はがき通信ホームページへもどる No.169 2018.2.25.
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も く じ
ballごあいさつ 校閲担当:藤川 景
ball「はがき通信」からのお知らせ
ball膀胱のこぶについて 匿名希望
ballバクバクの会の上映会に参加して 新潟市:T.H.
ball障害者にとってパラリンピックとは 神奈川県:N.O.
ball車椅子選びと自動車選びの紹介 名古屋市/マニラ市:C6のTOM
ball50歳からの本気 広島県:K.T.
ball生身の人間の話 神奈川県:M.K.
ballトウキョウの福祉機器展 福岡県:K.H.
ball全員参加企画いいモノ見つけた! 〜29〜 福岡県:Y.I.
ballもう50歳に…… 匿名希望
ball狸の想い出ポロポロ 福岡県:K.M.
ball『臥龍窟日乗』-51- 歳(よわい)70、人生引き算 千葉県:出口 臥龍
★★★ ひとくちインフォメーション ★★★ 

ごあいさつ

 前にも書いたような気がするが、大切なことなので、また書く。「はがき通信」は、サブタイトルにも明記してあるように、「四肢マヒ者の情報交換誌」なので、ふつうの週刊誌のように読み捨てて終わるものではない。
 ところがどうも投稿者が固定化しているような気がする。だれでも気軽に投稿できるものとして「いいモノ見みつけた!」に「全員参加企画」という小さなサブタイトルをつけたのは購読者全員に投稿してほしかったからだ。
 重度障害者は自分の症状に合わせて日々新たな工夫をしなければならない。わたしも30年間、あるときは苦痛を軽減するために、またあるときは生活の楽しみを増すためにさまざまな工夫をしてきた。こんなふうにしたいなあ、こんなものがあればいいなあとおもっていると、ある日おもいがけないところで出会う。それはきっとほかの購読者にも役立つだろう。
 特集記事に一篇を寄せるとなるとシンドイかもしれないが(それとても編集担当者はアンケート形式にして答えやすくなるよう工夫している)、日常のちょっとしたことなら書けるはずだ。どうか投稿していただきたい。成功談にかぎらず失敗談でも。

校閲担当:藤川 景




<4月号 特集 原稿募集>


『褥瘡(じょくそう)予防、私はこうしている』


 褥瘡は四肢マヒ者にとって、発症や悪化はアッという間、しかし治すには時間を要する厄介な疾患です。また一旦できてしまうと、生活に多大な制約や予定変更を余儀なくされます。
 つきましてはひとりひとりの経験から得た予防策を持ち寄れればと、次号(170号)で「褥瘡予防」にまつわる原稿を募集いたします。はがき1枚や質問形式にひと言でもかまいませんので、ネット版の読者のかたも、 あてにドシドシご投稿をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。   

〈質問内容〉

 ※事例が複数ありましたら、あれもこれもお願いいたします。

〈1〉日々の褥瘡を予防する方策はありますか?
〈2〉外泊や遠出で、褥瘡を予防する方策はありますか?
〈3〉皮膚の赤みなどから悪化するのを、くい止める方策はありますか?
〈4〉過去に褥瘡ができた教訓から得た対策は何かありますか?
〈5〉床ずれ予防策で、誌面を通して何かみなさんにお聞きしたいことはありますか?
〈6〉他に何かありましたら。


 

締め切り:3月31日まで!




 「はがき通信」からのお知らせ 


1. 購読料の振込みのお願い

 年間購読料は1500円です。同封させていただいた口座番号等を印字した振込用紙にてお振込みいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
 年間購読料は、昨年度から1500円へ変更になりました。
 郵政民営化に伴い、電信振込みの手数料が3万円未満540円と大幅に値上がりして以来、振込み手数料が高額で皆様には大変申し訳ございませんが、「はがき通信」の会計担当が頸損当事者であり、ネットバンキングと通帳で管理ができるという理由で、今後も、ゆうちょ銀行への振込みという方法で送金いただけますようお願い申し上げます。
 以下に540円より振込み手数料が安い方法を記します。
 ゆうちょ銀行総合口座通帳(旧郵便貯金通帳:以下「通帳」)をお持ちの場合。
 (1) 振込用紙に記入して届出印を押し、通帳もしくはカードを持参して窓口へ出す。(144円)
 (2) ATMで通帳かカードで振込む。(月3回まで無料、月4回目以降123円)
 (3) ゆうちょダイレクト(月5回まで無料、月6回目以降113円)
 ゆうちょダイレクトを初めてご利用されるかたは、ゆうちょ銀行のWebサイトから、もしくは窓口で申込書にてお申し込みください。
 ゆうちょ銀行の通帳をお持ちでない場合は、「ゆうちょダイレクトプラス」を新規開設することにより、ゆうちょダイレクトと同様に送金することができます。
 詳細は、ゆうちょ銀行のWebサイトや窓口でご確認ください。
 他の金融機関からの振込みもできます。(料金は送金元の金融機関別)
   銀行名:ゆうちょ銀行
   口座名:はがき通信
   口座番号:8567861
   店名:七四八店(ナナヨンハチ店)
   店番:748
   預金種目:普通
ご本人が通帳をお持ちでない場合、ご家族等の通帳からの振込みでもかまいません。その場合、必ず「振込人ご名義」と「購読者名」を併せてご連絡いただくようお願いいたします。
 また、新しい振込用紙には通信文欄がありません。購読料か寄付金かの内訳のご連絡をしていただけますと、会計管理がスムーズにいき大変助かります。
 メールを歓迎いたします。

  [会計担当:占部]
 E-mail :
 ※ 昨年10月にメールアドレスが変わりました。


2. 購読料未納のお知らせ

 今号では、「はがき通信」購読料の未納期間をお知らせいたしますのでよろしくお願いいたします。帯封(おびふう)の「未納年数:」の後に数字を印刷してお知らせしてあります。たとえば、「未納年数:2」という表示があれば、2は2年間未納という意味です。1であれば、昨年の1年間未納だったという意味です。
 毎年度、新年号でお知らせしておりますが、2年以上購読料を未納の方は時期をみて発送を停止させていただくことになります。しかし、購読を希望されていて購読料を納めることが諸事情で難しい方は、早めに「はがき通信」スタッフまでその理由を添えてご連絡いただきますようお願いいたします。スタッフ会議にて検討させていただきます。
 「はがき通信」は、年間購読料1500円(年6回発行・1冊あたり250円)で運営されております。また、さらなる誌面の充実を願われてご寄付されたありがたい寄付金が、購読料を納付されない方の購読料の補填(ほてん)になっている現実も否めません。どうかご理解いただければと存じます。発送停止後に再度購読を希望される方は、新規にお申し込みください。
 しかし、寄付金や購読料の多少にかかわらず、購読者すべての皆様のおかげで「はがき通信」は続いております。それは「はがき通信」スタッフの励みです。今後も皆様の期待に応えてがんばっていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

3. バックナンバーの有効活用について

 「はがき通信」の有効活用として四肢マヒ者とつながりのあるところ(病院の待合室や病棟のデイルーム・談話室、看護・医療・福祉系の専門学校・大学の図書資料室、障害者センターなど)に、2穴B5ファイルに綴(と)じたバックナンバーを、了承を得て置かせていただいています。


 
 どなたかそういう四肢マヒ者とつながりがある施設をご存じでしたら、無償にて送付させていただきますので、施設側と交渉していただいて置かせてもらえますように、皆さんの力をお貸しください。また、福祉関連だけではなく、何かのイベントなどで配布、ご活用いただいてもかまいません。
 その後、最新号を(スタッフで話し合い)無償で定期的にお送りさせていただくことも可能です。
 ご希望やご都合に合わせて、バックナンバーをお送りさせていただきますので、お気軽に までお問い合わせ、お申し込みください。
新規購読者を増やすために、どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。 


4. ご寄付のお願い

 皆さんお気づきのように、毎号振込用紙を同封させていただいております。2015年の横浜懇親会の最終日の「はがき通信」会議で、財政難のお話から『寄付もしたい』というありがたい発言があり、編集スタッフでその後話し合った結果、「それなら毎号振込用紙を同封したらよいのではないか」ということになりました。
 「はがき通信」の存続のためにも厳しい社会情勢ではありますが、些少(さしょう)なりともご寄付を賜りますれば幸いです。ご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 なお、ご寄付を振込みいただいた際は、お手数ですが、上記占部までメールでご一報いただけますようお願いいたします。

5. ご投稿後の返信メールの不着について

 ほとんどのご投稿は電子メールにて届いておりまして、届きましたら100%必ず編集担当者からお礼のメールを返信しております。
 もし、ご投稿メールを送信いただいてから1週間経っても返信メールがないときは、何らかの不具合で編集担当者がご投稿メールを確認できていないおそれがあります。そのときはお手数ですが、 全員あてに再送信をよろしくお願いいたします。


6. ご投稿のお願い

ネット版の読者からのご投稿も大歓迎です!


 本誌は、四肢マヒ者本人や家族および関係者が、さまざまな四肢マヒにまつわることを投稿して情報交換することを目的に、隔月発行しております。
 多くのかたから持ち寄られる情報は、より多いほど生活の糧になることから、ネット版の読者のかたからのご投稿も歓迎いたします。ネット版を閲覧されているかたがたにも、ご自分の経験されたことや、日常生活でお困りのことに関する情報提供依頼などについてご投稿いただけることを心よりお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。
編集担当者のメールアドレスあてに、差し支えなければ、年齢・都道府県・四肢マヒ者歴を明記のうえお送りください。
 氏名表記については、本名やイニシャル、ペンネーム、匿名のいずれでもOKです。基本は、誌面版が本名、ネット版がイニシャルです。





 膀胱のこぶについて 


 167号の「膀胱炎の顛末(てんまつ)」に関して投稿させていただきます。
 20年も前に、泌尿器科の先生に排尿を促すために、お腹を強く押したりポンポン叩くのは、昔のやり方で、続けると膀胱が筋肉みたいに硬くなり、巨大化してしまうからやってはいけないと言われました。
 実際に、レントゲン画像の事例をリハビリ病院で拝見しました。
 多分ですが、こぶは排尿や排便でお腹を押したことにより硬くなった筋肉ではないでしょうか?
 断定はできませんが、1つの意見として書きました。

匿名希望


 167号 http://www.normanet.ne.jp/~hagaki-t/pcc167a.html 



 バクバクの会の上映会に参加して 

61歳、C4、頸損歴26年目、人工呼吸器、電動車イス使用

 2017年11月にバクバクの会の上映会に参加しましたので、内容と感想を御報告致します。
 バクバクの会は手動式人工呼吸器(=アンビューバッグ)を使用するときの音を名前の由来とし、もともとは「人工呼吸器をつけた子の親の会」でしたが、今は大人になった当事者も出てきて当事者を含めた会になっています。

【1】 DVD
 最初に「風よ吹け!未来はここに!!人工呼吸器をつけて地域で生きる。ともに生きる力を育もう」という題名のDVDが上映されました。
 1人目の広島市の保育園児は気管切開していても他の子供たちと変わらず元気に活動しています。周りの子供たちも気管カニューレを特別なものとは思っていない様子。
 2人目の大阪府箕面(みのお)市の小学生と3人目の滋賀県で支援学校の訪問教育を受ける小学生は背もたれを倒すことができるリクライニング車イスあるいはストレッチャーに載っていましたが、周りの人から配慮を受けながら、生活を楽しんでいるそうです。
 また、30歳前後になったバクバクの会出身の寝た切りの3人の一人暮らしの現在も紹介していました。一人はピアカウンセラーを勉強中でバクバクの会の編集長の女性。一人は医療的ケア連絡協議会代表の女性。一人はNPO法人ポムハウス代表理事の男性でした。これらの人たちとその御家族が医療的ケアの普及に貢献してきたものと思われます。

【2】 意見交換会
(1) 初めに新潟県の特別支援学校高等部3年の人口呼吸器利用の女性(本人もストレッチャーで出席)のお母さんが、生い立ち、学校生活を紹介してくれました。親が付き添いをして8年間学校生活を送っており、学校には看護師さんが常駐しているのですが、すべてのケアはまだやってもらえていないそうです。

(2) 次に、日本ALS協会新潟県支部の支部長さんが、あらかじめパソコンからの発声をスマホに録音していたもので挨拶を行ないました。2017年5月には看護師になる三女の戴帽式に参列し、同年11月にはハワイでの次女の結婚式に分身ロボット「オリヒメ」で参加したそうです。これまでの葛藤も話されましたが、今はじつにポジティブで、夢はシティマラソンに参加することだそうです。

(3) 最後に、新潟県妙高市で人口呼吸器利用の女の子が小学校まで普通教育を受けるために闘ったお母さんがその内容を話してくれました。この地域では前例のなかった小児科病棟から在宅生活の実現、保育園は行政との交渉が遅れて年長組だけになってしまったこと、小学校は「訪問学級以外ない」という市教委と十数回交渉して市教委から提示された条件を記した「覚書」に署名してようやく入学が認められたこと、中学校進学においては当時の教育長が「この子は人とコミュニケーションが取れない」「仲間と達成感を共有できない」「こういう子が地域の中学校に入学するのを、私は教育者として絶対認めない」と言ったそうで、もう裁判しかないと動き始めた矢先の2013年3月にこの子は亡くなったそうです。

【3】 感想

 関西を中心とするバクバクの会の活動が、医療的ケアが必要な子供の普通教育を可能にする前例を作り、そのノウハウのアドバイスが【2】(3)の保育園の入園に結び付いたとのことです。そのお母さんは、バクバクの会のパワーに圧倒され、それまでの価値観をひっくり返されながら、「自分たちが闘う相手は病気や障害ではなく、それをマイナスに捉えて隔離・排除しようとする社会なのだ」ということに気づかされたとのことです。かの教育長の価値観をひっくり返す必要がありそうです。2人の違いは、「我が子」の人生が少しでも喜びの多い豊かなものになるよう全力で支えなくてはという信念vs結果として障害者を排除しなければならないという独善です。
 【2】(1)のお母さんは、「できない、やれない、リスクがある」ではなく、「どうやったらできるか、どうやったらリスクを軽減できるか」を一緒に考えて障害が重くても社会の中で一人の人として見ていただきたいと言っておられました。
 また、子供たちは障害の子供を分け隔てなく受け入れています。子供のうちから、障害者が一緒にいる学園生活を経験することは、共生社会にとってとてもいいことです。障害者がいると子供たちがやさしくなっている様子、そのやさしさは障害を持つ子供たちが引き出しているかのようでした。私は小学2年のとき、脳性麻痺の子と同級でしたが、むしろ先生がその子につらく当たっていた記憶があります。今は変わっていることを願いますが、子供より大人の意識改革が必要と思います。
(2018年1月17日記)

新潟市:T.H.

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