はがき通信ホームページへもどる No.123 2010.6.25.
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も く じ
ballごあいさつ 編集部員:藤川 景
ball「はがき通信」からのお知らせ(編集委員募集)
ball転機 福岡県:E.N.
ball選択死カード不所持・・・ 広島県:玉ねぎおやじ
<特集!「はがき通信」懇親会in沖縄2010>
☆「はがき通信」懇親会in沖縄に参加 新潟県:T.H.
☆はじめての沖縄旅行 福岡県:M.I.
☆「はがき通信」沖縄懇親会に参加して パシャイ   大澤
☆ハワイ以来の飛行機旅行 大阪府:M.G.
☆「はがき通信」懇親会in沖縄にて 東京都:M.I.
☆OKINAWA 兵庫県:うめ吉
ball怠惰な棚ぼた人生〜人間、こんなことでイイのかい?!〜〈前編〉 東京都:M.N.
ballけい損者の人工呼吸とNPPV(非侵襲的陽圧換気療法)〈前編〉 編集顧問:松井 和子
ballゆずります(携帯用会話補助装置・手ぶら拡声器)
ball腰折れ俳句(15) 熊本県:K.S.
ball全員参加企画 いいモノ見つけた!〜3〜 神奈川県:コガメ
ball『臥龍窟日乗』―9・10台湾大地震― 千葉県:臥龍
ballひとくちインフォメーション


ごあいさつ

 頸損の集まりに出ていつももどかしいのは拍手のことだ。
 この春の沖縄懇親会のときもそうだった。人工呼吸器をつけた参加者が、いろいろな意味で長い道のりを越えて初めて懇親会に参加し、とぎれとぎれながらも懸命にスピーチするさまには胸を打たれた。しかし、スピーチを聞き終えてもわたしは黙ってすわっているだけだった。
 太鼓を叩きながら踊る創作エイサーもじつにすばらしかったが、頸損は拍手でたたえることができない。無反応では演者も気を悪くするのではないかと心配した。
 「待ってました」とか「ブラボー」とか、何か口で気持ちを表現してはどうか。――とむかしから思っているのだが、ちょっと恥ずかしくてね。でも、みんなで叫べばこわくない。「はがき通信」の懇親会だけでもやってみませんか。ほかにも何かアイデアがあったら提案してください。
 (そうだ、「沖縄指笛」を買ってくればよかった。口にくわえて吹くだけでホントの指笛のように聞こえるらしい。)

編集部員:藤川 景



 「はがき通信」からのお知らせ 


 ◇3人目の編集委員の募集について

 編集委員を募集いたします! 現在は、瀬出井・藤田の障害当事者による2名体制ですが、どうしても体調不良など、四肢マヒ者ゆえの不安があります。不慮の事態にも対応するためにも、編集委員を3人体制にして安定した編集体制を目指したいと考えております。
 編集委員は大変なときもありますが、とてもやりがいのある役割です。障害当事者で、電子メールの送受信ができるパソコン環境で、ある程度ワープロソフト(一太郎orワード)が使え、何よりやる気のある方が条件になります。自薦・他薦を問いませんので、募集いたします。裏表紙の「はがき通信」スタッフまでご連絡ください。



 転機 

44歳、C5・6、受傷歴22年

 去年の4月から福岡県で1人暮らしを始めて、1年がたちました。
 22歳の時(大学時代)、バイクの事故で頸椎5・6を損傷し、現在44歳、22年になります。事故してから、5年間は4つの病院を転々としました。その後、退院して、自宅で、両親の介護と、訪問介護、訪問看護、デイサービス、ショートステイを利用して、16年間、家で生活していました。
 そのような生活の中で、不安に思うのは、親も高齢になり、病気がちでもあったので、将来の生活のことでした。早く、将来の道筋を見つけたいと思ってはいたのですが、現実的に可能な選択肢は施設への入所しかないだろうと考えていて、いつ入所するか? 入所を希望してすぐに入れるのか? など、考えながらも、なかなか決めることができずに日々を過ごしていました。そんな折、けい損の友人を通して知り合った方から、障害者アパートでの1人暮らしを薦めていただきました。
 その友人は、1人暮らしが長く、彼の生活の様子も聞いていたので、自分もそのような生活ができたらと思っていたし(ただ、その時までは、住んでいる地域も違うし、経済的な問題など考えると、そんなに簡単なものではないだろうと思っていて、あきらめかけていたんですが)、タイミング的にも、もうあまり先延ばしにもできない、ちょうどいい機会であると考えたので、両親に相談してみたところ、賛成してくれたので、1人暮らしをすることを決めました。
 障害者用アパートの一室に、ヘルパー・訪問看護の事業所があり、そこのヘルパーが来てくれるので、安心感はあるし、部屋も12畳と広いんで、最適の環境ではないかと思いました。アパートの家賃は34,000円。年金と生活保護での生活です。
 アパートに入ってからのさまざまな手続きは、社長さんにやっていただきました。ただ、行政関係の審査等は、簡単にはいかず、社長さんにはたいへん労を執っていただいたと思います。





 入浴はアパート内の浴室で週2回、摘便週2回、排尿は、ユリドームを使っての自然排尿を尿パックにためる方法ですが、腎盂腎炎(じんうじんえん)になりやすいため、その予防として、毎日1回導尿してもらってます。主治医の往診が週1回あるんで、通常は通院がないのも大きいです。
 昼間は、事業所に職員が常駐しているし、書類の手続き等も代行していただいているので助かります。
 食事は、朝、昼は、冷蔵庫にあるものを調理してもらい(食材は近くのスーパーなどで買ってきてもらいます)、夜は、事業所のほうで用意してもらってます。
 普段は、パソコンや本読んだりして生活してます。1人暮らしでは、自分で目を通しておかなければならない書類もけっこうあり、そのへんはちょっと、めんどくさいんですが、いろいろ経験していかなくてはと思います。
 家を出て、新しい生活を始めて1年、とても早かったけど、今の生活、けっこう気も楽ですし、不便な面もないわけではないけど、楽しくやってます。生活する上での新しい知識、やり方というのもいくつか見つかり、今までとは違った環境で暮らすことによって得られたこともけっこうあったように思ってます。
 ここ数年、先のこといろいろ考えてみたけど、なかなか結論が出なかったんですが、去年、とてもいいタイミングで案内をいただいたんで、あまり迷うことなく決断できました。不安より、期待が大きかったと思います。自分にとって、とても大きな転機になりました。 そして今、貴重な経験をしていると思ってます。

福岡県:E.N.



 選択死カード不所持・・・ 


 自殺者年間3万人超との報道に驚きます。しかし、自分は生命を軽々しく笑い飛ばした軽損重度障害者で死軽論傾向があった。事故に遭うも生かされたラッキーを忘れる軽損暮らし。頸損者として、心身の苦痛など深刻な状況を体験せずに30数年生かせてもらった。お気楽障害者の典型的モデルぐらいな人生観をひっくり返す体験をした。
 過日、原因不明の体調不良で急遽入院し、地獄の淵を覗くしんどい思いをした。苦痛とか辛いとかが異常に高く数日間続いた。過去に体験したレベルを大きく超えて「我慢」の無意味さを覚えた。我が耳に自殺出来た(出来る)人はどれだけ幸福な人生だ。誰かが耳元で囁いたり、幻聴ではなく腹の底から地声が響いてきた。
 自分の意思で身体を動かせず楽な姿勢が選べない苦しさ。何時まで続く苦痛や我慢を考えると軟弱な自分を知る。還暦を過ぎ体機能の低下やこらえ性の無さも含めて、老後の介護事情や病気に大きな不安を抱く体験でした。特に、医療現場での自立生活をしている重度障害者の対応は厳しいものがある。医療制度自体の課題でもあろうが、治療と入院で日常介護を断たれる不便さに参る。
 「生きる」ことに一生懸命な「はがき通信」の皆さんに不適切な投稿となりますが・・・医療や介護の課題云々よりも、しんどさと我慢の限界論は無く、生命の尊厳とか安楽死の話題が会誌に少ない。
 自らの命を絶つ手段の無い(持ち合わせない)自分の立場を思い知らされたしんどさ。発狂の大声も出ずウーン、ウーンと唸る気力も出なかった。ドクターも様子を観察しましょうの抗生剤点滴で・・・成す術が無いんですよね。「自分の意思で選ぶ死」の選択肢が持てないわが身に、苦痛を感じない施しを優先して欲しいと強く思った。苦痛の除去=死ではないが生きる気力の限界を認める「何か」を願う。ギブアップ生命を認めない社会や倫理観、生命論や福祉医療制度。玉ねぎおやじの深刻でミクロな体験に頷く者は周囲にいない。回復した症状に喉元過ぎても熱さが消えず、虎と馬にネクタイを引っ張られています。選択死カード発給機を創る夢でも追いかけてみるかのう。玉ねぎおやじにブーイング?

広島県:玉ねぎおやじ

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