はがき通信ホームページへもどる No.168 2017.12.25.
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も く じ
ballごあいさつ 編集担当:戸羽 吉則
ball「はがき通信」からのお知らせ
ball久しぶりの沖縄旅行 山梨県:H.N.
ball父の笑顔に救われる 長崎県:H.M.
ball近況<胆管炎と乱血圧>のその後 佐賀県:K.N.
ball古狸のつぶやき 福岡県:K.M.
ball『臥龍窟日乗』-50-わたしを離さないで 千葉県:出口 臥龍
ball「生きる意味」 バビル3世
< 特集! 身体的苦痛について(その3) >
☆ 腰・指・かかとの痛み 北九州市:I.M.
< 海外通信 >  
☆ ルセナ今昔 フィリピン共和国:ルセナの隠居
ball本の紹介『霧笛海峡(前編)』 編集担当: 瀬出井 弘美
ball全員参加企画いいモノ見つけた!〜28〜
★★★ ひとくちインフォメーション ★★★ 

ごあいさつ

 今年もいろいろありながらで、あっという間に過ぎていった1年でした。
 稀勢の里による19年ぶりの日本人力士の横綱昇進、金正男暗殺と北朝鮮の相次ぐミサイルと核兵器の開発・実験、安倍首相の森友学園・加計学園疑惑騒動、中学生棋士の藤井四段による29連勝の新記録達成、……などなど。秋に実施された衆議院の解散・総選挙では、能のない鷹が爪をむき出しにしたことによって散々な結果になりましたね。
 私ごとでは……1月下旬に予定していたPET-CTによるがん検診が、私の担当看護師から病院へかけた不用意な1本の電話がもとで、病院側に不安感を抱かせてしまい、病院側からキャンセルされてしまいました。それから数ヶ月を経て、同じ病院の消化器内科へ通院し、胃の内視鏡検査を受けました。検査の結果、食道に早期のがんと、胃にピロリ菌が見つかりました。精密検査や他部位のがん検診、ピロリ菌退治へと進めていく予定です。
 また、受傷後11年目にして、初めて公共交通機関を利用して外出しました。徒歩10分の距離にある地下鉄駅が最寄り駅です。札幌市営の交通機関は障害者割引で本人と付き添い者が半額になるので、福祉タクシーの数分の1の交通費になり、気軽に出かけることができます。来春以降はもっといっぱい出かけよう!と、妻と一緒に楽しみにしています。
 それでは、皆様が良い年越しをお迎えいただけますよう、お祈り申し上げます。

編集担当:戸羽 吉則




 「はがき通信」からのお知らせ 


1. バックナンバーの有効活用について 

 「はがき通信」の有効活用として四肢マヒ者とつながりのあるところ(病院の待合室や病棟のデイルーム・談話室、看護・医療・福祉系の専門学校・大学の図書資料室、障害者センターなど)に、2穴B5ファイルに綴(と)じたバックナンバーを、了承を得て置かせていただいています。
 どなたかそういう四肢マヒ者とつながりがある施設をご存じでしたら、無償にて送付させていただきますので、施設側と交渉していただいて置かせてもらえますように、皆さんの力をお貸しください。また、福祉関連だけではなく、何かのイベントなどで配布、ご活用いただいてもかまいません。



 その後、最新号を(スタッフで話し合い)無償で定期的に送らせていただくことも可能です。
 ご希望やご都合に合わせて、バックナンバーを送らせていただきますので、お気軽に 藤田忠 までお問い合わせ・お申し込みください。新規購読者を増やすために、どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

2. ご寄付のお願い

 皆さんお気づきのように、毎号振込用紙を同封させていただいております。2015年の横浜懇親会の最終日の「はがき通信」会議で、財政難のお話から『寄付もしたい』というありがたい発言があり、編集スタッフでその後話し合った結果、「それなら毎号振込用紙を同封したらよいのではないか」ということになりました。
 「はがき通信」の存続のためにも厳しい社会情勢ではありますが、些少なりともご寄付を賜りますれば幸いです。ご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 なお、ご寄付を振込みいただいた際は、お手数ですが、会計担当占部までメールでご一報いただけますようお願いいたします。

3. ご投稿後の返信メールの不着について

  ほとんどのご投稿は電子メールにて届いておりまして、届きましたら100%必ず編集担当者からお礼のメールを返信しております。
 もし、ご投稿メールを送信いただいてから1週間経っても返信メールがないときは、何らかの不具合で編集担当者がご投稿メールを確認できていないおそれがあります。そのときはお手数ですが、 編集担当の3名(瀬出井弘美・藤田忠・戸羽吉則)全員あて に再送信をよろしくお願いいたします。

4. ご投稿のお願い

(購読者でないかたの投稿もお受けしております)
 本誌は、四肢マヒ者本人や家族および関係者が、さまざまな四肢マヒにまつわることを投稿して情報交換するため隔月発行しております。
 多くの方から持ち寄られる四肢マヒ者の経験に基づいた情報は、より多いほど生活の糧になるかもしれないことから、購読者でないかたの投稿もお受けしております。インターネット版を閲覧されている四肢マヒ者の方々にもぜひご自分の経験されたことのご投稿を心よりお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。
 ※宛先はトップページ下部のいずれかの編集担当者のメールアドレスまで、差し支えなければ、年齢・都道府県・四肢マヒ者歴を明記のうえお送りください。氏名表記については、誌面版は本名、ネット版はイニシャルを基本(ペンネーム・イニシャル・匿名もあり)とさせていただいております。







 久しぶりの沖縄旅行 


 去年ですが、妻と二人で沖縄の北谷にあります、ヒルトン沖縄北谷リゾートに行ってきました。まだ新しく、5星ホテルですからとてもきれいなホテルでした。那覇空港からタクシーで45分ぐらいのところにある海沿いのホテルです。
 さっそく、とても広いロビーのソファーにてチェックインの手続きをしているときに気付いたのですが、スタッフの衣装が沖縄の民族衣装、踊りのエイサーの衣装で明るい、笑顔で迎えてくれましたことがとても印象に残っています。



 お部屋はと言いますとフロントに一番近いところにユニバーサルルーム(バリアフリールーム)がありました。ありがたいです。この部屋だけだと思いますが部屋より大きめのテラスがついておりまして、目の前にプールや海が見えます、とても素敵なお部屋でした。フロントと部屋が2階でしたから、意外とロケーションのいい、落ち着ける部屋でした。
 僕はどこに旅行に行くときもそうですが、前もって福祉機器を扱う会社を調べまして、前もってスリーモーターの電動ベットを入れてもらいます。僕の場合は車いすの移乗のときとか、夜ナイトバルーン(間欠式バルーンカテーテル)を付けるときとかは電動ベットでなければ妻に大変迷惑をかけるため、いつも借りています。今回は4泊5日で行ってきましたが、仮に(最低貸出期間の)1週間借りて1泊2日の使用でも、レンタル料金は5000円ぐらいです。



 朝食は沢山のメニューのビュッフェがとても美味しく満足しました。1階にはイタリアンレストランもありまして、これもまたとても美味しくいただきました。
 また車いすで5分ぐらいのところに美浜アメリカンビレッジがありまして、ここには沢山のお店と食事のできるところがありますから、いろいろ楽しめるかと思います。
 それから印象に残っているのはなんといってもとてもきれいなサンセット(夕暮れ時)でした。僕もハワイが好きで、何度も行ったのですが、ハワイのサンセットよりもきれいだったように思います。あのオレンジ色の夕日が今でも心に残っています。
 ところが今年に入り妻が体調を崩しまして、3度の入院手術といろいろありまして、まだ本調子でありません。僕もその間近くのショートステイに4か月ほど入所しておりました。



 これだけ長いあいだ家を空けた経験がなかったのでいろいろと不便もありましたが、改めて妻の大切さ、健康のありがたさを痛感いたしました。
 あれ以来妻の体調もまだ本調子には程遠く、僕もなかなか体力が戻らずだんだんと年を感じるこの頃です。また早く元気になって妻といろんなところに旅行に行けるように頑張ります。

山梨県:H.N.



 父の笑顔に救われる 


 私の父が、平成5年10月16日、地区の共同作業中(五穀山の公園整備)に頸椎損傷の事故にあいました。
 五穀神社の神木の一対の一本を、若い人が間違って切ったのが、父の背中(C5−6)に当たってしまった。「逃げろ!」と、叫ぶ声に、みんなは蜘蛛の子を散らすように逃げたのに、下を向いて何かをしていた父の耳には、聞こえなかったそうです。
 甥の背中におんぶされて、山を降ったのは覚えていて、「ありゃあ?なんで甥っ子の背中に、おんぶされちょるのかなあ。」と、本人はじめ、誰もが頸椎損傷なんて思ってもいなかったそうです。
 8時からの作業で、15分後の出来事でした。父が子供の頃、よく遊んだ山だったから、楽しみに、母の手弁当を持って参加しました。遠くで、救急車のサイレンを聞いた母は、まさかお父さんが?とは、思いもかけなかったそうです。
 (長崎県)西諫早の救急センターに入院したけれど、「ここでは頸椎損傷の治療もリハビリもできません。九州では、(福岡県)飯塚の総合せき損センターか(長崎県)佐世保の労災病院しかありません。交通の便では、佐世保の方が良いかも知れません。ご家族で相談されて、明日、搬送します。」と。私が新婚のとき、1年だけ佐世保におりましたので、母にとっては、少し、佐世保の方が良いと思ったみたいです。
 「星野富弘さん」のことは、以前から、少し知っておりましたが、まさか、・・・・。主人に付いて家族4人、(長崎県)対馬に転勤中で、天候不良で飛行機が飛ばず、やっとのことで会えたときは嬉しかった!です。「今は、これくらいしか出んけど。」苦笑していた父の声が懐かしいです。
 「労災ではないから、3ヶ月で、出て下さい。」と、病院側から言われたそうですが、一番寒さの厳しいときだったので、もう1ヶ月居させてもらって、U病院に転院となりました。
 U病院で、エアーマットが床擦れ予防に良いといわれ、16万円するので、レンタル(1ヶ月5000円)の方が・・・(5ヶ月くらいしか生きられないのでは?・・・・)と思われたみたいです。しかし、母がアルツハイマーで、脳外科の先生に「これからは、1人では、生活させないで下さい。」と言われた平成12年の2月、U病院系の介護施設に入所しました。てっきり、16万円以上納めていた必需品のエアーマットは、いただけると思っていたのに、ダメでした!。もちろん父は新しく注文して購入しましたが、シビアでしたねぇ。多分、平成10年10月に、介護施設がオープンしてからは、父に白羽の矢が立てられていたのですが、父は、「病院と違って、先生も少ないし、すぐに、死んでしまうかも知れないから行きたくない。」と、言っていました。
 病院では、毎日リハビリに行くとき、スタッフさんが迎えに来て下さっていました。お立ち台に立ったり、マッサージをしてもらったり、明るくて、和やかだったです。施設では、お部屋に、先生がこられて、マッサージをして下さっていました。
 テレビの好きな父だったので、体位交換した後も、見れるように、壁側に、鏡でテレビが映るようにしていました。
 両親ともに介護施設にお世話になりました。゛もったいない゛性分の父には、わがままの言える家庭での介護が良かったのでしょうが、してあげられませんでした。スタッフの方々に、テレビの情報の天気予報など、頼られて、笑顔だった父に、救われます。父に、米寿の祝いもできて、幸せそうでした。享年88歳、昨年七回忌を行いました。

長崎県:H.M.

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