりに無事救出され、奇跡的に大きな外傷もなく幼い命は助けられました。レスキュウ隊の皆さんの努力には感謝の気持ちで一杯です。また、残念なことに車内に閉じこめられたお母さん、3歳の真優ちゃんは、胸部圧迫により即死状態ということで死亡の確認がされました。真優ちゃんは車内から出すこともできず、救出作業も中断されました。本当に悲しく残念なことでした。母子3人揃って救出され生きてほしかった。幼い命をもう一つ助けられたら……? そんな思いで一杯です。病院に運ばれ、日一日と元気を取り戻していく優太君、どうか、お母さん、お姉ちゃんの真優ちゃんの分まで元気に健やかに成長してほしいと心から祈らずにはいられません。お母さん、真優ちゃん深くご冥福をお祈り申し上げます。
 10月29日、今日も地震での死亡者は35人となり増え続けています。一日も早く普通の生活に、不安のない生活に戻ることができますようにと祈る私です。
 これから寒さに向かう季節となります。どうかくれぐれもお体に気を付けお過ごし下さいますように。
埼玉県:S


 立った!そして今ついに歩いた(その7) 


 <前号より続く>
 森さん一人が動いたのなら「あれはたまたま」「受傷程度が軽かっただけ」と今まで散々言われた気軽な評論で結構です。しかし数多く小樽に来た方々の中から1年も経たず立ち、歩いた方。半年もせず、全員立ちに挑んでいるこのまぎれもない事実に対して「要するに受傷程度が軽かっただけ」とまだ言えるのかどうか。
 それではこの方たちが宣告された「どんなことをしても動くことはない」との宣告と断定は一体何を根拠にしたものなのか私は逆に聞きたいのです。それに対して「中枢神経を損傷したから」といとも簡単に言われた方がたくさんいるのです。私が動かしたのではありません。この方たちにはそもそも動く機能が残されていたのであり、私は刺激という強いボタンを押したに過ぎません。
 このことからも脊髄を損傷して真っ先に言われる「動くことはない」「動いたら奇跡」との宣告がいかに間違いであり、いかにその方の一生を踏み外させる重大な宣告であるか。そうしていかに世界の潮流から大きく外れているか。私はこの言葉を聞くたびに身が震える激しい憤りと寂寥感(せきりょうかん)を感じます。
 ヒトとして複雑精緻(せいち)に創られている生体が、1ヶ所破壊されたらゼロということはあり得るはずはないというのが森さんへの訓練のきっかけでした。複雑精緻だからこそ、必ず代替機能を有し、それを目覚めさせて活性化させるのが集中訓練ではないかと私は確信したのです。脳で考え、その指令を伝達して筋肉を収縮させて運動に変えるのが脊髄です。
 私が森さんに求めたものはこの精神の集中度であり、指令という信号を常に流し続けさせることでした。脳の指令を伝える脊髄は電線に例えられますが、しかし命令を伝えるそれはまさしく電話線と言っていいでしょう。この訓練なくしていくら関節と筋肉をもんで動かしても無駄ということがすぐ分かったのです。その意味でこの訓練を私は神経活性化訓練と自分で名付けました。
 それと人間の尊厳を取り戻すには、何をさておいても排泄であるとの信念は変わりません。いくら手足の動きを取り戻しても、用便の意がゼロであり、摘便、あるいは週に1度の排便では意味をなさないからであり、そのために立ちと、括約筋強化訓練を徹底した厳しさで私は彼らに課すのです。
 やがて便意を微かに自覚し、便座にまたがり自力排泄を成し遂げた彼らと家族は、トイレで抱き合い、一様に泣き伏しています。
 このことからも人間としての生体構造は内臓の位置関係と骨格から血流まで、立つために創られているとつくづく思い知らされます。
 こうして最初に行った5人の最重度頸髄損傷の方々の訓練から3年後の2004年5月までに、国内・海外から108人の方々が小樽に来ているのです。そして増え続ける一方であり、今では小樽に来る方と帰る方がお互い千歳空港ですれ違うといった異常な状態がここ3年余り続いています。
 いま、これらの方々の在宅訓練と併せ、何故動きを取り戻したかの膨大な記録をまとめていますが、それをみると、ここに書かれた森さんの記録と同じくらい、いや、それをもしのぐ感動的な実に多くの回復記録を見ることができます。それをみて「どんなことをしても立ち歩くことはできない」との宣告がいかに間違いであるか。そしてその言葉の重大な重みに反して、いかに内容の薄い言葉であったのかに驚愕(きょうがく)し、愕然として寒気を催すのは間違いないでしょう。
 歩行を取り戻した方、歩行器・松葉・ロフストランドクラッチ(肘ステッキ)で歩いている方。いつ足が出るかという方々は第一線にズラリと並んでいるのです。しかも映像という否応なしのビデオを添えてです。
 このように私たちの執念であった第2第3の森さんが続々と現れてきているのです。森さんが立ち、歩くまでにはこの記録に書かれてある通り、凄まじい特訓を私は8年間にわたり課しました。しかし小樽に来る彼らに同じ取り組みを強いることを私は決してしません。訓練とは明るい希望に胸を膨らませ、機能の亢進(こうしん)に驚き、そして楽しみながら行ってこそその効果は最大限に活きるからです。
 彼らがやがて立ち、歩いたとき、振り返ってみてかつての悲惨で絶望の日々は、20代の若さという長い人生からするとほんの数日です。立つための時間はたっぷりあります。
 その若さの可能性に私と森さんは眩しさを感じ、羨ましさを覚えます。森さんは56歳からの訓練であり、人生という残り時間があまりなく、あくまでも特殊でした。何を絶望することがありましょう。
 もし、森さんのちょっと類を見ない損傷事故は避けることができず、生まれながらにしての約束ごとであるのなら、森さんは彼らに希望と勇気を与えるために、代表して最重度頸髄損傷となったのではないかと思うときがあります。
 動きを取り戻した人たちの共通点はただ一つ「決して諦めなかった」それだけです。そこには医学の定理定説も関係なく、そうして医師の宣告を跳ね除けた方々であり、必ず動くと信じて本人と家族が頑張った結果であり、要は洗脳されなかったのです。歩くという強い願望に年は全く関係ありません。小樽には2歳5ヶ月から74歳の方々まで来ているのです。
 小樽に来た最重度頸髄損傷を負った青年の両親の言葉が私は未だ忘れることができません。「ねえ、お母さん。この子が歩くためなら、僕たちは乞食になってもいいよね」
 そのお母さんは「あそこにいい先生がいる。あそこで動いたと聞いたなら、私たちはこの子を抱え、全国をジプシーのようにさまよい歩くでしょう」その青年は今では立っているのです。
 突然わが身を襲った不幸にベッド上で涙するより、努力に報いて動いてくれた手足に感動して涙するほうがどれほど価値のあることでしょう。重脊損は決して動くことはないと連綿と続いてきた観念が「かつては」と言える日がやがて必ず来るでしょう。
 その日が来るまで私も森さんも恐らくいません。しかし医学の常識に敢然と立ち向かい挑戦し続けた森照子というごく平凡な一女性が、文中鮮やかに歩いている姿を思い浮かべ、決して諦めないで訓練に励んでいただき、これからもつぎつぎと歩く方々が現れる日を信じて本当に切なく、祈るような気持ちでこのレポートをまとめてみました。(おわり)
北海道:右近 清 E-mail: Ukon@aioros.ocn.ne.jp

 〜脊髄損傷〜立った!そして今、ついに歩いた。
 【完全四肢麻痺からの生還・その全記録】
http://www15.ocn.ne.jp/~ukon/


 ひとくちインフォメーション 


★ 売りたし!

 <スズキ電動車イス中古>
◇手動リクライニング1台・3万円
 ◇電動リクライニング1台・1万円
 いずれも新品同様、宅急便代は2万円前後。
 [問い合わせ先]
 向坊 弘道(E-mail: zi5h-mkib@asahi-net.or.jp


 ★ 本とビデオの紹介

「ユニバーサルサービス〜すべての人が響きあう社会へ」
  井上 滋樹 著 岩波書店 1,890円
 <評論から>
 さまざまな障害のある人とそのほかの人が、どのようにコミュニケーションを築き「すべての人が響きあう社会へ」(本書副題)を実現できるか。建物のバリアフリー、だれもが利用しやすいユニバーサルデザインのまちづくりなどハード面は、最近、法的整備もあってかなりすすんできた。
 これに対して、「ユニバーサルサービス」とは、著者によれば「コミュ ニケーションや人的サポートなどソフト面」である。

 ◇ビデオ「ベンチレーターとの楽しい暮らしマニュアル」(無料配布)
  ベンチレーター(人工呼吸器)を24時間使い、地域で自立生活を送りながら自分らしく生きている2人のベンチレーター使用者の様子をさまざまなベンチレーターの種類、周辺機器の紹介をするビデオ「ベンチレーターとの楽しい暮らしマニュアル」が完成しました。たくさんの方に見ていただければ幸いです。このビデオが多くのベンチレーター使用者にとって自立生活のきっかけになることを願っております。
  なお、ビデオは送料込みの無料配布となっておりますのでご希望の方は、お名前、住所、ご連絡先等お知らせの上、下記の事務所までお申し付けください。
  ぜひ同時にぜひお求めください。
 ◇冊子「ベンチレータはピアス」500円
  1人暮らしで24時間介護利用の筋ジスの花田さんが、計画的に気管切開をして人工呼吸器の利用を始めるまでの日本で初めての記録です。大変読みやすく、細かいことまでわかります。

 [申し込み]
  ベンチレーター使用者ネットワーク      
  TEL/FAX: 011(868)3306 
  http://www.jvun.org/


★ 統合反対訴え障害者がデモ 介護保険制度改革

 厚生労働省が来年の介護保険制度改革で検討している、障害者施策と介護保険の一部統合に反対する障害者団体の集会が20日、東京都内で開かれ、障害者ら約1000人が参加した。
 激しい雨の中、参加者は「介護保険と障害者施策の統合反対」「三位一体改革による一般財源化で障害者施策を後退させないで」などと書かれたプラカードを掲げ、車いすにかっぱ姿などでデモ行進した。
 デモ後厚労省を訪れ、統合の見送りや、障害者施策の改革案に関する厚労省と障害者団体との協議の場を引き続き持つよう求める尾辻秀久厚労相あての要望書を提出した。  
 (情報提供:共同通信ニュース速報 2004.10.20)


 ★ 坂道や芝生も走れるパワーアシスト車イス

『INDEPENDENCE・iGLIDE マニュアルアシスト車いす』800,000円
 ハンドリムに加わる力を瞬時に感知し、上り坂ではユーザーの漕ぐ力をサポートし、下り坂では、車のエンジンブレーキのようにスピードを抑えるなど動力をアシストする車イス。平坦な路面での走行と同じ力で、坂道や芝生、カーペットなどの走行も行える。
 手動/電動切替は手元スイッチで切り替える。重量26.9kg(バッテリー含む)、連続走行約7.5時間(フル充電の場合)。
 [問い合わせ先]
 ジョンソン&ジョンソン
 TEL: 0120-840-848
 http://www.independence.jp


 ◆ 懇親会写真だより


                  @藤川さんご夫妻


             A夕食会風景(京都の小森さん)


                 B夕食会後全員集合


                  C嵐山・渡月橋にて



【編集後記】

 10月12日現在、購読者数518名、資金残高367,750円です。
 前号で投稿したハワイにヘビがいない理由がわかりました。(ハワイ大学出身の友人の話)
 「ハワイは、火山の噴火で海底からはみ出して(?)できた島なので、人工的に誰かが運んで来ない限りヘビは来れないのですよ。虫や鳥や植物は、鳥の糞とか貿易風とか潮の流れで来られるけれど。ちなみに家畜は、ポリネシアン人が船に乗せて連れて来ました。ハワイにヘビがいないのは、規制が厳しいからです。ハワイにはまだまだ貴重な鳥や小動物がいるので、ハワイには持ち込みが禁止されているのです。ペットとして飼うには、許可証が必要だし」ということだそうです。
 次号の編集担当は、藤田忠さんです。 

編集委員:瀬出井 弘美


 ※会計担当からのお知らせ・寄付金をいただいたかた・京都懇親会収支決算は、情報誌のみの掲載とします。

………………《編集委員》………………
◇ 藤田 忠  福岡県 E-mail:fujitata@aioros.ocn.ne.jp
◇ 瀬出井弘美  神奈川県 E-mail:h-sedei@js7.so-net.ne.jp

………………《広報委員》………………
◇ 麸澤 孝 東京都 E-mail:fzw@nifty.com

………………《編集顧問》………………
◇ 松井和子 東京都清瀬市国立看護大学校
◇ 向坊弘道 福岡県 E-mail:zi5h-mkib@asahi-net.or.jp

(2004.5.25.時点での連絡先です)

発行:九州障害者定期刊行物協会
〒812-0069 福岡県福岡市東区郷口町7−7
TEL&FAX: 092-629-3387
E-mail: qsk@plum.ocn.ne.jp

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