はがき通信ホームページへもどる No.80 2003.3.25.
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順列脳細胞撹乱の玉葱

 もし、玉葱が頸損者でなければこんな文は書かないだろう。

 夕食後の気の緩みを抑えてパソコンのメールを開けば、未承諾広告のメールが誘惑を募らせる。アダルト〜、出会い〜、儲かる〜、俗世の抜けきらない玉葱は、脳細胞が蒸しパンのように膨らみ始める。

 TVでは、女学生を下部方向から盗撮の報道やら、未成年相手の性犯罪記事。分別のある世代の淫らな行為に、アホーーッと侮蔑の視線を落とすのだが。玉葱の思考も男どもの犯罪行為に似たような心情が重なるのは、消滅した性がよみがえる兆しかな?
 昨年末から年初にかけて中年夫婦の離婚4件、不倫3件、恋愛の消滅3件と身近な人から伝え聞く。親しい人の口から聞く人間模様に世俗な玉葱の胸騒ぎが波動を大きくし、純愛慕情から脱線し夢想に傾く。
 脳細胞の配列を意識的に変えたり混ぜたりしても、遺伝子に刷り込まれた性への魅惑は鮮やかさを増す。
 風俗に通いつめた玉葱の習性は遺憾とも消し難いが、体力と精神力の衰えに蝮ドリンクや強壮剤でない効能を口にすれば、楽居は不謹慎と目を剥く・・・潔癖症でもないのに。

 頸損者の、否、障害者の性がオープンになりそうでならないのは、慎み深い貞淑な障害者が多いからであろうか? 家族や周囲の無言のバリアーかもとヒガミ根性で愚考の詮索をする。
 在宅支援に傾斜しつつある支援費制度に、次世代を担う障害者の言葉にできない暗黙の課題ではなかろうか。
 1月も末の夜半の寒空の下は恋猫天国と化す。周囲をはばからない野生の営みを、玉葱の脳細胞が解析に集中する。『幸福亡命』書いた奴を讃辞する玉葱オヤジの愚考。
広島県:玉葱おやじ ecosakohata@do2.enjoy.ne.jpメール
 


 「NHKハート展」に入選 

 I・Kさんの詩が「NHKハート展〜伝えたい あなたの心のメッセージ〜」に入選されました。ハート展の展覧会では、障害のある人たちが、日常の生活の中で感じたことを綴った「詩」に、各界の著名人がその詩からイメ−ジされるものを「ハート」をモチーフに表現した「絵」と組み合わせ共同作品として展示されます。I・Kさんは今回で3回めの入選で、作品は、俳優の榎木孝明氏の絵がついて、展示されます。

 関東地方での入賞作の展覧会は、下記のように実施され、その後も全国を巡回する予定です。

 3月25日(火)〜3月30日(日) 日本橋三越本店
 4月1日(火)〜4月7日(月)   千葉三越

[問い合わせ先]
 NHK厚生文化事業団「NHKハート展」係
 TEL: 03-3481-7855, Fax: -7674
 http://www.nhk.or.jp/heart/

 (情報提供:松井和子:編集顧問)




掛かり付け医師の開院


 「はがき通信」の皆様、お元気でお過ごしでしょうか、三寒四温の候、不安定な温度差のある今の頃です。例年になく雪の舞う日も多かった今年の冬もそろそろ暖かな春を迎えようとしております。昨年の暮れから命にも係わるような恐ろしいインフルエンザが大流行いたし、皆様いかがでしたでしょうか、主人も私も、日常の生活の中で十分に気を付け、なるべく外出を控え、食事にも気を付けて過ごしました。そのためか、おかげさまでインフルエンザにも罹らず元気に過ごしております。心配しておりました主人の発作も、その後何事もなく、この間の発作はいったい何が原因だったのか?医師にもはっきりしたことは分かりませんでした。脳のCT検査も別に新たな脳梗塞が起きたというようなこともありませんでした。医師からは「また、大きな発作があるかもしれないので注意して見ているように」と言われ、日に神経を使う私です。

 主人と、私に嬉しいことがありました。昨年12月2日に掛かり付けの医師(脳神経外科専門)が今まで通院していた総合病院から離れ、個人病院を開院いたしました。今まで通っていた病院より大変近くなり、タクシーで10〜15分で行けるようになりました。また、診察時間も午後は3時から6時30分と、私どもには良い時間帯となりました。医師との出会いは、平成11年1月10日、主人が倒れ運ばれたときから診察に当たっている先生です。お人柄も静かで優しく丁寧な方で、主人も私も大変信頼している先生です。なかなか今は、良い先生に巡り会うことの難しい時代です。総合病院とは異なり、脳神経外科専門です。内科など風邪を引いたりして来る人も少なく、待ち時間も短く、多勢の人たちが集まりごった返していることもなく、静かで清潔な明るい病院へ通うことができるようになりました。近くに先生が来てくださったということに喜びと感謝の気持ちで一杯です。これからも末永くお世話になることと思います。

 『我が家の太陽建ちゃん』の本を先生が読んで下さっています。先生のお子さま(10歳)は今体操クラブで体操を習っているそうです。あまりの偶然なことにビックリしました。先生もビックリされていました。2度とこのような恐ろしい事故が起こらないようにと願いつつ読んでいただいています。

 では、まだまだ寒い日もあり、くれぐれもお身体を大切にお過ごし下さいますように。 

HS




ストレス発散させてください

(頸損歴14年め、C3〜5不全、63歳)

 Aさん「正月早々、立たないネ〜、腰も上がらんし・・・」
 Bさん「(笑い転げる)」
 Aさん「また変なこと考えよっちゃろぅー!」
 僕  「(ニタニタ)」

 これは、今年元日、ホームヘルパーさんから着床介助を受けている時の会話である。Aさんが主語を略したためのお笑いだが、聡明な諸氏には改めての解説は野暮だと思うので省略する。このような会話や雰囲気は、一朝一夕のコミュニケーションではできず、長い間に培われた関係の中から生まれるものである。こんなささやかな楽しい一時が、今まさに崩壊しようとしている。ホームヘルパーが所属する公的機関が、3月末で居宅介護支援事業から撤退するのである。事業所や行政に説明を求めたところ、「1.1人いたケアマネージャーが退職し、後任採用が困難であったこと、2.採算の維持が困難なため民間に移す」というのである。まさに驚きもものきで、福祉事業の大本山の考えとは思えない。1.は、まさに人事管理の不手際以外の何物でもない。2.は、介護保険制度のもとで、民間がやって変わるというものでもないだろう。施設から地域社会へ・・・の掛け声でスタートした介護保険制度、おりしも介護報酬の見直しが行われている最中である。

 長年、今までのヘルパー態勢に慣れ親しんできた利用者の1人として、「あー、そうですか」とはなかなか言えない心境である。とは言っても、身障者支援費制度スタートを目前に控え、新たな事業所を探さざるを得ないわけであるが、今までのような繊細なサービスを提供してくれる事業所があるかどうか。未だ、行政からのデータの提供もない今、怒りと不安でいっぱいの昨今であります。ストレス少しは楽になりました。ありがとうございました。

 障害者への風当たりと、写真だより(その1)と、言葉あそび第11弾! 


 みなさん、こんにちは。先日のテグ市での地下鉄火災には驚かされましたね。被害に遭われた方たちには心よりご冥福をお祈りします。
 犯人が障害を悲観して自殺を企てたらしいということで、障害者に対する誤解や偏見が高まらなければいいのですが。
 なにしろ近年、宮崎勤や麻原や精神病者など障害者の犯罪がことさらに取りざたされるようになってきていますからね。
 テグ市の犯人の場合も本人の不心得で片付けられがちですが、彼が障害を悲観したのも障害者の生きやすい社会の整備が遅れていたからだ、というふうに考えてみるのも大切でしょう。
 障害者への風当たりということでは、もうひとつ苦々しく思い出すことがあります。ご記憶の方も多いことでしょう。
 昨年末に石原都知事がまたまたやってくれたのです。
 「文明の産みだした最も悪しきものはババアだ。生殖機能をなくした者を生かしておくのは害悪だ」
 というような旨の某大学教授の言葉を雑誌で引用したのです。こうるさいフェミニストや人権擁護団体への意趣返しとして、ついポロリと本音が出たのでしょう。 
 「引用しただけ」と言っても、彼の立場ではそうは受け取られないし、まともな神経をした人間なら初めから引用などしないでしょう。こんな人物が都民の80%近くもの支持を得て(1年ほど前の調査)首都の知事を続けていることのマカ不思議。
 まあ、銀行税やホテル税やカジノなどいくらかの政策が受けているのと、中国や朝鮮や外国人労働者に対する攻撃的な発言が、ある意味で牽制の役割を果たしているという側面を評価されてのことでしょう。もっとも最近は中国など氏の発言を一々取り合わなくなっているようですが。
 それだけ都民は不法滞在者などにイラ立っているのでしょうね。またほかにめぼしい人材がいないのでしょう。それにもまして、あの傍若無人の怒声に気圧されて正常な意見が言えなくなっているのではないかと案じられます。
 それにしても「生殖機能をなくした—」云々の無神経さはどうでしょう。21世紀の文明社会でこういう発言を聴くとは思いもよらぬことでしたよ。氏の母親も妻も(やがては娘も)それに当てはまることになる、ということをよもや気づかなかったとは言わせません。
 そして何よりも私たち障害者をも遠回しに名指しているのではないか?と勘ぐりたくなります。実際、氏には昨年の精神障害者に対する不用意発言という前科(?)もありますしね。
 そのうち、「障害者はお荷物だから税金をつぎ込むのは無駄だ」などという言葉を引用してくるかもしれません(苦笑)。これはまあ極論ですが、つくづくとあさましく情けない話です。
 先の発言に対するその後の報道をほとんど聞きませんが、一体女性たちはどう思っているのでしょう。その後の経過などをお教えいただければ幸いです。
 その知事の再選が確実視されているというニュースを聞いて、しきりに首を傾げている田舎者から。

 ◇写真だより(その1)

 佐賀市の「アーガス」へボウリング大会に行きました。全国脊髄損傷者連合会佐賀県支部の主宰。参加者は25名くらい。私は頸髄損傷の部優勝! といっても参加者は2名(笑い)。最高点は自己新記録の92点。ストライクとスペアーが1回ずつ。ほかのみんなはガターばかりで溝掃除(笑い)。来年は100アップが目標だーっ。

写真

 それにしても、ボウリングの前に隣接したファミレスで昼飯(ステーキとワイン)を食って力をつけていこう(アルコールで起立性低血圧と汗を抑えていこう)という腹づもりでいたのに、なんと玄関が改装され、昨年はあったスロープがなくなっていました! 一体どういう神経をしているのか疑ってしまったぜ。しかたがないからその隣りのベーカリーレストランへ入り、シナモンロールとグレープフルーツジュースでぽそぽそと腹を満たしました。それだけが心残り。食い物の恨みは恐ろしいぞ。


 言葉あそび集 


 ああせい厚生労働省、そんなに閣下するなよ、宇多田ヒカルの結婚話でひっきーりなし、いい女に成田愛、博多ちゃらんぽらん、ひがんでない花、ヤッホー!検索できたぞ、Gメンが渋面をつくる、サーバ移転をさあ売店で待とう、日本一のかまとと婆さん、エッチ出版のアイドル写真集、A級保存版、女性菌の不足、ゴーン氏が鐘をつく音、Nissan has Gone、あまりの断崖に足つり岬、ブリっ子のはまち、さだめしうまいことだろう、北朝鮮はラチが開かない、車の免停なんす、鬼のいぬ間の洗濯岩、パソコソするな、目盛りの記憶、ジャンプ選手のもつ馬券レコード、ままならぬ母、やまめといわない、手にショックをつける、水曜日の歌謡曲、風邪に効くコールドクリーム、クレームにむくれる、塗炭の苦しみブリキの太鼓、倭王ーっ!、競輪競馬競艇のすえ競売、母さんの倒産、動物殺傷ハンターい!、平坂の平板な俳句、アメリカ映画は市民ケーンを得た、ユーロっつーかドルっつーか円っつーか、典江が将軍になる、ボヤっとしてると火事を出す、こと京都に関して言えば、掘っ立て小屋の貝柱、さる放置国家、銚子のいい漁師、まさ夢さか夢まさか夢、多久市の運転手、いざキャバクラ、めおと座、しゃっちょこばった会長、イージー好かん、歌を忘れたかなりイヤ、クリスマス景気、唐辛子をカプッ細心の注意で、愛子苦心する国、引きずりおろし太陽の季節、工夫する工夫、寝食を忘れて念仏す髏_主、お婆さんよろよろしくお願いします、武蔵くるしい男、二宮尊徳を抜きにしては語れない、こうちょくちょく態度を硬くされてはなあ、酒をクイッとやめる、IAEAにああ言えこう言え太っ腹のL腹だいっ!、お大寒さまーそんなご無体なー、産婆がジルバを踊る、神楽坂の料亭あたりで吸った揉んだしてる場合じゃない、大きな木リスト、和菓子の恩、シックハウス症候群には漆喰がしっくりくる、関西のマネジメントは真面目ねんて、ああおかんがする、苦労人間の複製ならいいけど、熱がピータンと止まる、「ヴァンサンカン」主催の夕食会、痩せ性だけど出無精、若い母親にはままあること、もれなく紙おむつプレゼント、ああやれ高野連、断層によって出現したネオ谷、南区に帰宅する、出島がデジマガを発行する、商売はあきないね、タンチョウ鶴の複雑な生態、子どもの歌に動揺する、頑張る筋ジストロフィーに金字のトロフィーを、パリだかローマだかのカーレース、未知草を食うな、南の島の世論党。

中島虎彦 nakaji@po.saganet.ne.jp





 写真だより(その2)


 3年前の2000年2月、2ヶ月間滞在していたタイのバンコクからカンボジアのアンコール遺跡群を訪ねました。

 アンコール・ワットで、偶然出会ったこの青年のお蔭で、ワット廻廊を巡り素晴らしい彫刻も堪能出来ました。遺跡探訪が趣味の彼はシンガポールで働いていて、今も、メールや電話でお付き合いしています。


(アンコール・ワット正面で日本人青年と)
 発見当時のままガジュマルの大木の根と遺跡が共存しています。

写真







(アンコール・トム近くの「タ・プローム」)
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