はがき通信ホームページへもどる No.128 2011.4.25.
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も く じ
ballごあいさつ 編集委員:瀬出井 弘美
ball「はがき通信」からのお知らせ(会計監査報告)
ball2011年「はがき通信」横浜懇親会のお知らせ
ball『臥龍窟日乗』東北関東大震災に思う 千葉県:臥龍
ballがんばれ東北 匿名希望
ball東日本(東北関東)障害者救援本部開設!  
ballカトマンズ本願寺が落成しました  北九州市:太田 美代子
<特集! 「食事の工夫あれこれ」>
☆ その後の「マイスプーン」 北海道:A.S.
☆ 私の食事風景  熊本県:K.I.
☆ 私の食事と健康管理  東京都:T.M.
☆ 食事の工夫と失敗談  広島県:Y.O.
☆ 単身生活頸損者の食事事情  東京都:H.K.
☆ 一人暮らしの食事について 広報委員:麸澤 孝
☆ 手作りの食事用装具 編集委員:藤田 忠
<「はがき通信」collection(3)>
マイスプーン給付・入手報告
ball写真だより 福岡県:K.M.
ballささやかでも、私にできる育児〈前編〉 匿名希望
 <特集! 「頸損と合併症」>
☆ジョクソウで苦労しました 福岡市:M.I.
ball腰折れ俳句(18) 熊本県:K.S.
ball絵手紙だより(2) 香川県:M.S.
ballひとくちインフォメーション


ごあいさつ


今年は冬が寒かったせいか、よりいっそう春の到来が待ち遠しかったように思います。
 今年は、昨年、膀胱結石入院のために出場できなかった水泳の県大会にまたチャレンジしたいと思っているのですが、ここに大きな問題(?)が持ち上がっています。以前は分かれていたのですが、現在は、身体障害者と知的障害者と一緒のひとつのスポーツ大会になりました。4年くらい前からでしょうか。
 昨年、主催する県の障害者社会参加推進センターから、参加者各位に1枚の葉書が届きました。内容は、前年度の水泳競技会において泳法違反の選手が多かったため、泳法に不安等がある方は、日本水泳連盟競技規則及び泳法講習会への参加を促すものでした。「どういうこと?」と思い、大会運営の内情に詳しい方にお聞きしてみたところ、今まで認められていた緩和スタート等が認められなくなったというのです。その方も、とても憤慨されていました。
 たとえば、緩和スタートというのは頸損のような重度障害者の場合、スターティンググリップを握ったり、飛び込んだりしてスタートすることはできません。そのために、水中で身体の一部のどこかがプールの壁に触っていればOKでした。そして、プールに入ること、プールから出ること、スタートの際、身体を支えてもらうこと等々、さまざまな場面でサポートが必要です。着替えをする場所の設備もとても重要です。頸損が出場できる障害区分があるのですから、その参加選手に対して全面的にサポート、配慮して大会運営に当たるのは当然のことではないでしょうか。
 どうも運営自体に当たっている水泳連盟が障害を理解せず、融通の利かないことを言っているようです。身体の状態のよい人たちは、県外等の大きな大会に出ることもいくらでもできますが、頸損のような最も重い障害区分に該当する選手は地元で開催される県大会くらいしか、気軽に参加できません。唯一の大会と言ってよいくらいでしょう。
 これでは、障害者スポーツの裾野を広げるどころか、その真逆です。大会を楽しみにしている、障害の重い者から切り捨てられているということです。それで参加者数はというと、知的障害者の人たちの参加は増えているので、大会全体としては何の問題もなく(?)成り立っているという“カラクリ”になっているそうです。
 誰の、何のための大会なのか…? 今年、失格覚悟で参加してみるしかないのかなと思います。 
 ※この文章は、震災前に書いたものです。

編集委員:瀬出井 弘美



 「はがき通信」からのお知らせ 


 (1)ご寄付のお礼
 「はがき通信」に寄せられた寄付金を公表させていただきます。どうもありがとうございました。寄付金や購読料の多少にかかわらず、読者すべてのみなさんのおかげで「はがき通信」は続いています。それは「はがき通信」スタッフの励みです。今後もみなさんの期待に応えてがんばっていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。
 あとの注意書きを読んで、間違いがあれば会計担当の占部さんまでご連絡ください。
 ※購読料を納めていない場合、寄付金から今年度分までの購読料を差し引いた金額を載せました。
 ※寄付金か購読料か明記せずに送金された場合、まず今年度分までの購読料を差し引いて残高を寄付金としました。
 ※購読料と明記して送金された場合、多額でも購読料先払い金とし、寄付金には載せていません。
 ※郵政民営化後の新しい振込用紙には通信文欄がありません。購読料か寄付金かの内訳のご連絡もしていただけますと、会計管理がスムーズにいき大変助かります。メール・FAXを歓迎いたします。
 ※購読料を納めたかどうか、問い合わせ先は会計担当の占部さんまでお願いいたします。メール・FAXを歓迎いたします。

 <ご寄付をいただいた方>
※寄付者リストは、誌面版のみ掲載
 (2010.1.1〜2010.12.31)

 [会計担当:占部]
E-mail:makotti-u-666@jcom.home.ne.jp

 (2)会計監査報告
※誌面版のみ掲載

(3)3人目の編集委員の募集について
 編集委員を募集いたします! 現在は、瀬出井・藤田の障害当事者による2名体制ですが、どうしても体調不良など、四肢マヒ者ゆえの不安があります。不慮の事態にも対応するためにも、編集委員を3人体制にして安定した編集体制を目指したいと考えております。
 編集委員は大変なときもありますが、とてもやりがいのある役割です。障害当事者で、電子メールの送受信ができるパソコン環境で、ある程度ワープロソフト(一太郎orワード)が使え、何よりやる気のある方が条件になります。自薦・他薦を問いませんので、募集いたします。裏表紙の「はがき通信」スタッフまでお気軽にご連絡ください。



 2011年「はがき通信」懇親会のお知らせ 


前号でも簡単にお知らせしましたが、今年の「はがき通信」懇親会は横浜で開催いたします。交通の便も良く、公共の乗り物を使っての観光も十分楽しめる場所です。
次号で詳細なご案内を掲載する予定ですが、概略は下記の通りです。どなたでもご参加いただけますので、多くの皆さんのご参加をお待ちしております。

 【日程】 
 10月14日(金)〜16日(日)
 【会場】 
  かながわ県民センター(横浜駅西口から徒歩約5分)
  崎陽軒本店宴会場(横浜駅東口)
  日産グローバル本社ギャラリー(横浜駅東口から徒歩約7分)

 【宿泊】
 横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ(横浜駅西口バスターミナル前)
 ・ツイン  ¥15,000
 ・トリプル ¥18,000 
 ・シングル ¥10,000

 【スケジュール】
 ●14日(金)
 会場:かながわ県民センター
 ・13:30〜 受付開始
 ・14:00〜15:30 開始挨拶後、スピーチ等
 ・15:30〜17:00 講演(医療関係者予定)
 終了後、会場移動
 会場:崎陽軒本店宴会場
 ・18:30〜20:30 夕食レセプション
 ●15日(土)1日観光(自由行動)
 ●16日(日)
 会場:日産グローバル本社ギャラリー
 ・10:00〜12:00 「はがき通信」会議、終了挨拶等(福祉車両展示予定)

 【参加費】
 ・身障者1泊・日帰り ¥1,000
・夕食レセプション 1名¥6,500(ソフトドリンク付)

 【お問い合わせ】
 実行委員:伊藤



 『臥龍窟日乗』東北関東大震災に思う 

C3−C4

 東北関東大震災によって亡くなられた方々のご家族へお悔やみを申上げるとともに、被災者の方々にお見舞い申上げます。
 3月11日14時46分、ちょうど入浴中で湯舟の中に首まで浸かっていた。C3−C4の私は手足が全く効かないので、看護師とヘルパーさんの2人で、改造したわが家の風呂に入れてもらっていた。
 ここ関東でもあまり経験したことのない揺れが結構永く続き、そろそろ収まるかなと思った頃にさらに強烈な縦揺れが来た。家自体がガタガタと音をたて始めたので、このまま崩壊するかなと案じたくらいである。
 1999年9月の台湾大震災も現地で経験したが、体感の揺れは今回の方が大きかった。台湾では新築マンションが倒れたり傾いたりしたものだが、地震慣れしていない台湾の耐震強度の問題だったと思われる。ただその時、私は事故前の健常の身だったので自由に動き回ることもできた。こういう震災の時に身体が動かないことの恐怖を、今回の地震では味わう破目になった。
 いつ天井が落ちてくるかと待つ間の時間の永いこと。自ら防御の姿勢をとることができないだけに恐怖心はひと際だった。だが湯舟に入っていると身体は上向きになるので、天井走行器が視界に入る。リフターを設置するときに、鉄骨の梁(はり)を入れたのを思い出した。
「ここは安全かもしれない」
 と閃(ひらめ)いた。
 看護師とヘルパーは顔面蒼白になっていたが、かといって逃げるでもなかった。なかなかいい根性だ。
「だいじょうぶ、この天井には鉄骨を入れているから倒れることはない。落ち着いてまず湯を落として」
 と頼んだ。湯舟には入ったばかりだったが、揺れが収まるのを待ってすぐにリフターでシャワーキャリーに移動した。急ぎ寝室に戻って衣類を着せてもらう。2人ともてきぱきと作業した。
 そのさなかに余震がきた。最初の揺れとは明らかに違っていた。電気の通っている間に避難せねばならない。すぐに屋外のリフターを使い介護車に移動した。ナビゲーターをテレビに切り替えると東北が震源地だということであった。しばらくたって被害は数百人と報道されたがそんなものでは済まないだろうと思った。
 阪神・淡路でもそうだったし台湾でもそうだった。大災害ではだれもが動転し、騒動が収まるにつれ被害はネズミ算式に膨れ上がっていく。
 介護車の中は交流電源が使えるように改造してあった。長期戦になった場合、エアマットや電気コンロが使えるようにしてある。水や非常食も1週間分くらいは車に積んであった。電動車イスのまま車内に入ったところ3回目の大きな揺れが起きた。キャンピングカーのような幅の広い車体が左右に大きく揺れ動いたものだ。
 夜の9時くらいまで車内に待機し、ナビゲーターの画面で地震情報を見守った。余震は断続的に続いた。地震の大きさもさることながら津波の恐怖にも震撼(しんかん)した。身体障害者や高齢者の人たちはどうだったのだろうか。身動きできないままに波に呑まれた人も少なくなかったに違いない。目の前に大波が襲い掛かってくるのに、全く身体が動かないというパニックはいかばかりであったろうか。
 震源地から遠かったことが命拾いになったが、車イスごと波に呑み込まれる恐怖を思うと、その夜は何度も目が覚めたものである。
「大地震の時にはいったん屋外に退避してくれ。揺れが収まってから助けに来てくれればいい」
 と常々、家族やヘルパーさんたちには伝えてある。介助者までもが被害に遭うと助けるものがいなくなる。だが障害者を置いたまま避難するというのも、言葉で言うほど簡単なものではないかもしれない。
 今回の一件で再確認したこと。まず介護者にはいったん避難してもらう。その後、人手を集め救出してもらう。障害者、介護者ともに家屋の下に閉じ込められると状況は絶望的だからである。

臥龍



 がんばれ東北 



ショッキングな映像が飛び込んできたのが、地震速報から30分たった頃だった。NHK緊急特別番組のヘリからの映像である。あのときは地名や場所もわからず、川をさかのぼる大津波(幅数百メートル高さ十数メートル)のすさまじい映像に固唾を呑(の)みながら見ていた。何軒もの家々が木の葉のよう津波にのみこまれていった。あれでは逃げる暇もないに違いないと恐怖に胸が締め付けられる思いだった。そのうちヘリは数台の車が逃げる様子を撮り始めた。津波のスピードは車のスピードも凌駕(りょうが)し、車が津波にのみこまれそうになった。思わず「逃げろー」と叫んでしまった。次の瞬間、画面が切り替わり枝野官房長官の記者会見となった。会見を上の空で見ながら津波にのみこまれた車や家のことばかり考えていた。
 その後、三陸海岸沿いの各市町村の津波被害映像が何度となく放映されていたが、どれも悲惨で今まで見たことないような映像ばかりだった。しかし、最初に見た大津波の映像とはどれも違っていた。昨日(3月20日)NHKスペシャルで、その川の名前が名取川であることがわかった。また、あの家々がのみこまれた地域が仙台市の若林地域だとわかった。若林地域と言えば津波の翌日200〜300人の遺体が発見されたと報道された地域であることを思い出した。やはり、あの大津波はとてつもない被害をもたらしていた。
 3月21日現在、死者・行方不明者を含め2万人以上の大惨事となっている。亡くなられた方々の冥福を心からお祈り申し上げます。
 避難地域の映像がときおり映し出され、みんなが助け合いがんばっている様子を見るたびに、こちらの方が勇気づけられて、涙が出て止まらない。車イスの自分には、心からみなさんの無事を祈るくらいしかできない。あと、ささやかな義援金は震災翌日にとあるところに振り込ませていただいた。障害者(児)の仲間たちもどうなっているのだろうかと、毎日心配で心が引き裂かれる思いだ。
 ただ、暗い話題ばかりでなく、昨日(3月20日)震災から10日後、80歳のお年寄りと16歳の孫が発見された。なんと素晴らしい生命力、まだ生きている人もいるかもしれないと、みんなが勇気づけられた話題である。
 復興にはかなりの月日を要するだろうが、東北人の粘り強い根性と精神力を信じ、東北地方で震災に遭われた方々が一日も早く笑顔を取り戻すことを祈ってやみません。
 がんばれ東北 がんばろう日本!!

匿名希望



 東日本(東北関東)大震災障害者救援本部開設! 



◇活動協力のお願い
 今回の大震災で被害にあわれた皆様、ご家族・関係者の皆様のことを思うとき、大変心が痛みます。被害にあわれた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
 今回の大震災に関しては甚大な被害の状況が刻々と報じられています。障害を持つ人が必要な支援を受けて、避難できているのか、避難所で暮らせるのか、大変な問題を抱えています。私たちは、大至急かつ継続的に、被災された障害者の人々に対する必要な支援をすべきであると考え、このたび、「東日本(東北関東)大震災障害者救援本部」を立ち上げました。
 今後、他のさまざまな団体と協力をしながら、私たちができるすべての支援を全力を尽くして行います。私たちには阪神淡路大震災の被災経験や支援の経験があります。そして、重度障害者が地域で自立生活をするために作り上げた全国のネットワークがあります。これらを生かし、あらゆる力を合わせて、有効な活動を展開していきましょう。

 【代表】中西 正司(全国自立生活センター協議会)
 【副代表】牧口 一二(ゆめ風基金)
 【呼びかけ人】
 DPI日本会議:三澤 了、山田昭義、尾上浩二、奥山幸博、八柳卓史
 全国自立生活センター協議会(JIL):長位鈴子、平下耕三、中西正司、佐藤 聡
 東京都自立生活協議会(TIL): 野口俊彦、横山晃久、今村 登
 ゆめ風基金:牧口一二、楠 敏雄
 差別とたたかう共同体全国連合(きょうどうれん):松場作治
 地域団体:江戸 徹(AJU自立の家)、廉田俊二(メインストリーム協会)
 障害者権利条約批准・インクルーシブ教育推進ネットワーク:北村小夜、青海恵子、徳田 茂

 【支援金の用途(例)】
 1避難所生活困難者(重度障害者等)の住まい及び介助者の確保、育成支援等、2医療器具、医薬品等、3生理用品、紙おむつ等、4物資輸送費、5本部及び現地支援センター運営経費、6燃料代

<支援金の振込先、連絡先、事務局、被災地報告、活動報告等の最新情報は、下記「東日本(東北関東)大震災障害者救援本部」まで>

 ●東日本(東北関東)大震災障害者救援本部・ホームページ
  http://shinsai-syougaisya.blogspot.com/ 

 ●NPO法人 ゆめ風基金・ホームページ
  http://homepage3.nifty.com/yumekaze/ 


 カトマンズ本願寺が落成しました 


 「はがき通信」の皆さまへ。本当にご無沙汰しております。向坊弘道さんの介助者の太田です。
 まずは、今回の「東日本大震災」で被災された方々にお見舞申しあげます。私は、ちょうどその日、3月11日(金)にネパール・インドより帰国しました。未曾有の災害の数時間前です。
 向坊弘道さんが亡くなって丸5年。今回は向坊さんのプロジェクトの集大成でもあります「カトマンズ本願寺オープニングセレモニー」に出席してきました。
 私もこれで「やっと……」という思いです。肩の荷が下りました。向坊さんはカトマンズ本願寺建設という大きな宿題を残して行ってくれました。私は彼の恩に報いるためにも「どげんかせないかん」とこの5年奮闘いたしました。その間、「はがき通信」の皆さんにも心配やご支援をいただきました。本当にありがとうございました。


●庭にあるストウパー(仏舎利塔)には、向坊さんの分骨が納められてます。


 思えば向坊さん亡き後、親交の深かった方々が次々と亡くなられていきました。訃報を聞くたびに、寂しさを感じずにはいられませんでした。しかし、私たちはこの世に「おぎゃー」と生を受けて死に向かって歩いているのです。このことだけは間違いないことです。それが少し早いか遅いかだけです。そして、先人たちは私たちに寂しくないように「思い出」という生きていた証を残して行ってくれます。ですから、今ここにいる私たちは精一杯生きて、たくさんの思い出をつくって行かなくてはいけません。仏教ではまた遇える世界を「お浄土」といいます。いつかきっと See you again!!




 今回皆さんに、一段落ついた御報告ができたこと嬉しく思います。今後の活動はこれからゆっくり考えていこうと思います。まずは今までの疲れから帯状疱疹(ほうしん)になってしまった体を休めることにします。

 NGOグリーンライフ研究所
 北九州市:代表 太田 美代子
 http://glij.shokakuji.or.jp/ 
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