はがき通信ホームページへもどる No.70 2001.7.25.
Page. 1 . 2 . 3 . 4 .
line
前ページへ戻る

排便コントロールの工夫をお聞かせ下さい

平成元年受傷、C3〜5、不随、61歳

 皆さんご無沙汰しております。体調コントロールの困難な時期、いかがお過ごしでしょうか?
 以前も投稿しましたが、排便コントロール困難症の小生。皆さんはいかがですか? いろいろな工夫などを含め参考に聞かせていただければ……と思います。いただいたデータは機会をとらえ投稿させてもらいたいと思います。まず小生の実情を項目別に書いてみます。
▽間隔=月水金の週3回。▽準備=前夜21時半緘下剤(プルセニド2錠)。▽場所=一般の洋式トイレ。・訪問看護婦による全面介護。▽使用薬剤など=座薬(アインソフト、レシカルボン各1個)、浣腸2本、訪問看護婦による指刺激(刺激で降りてくる)。▽所要時間=便座上で2時間、起床着衣まで含めると3時間近く。▽その他=終日不快感があり、たまに便失禁する(ホームヘルパー緊急派遣)。最近、硬便の摘便で出血、痔を作りポステリザン軟膏を注入、車イスに乗っている分には支障なし。
 話し変わりますが、電動車イス用レインコートがなく不自由しています。やっと見つけて取り寄せたのですが、材質が硬く雨が弾けず、コントロール・ボックスに透明な窓がまったく合わず、フットレストを包むようになっている下部にゴムが入っていないので風で煽られる…etcで使用不能で返品。インターネットでも調べましたが見当たりません。いい情報があればお願いします。
 横浜地区の方々「in横浜」に向けて準備に大変なことでしょう。今年は介助者の都合がつきそうにないですが頑張ってみます。お互い自愛して今夏を元気に乗り切りましょう。 
佐賀県 :MK aki8081@ceres.ocn.ne.jp



 雑役者求む…玉葱の考動論 


 雑草のように逞しく…そんな言葉に染まってダボハゼのような雑種玉葱に堕ちてしまった。本来、雑草という草は無く人々はそれぞれに名前を付け生態や植生が研究されている。人々に一見益の無い植物で雑多に有ると一括して無価値なものに見てしまう。
 一見価値を認め難い仕事がある。何でもない取るに足りない動作や移動などはお金を払ってまで…と考えてしまう。オフィスでのお茶汲み論議やコピー取りなどに賃金を払いたくないのも人情であろう。
 では、頸損の見本的身体状況の玉葱の日常には、価値を認め難い仕事が有る。生活コストを論じる玉葱の大きくて馬鹿馬鹿しい課題的仕事に雑草ならぬ雑役がある。主たる仕事に付随する仕事が雑役である。ヘルパーさんやボラさんの手を煩わすほどの事もない或いはわざわざ来てまでやってもらうほどのこともない用事が発生する。この用事が出来なければやりたいことや生活が進行しないか落ち着かないのである。
 例えば、メモした紙を床に落とした・電話番号をメモしたい・ゴキブリや百足が這い出た・ストローに口がほんのチョッと届かない・暑い寒いで布団を調節したい・ヘルパーさんの空白時間の宅配便受け取り…等々。枚挙に際限のないこれらは、雑役に類して単体として賃金や金額で計算するには不本意にも思うのは玉葱のみだろうか?
 これらの要件はタイムリーでなければ意味を成さない。急ぐ用事でも仕事とも言えない事柄ではあるが、玉葱の日常は大半が成り立っている。しかし、この雑多で細々した事柄を無視しては落ち着かず用事を完結出来ないのである。
 そんな時、ないものねだりで手が動いたらなー・体が自由になればー・せめて指だけでも…自分で出来ないことを他者に頼り物事をやり遂げる気力は目に見えない労力であり、評価に値しない仕事や用事である。ひとまとめにして雑役という仕事をこなしてくれる雑役者が欲しい。障害を持つ人も高齢で体力の無い人などには、この雑役的仕事がとても大切に思う。
 主たる仕事に付随する取るに足りない仕事を、雑草のように無視したり排除していれば、私たち障害を持つ者に隙間だらけの生活となりストレスの中で日常を過ごさねばならない。愛妻の楽居が雑役をこなしながら猫よりましでしょう?とおやつのクッキーを口に放り込んでくれる。糖尿マン万歳の玉葱である。
広島県:玉葱おやじ ecosakohata@do2.enjoy.ne.jpメール



障害当事者の社会参加 


 今、私たち(山口県立大学の学生3人)は、『浴衣のバリアフリー』なるものに取り組んでおります。そこで大切だと思ったことは、障害を持った当事者が主体性を持ち、主役になって製作段階から参加することです。「モノ作りに参加すること」に意義があると思います。作るとは、自分で制作をすることではありません。意見を言い合うことです。私だって、浴衣のプロジェクトを立ち上げた一人ですが、縫製の知識もなければ技術もありません。自分で浴衣を縫うなんて、夢でも見ることができません。今までは、健常者のモノ作りのデザイナーが「これは障害者に使いやすいだろう!」との想定の基に作られてきたことと思います(全てとはいいませんが……)。しかし、実際に障害者が使ってみたら、まだまだ使いにくいところがあるのではないでしょうか!?
 ひとくちに障害といっても症状や状態もさまざまだと思います。言語障害を伴っている人もおられることでしょう。参加の意味(形態)もさまざまです。言葉では言い伝えることができない人も、首を振るなどして着やすい・着にくいを表せるのではないでしょうか!? そうして、参加して自分の使いやすいものは自分で考えていく、そのことに意義を感じ、このプロジェクトを立ち上げました。
 福祉の制度も措置から利用(契約)に変わります。自分が受けるサービス(サービス事業者を含め)は、自分で選び、契約することになります。与えられるサービスではなく、選び申請するものです。社会福祉法の改正で、このことが謳ってあるほか、住民参加も同じように強く謳われています。これからは、社会に出て行く、選ぶ、モノ作りに参加して行くことなどが必要と考えます。
 蒸し暑い日々がやってきました。お体にご自愛ください。
山口県 :ミカリン mikarin@c-able.ne.jp



頸損と老齢の合併症

62歳、C4.5、交通事故、頸損歴42年、電動車イス使用、独居自立生活、私的ヘルパー毎日9時間

 去年の後半から排尿困難症がひどくなって、やたら抗生物質を服用することが多くなり、フィリピンで越冬中に体験滞在に来られる頸損や筋ジスの人たちのガイドをしているときに異常にたくさんの生汗をかくようになりました。排尿をスムーズにしようと2月にフィリピンの医者に頼んでバルーンカテーテルを入れると、妙な痙性が始まったので、たった4日間でバルーンカテーテルを外しました。しかし、それ以来、2日間続いては1日は休むという猛烈な痙性と、同時に起こる高血圧と発熱で、さんざん苦しみました。血圧は220に達したこともあります。
 頸髄損傷者が老齢化して、合併症のようなものが起きたと思い、どんな薬も効かないので、もうダメかと諦めかけました。
 帰国してかかりつけの市民病院の泌尿器科部長に治療してもらいましたが、最後には匙を投げたので、私の生命も今年でおしまいかと思いました。しかし、部長が自宅で夕食時に「手術で治るかもしれん」とつぶやいたという話を友人から漏れ聞いて、私は何の手術か分からないまま、部長に手術を申し込みました。
 そして、5月18日に北九州市若松市民病院で排尿括約筋を切開することになり、10日後に退院しました。しかし、激しい痙性で血圧が200を越えたときに、術部の動脈が切れて大量の出血がありました。それで、深夜に再入院し、朝を待って膀胱内に凝固した300ccの血液を金属パイプで吸い取って、出血する小動脈をレーザーで焼きました。
 その後、止血剤の点滴で4日後には完全に出血が止まり、外泊を許されて帰宅したら、また出血が始まり、6月9日に病院へUターンしました。
 今回は止血剤が筋肉注射で入れられ、5日後には血尿が止みました。排尿は楽になりましたので、水分をたくさん摂っているうちに、2月以来苦しんできた痙性と高血圧と発熱がピタリと治まりました。結局、痙性は膀胱炎からだったのではないかと思われます。その関係が分からずに四苦八苦していたわけです。腹を殴られるような苦しい痙性がなくなると、この世は極楽かと思えるくらいに、楽な気分です。そうして、6月18日にやっと退院できました。1ヶ月の入院で、体力がすっかり落ち込んでしまいました。
 幸い、気力を失っていないので、これからリハビリに頑張ろうと思います。また、お騒がせします。今日は梅雨の晴れ間で、さわやかです。元気で毎日をお過ごしください。


 ハイテク漬けとことば遊び第4弾 


 前号の玉葱オヤジさんの投稿は耳に痛いものでした。機械オンチの私も気づいてみれば、電動車いす、電動リフター、電動ギャッジベッド、ファクシミリ、ハンズフリー電話、パソコン2台、ワープロ、エアコン、ラジカセ、電気毛布、電気カミソリ、ステレオ、テレビ、ビデオなどに取り囲まれてしまっています。それらの利器を駆使することによって私の障害はないも同然にはなりますが、いったん電気が供給されなくなると、たちまち一日も暮らせなくなります。
 フィリピン暮らしの先輩たちや大震災の経験者たちからも教えられるように、そのときはマンパワーだけが頼みの綱ですが、日頃からその人脈を涵養しているかと言われれば、上の電化製品に頼ってついついおろそかになりがちです。そうならないために、なるべく毎日近辺を出歩いて世間に触れるようにしています。
 ともあれハイテク漬けの生活に何の疑問も抱かぬような障害者にはならぬよう気をつけなければならないでしょうね。もしも私の本が乙ちゃんのように売れてひと儲けできたら、大邸宅を新築し屋根全体をソーラーパネルで覆い、自分で使う電気ぐらいは自分で発電したいものだと夢のようなことを思い浮かべてもみます。それでこそ誰はばかることもない自立と言える、でしょうか?

 さてまた、ことば遊びの第4弾です! クスリと笑っていただければ幸いです。

あ痛てえ掻くめえ、ダムだったらダムだ、嚥下類型数が低い、どっと混む西都市、ちんぴらゴボウ、宿ろくでなし、格子ておけば安心、しんねりむっつり助平、安穏族、ぬれ手で泡踊り、ダダをこねる、ビックリ腰、鞭打ちショー、若い首ねっこの会、工事まあ多し、森おろしが吹く、台所の腐敗に敢然と立ち向かうキレイ頭巾、長崎名字後、出ました山下!、便箋と盤とゴッホ、バラバラストライクサンドイッチ、見たよ四股ふむ息子、見殺しの罪には死んだふりの罰、ああ死ぬほど生きたい、補遺の補遺、喉のつまったフグと喉のかわいたミミズ、ノンストップからノンステップへ、秘書秘書ばなし、アバレル業界、相上おかき食う結構、汗散る去り散る酸、空き巣とゼネコン、機知に富む沖縄、朗報クッション、ペン知る地知る我が知る、八女茶いや、岡八重子の声や顔、冗談は寄席、有明海の限界だな、一本張り、殊勝に自慰をうながす、通り一辺倒、おんぼろ月夜、侍見監督、西都市員の観光、寿大社、いずれアヤメかカキツバタ勝負!、愛犬ポルとガル、愛猫アイネとクライネとナハトムとジーク、先生術、岸辺一本いっとく?、阪神マヒ、饗庭(あいば)照子は嫌われる、いかんせん新幹線には書簡箋がない、お天気屋をしめる、松下竜一と憮然火力発電所、早合点不承知之介、古ドッグ、ビワ茂木に行く、加納ジゴロ、お馬が土器は恐ろしい、重いコンダーラを引く星飛雄馬、博多で女をなかす、墓地墓地いこか、金婚カンコンキンコン冠婚葬祭、よそ者からは何も得とらんぜ、肉らしい人、いんきん無礼、いいとこドリーム、想像しいやつ、いい歳して孫孫するな、地震雷火事親父ギャグ、つくづくとつづく、
佐賀県:中島虎彦 nakaji@po.saganet.ne.jp 障害者の文学・虎の巻ホームページ
 ことば遊び集に新企画!
このページの先頭へもどる  次ページへ進む



HOME ホームページ MAIL ご意見ご要望