はがき通信ホームページへもどる No.115 2009.2.15.
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 大自然のバリアフリー住宅訪問


 全国頸損連絡会総会の神奈川大会でお知り合いになった、神奈川県H市にお住まいのM上さんのお宅にお邪魔いたしました。頸損レベルは僕と同じくらいで、首から下の完全麻痺のようです。
 新宿から小田急線のロマンスカー(古い呼び方^^;)に乗って約1時間で自然がいっぱいのH市です。大自然の中に溶け込んだ佇(ただず)まいが、時の経過を忘れさせてくれるような、素敵な住宅です。M上さんのお母様が駅まで、大きい電動車イスでも楽々乗れるキャラバンで迎えにきていただいたのでとても助かりました。<(_ _)>







 車イスくんはこちらから〜 ハロウィンが近い(昨年の10月に訪問)ので可愛い飾りが微笑ましいです。歩ける方は立派な玄関からで〜。お邪魔すると床は大理石の……は大袈裟ですが立派なコルクだ!! とにかく、凄いんです。10畳ほどの畳の一角あり囲炉裏(いろり)あり、うあ〜!ええなあ〜。さぁ〜こちらからと案内されたのは、なんと! なんと! 夢のホームエレベーター〜♪ ドアは両開きのなので、初心者の僕(電動車イス)でもバックする必要なく常に前進で出入りができる構造でした。







 2階に上がるとM上さんが笑顔で「こんにちは〜♪」、じつは頭脳が可哀想な僕は遊びに行く日を1週間まちがえてて、メールで「来週では?」ときたので、あぁ! やばい! とあわてて電話して、では、来週にお伺いします。しばらくすると、電話で「せっかくですから、よかったら、どうぞ」と快く言ってくださった経緯がありまして……^^;。
 さて、とっても優しいM上さんはマッキントッシュ(パソコン)の達人です。写真では分かりづらいですが、Mac OSの中でWindowsが、動いてます。これはデュアルブートいう技だそうです。マウス・スティック置き場は以前、入院してた湯河原の病院で作られたそうです。素晴らしいですよぉ〜☆ M上さんは神奈川頸損連絡会のIT担当者でご自身のホームページやblogもお持ちです。マジ素晴らしいホームページはこちらどうぞ〜(http://www.my-sky.jp/sin/)。





 M上さんの電動車イスはとても珍しく、ヘッドレストコントロールといって頭の動きで操作します。顔の前がスッキリしていて、パソコンを介助なしですぐにできます。何故か今回はM上さんのイケメン画像を撮らずに不細工な僕ばかりで……。<(_ _)>
 最後に本当によく見ないと気づかない天井走行リフターを、レールが動いて可動域がいっぱいです。離れている部分もドッキングします。僕の頭脳では理解できないほどリフターは動いてくれそうです。





 まだ、まだ、素晴らしい所がある住宅なのですが、遊びに夢中で美味しい料理をご馳走になったりで、超楽しんじゃいました。M上さん、お母様、お嬢さん、予定外の来訪、誠に申し訳ありませんでした。また、お時間がある時遊んでください。この場を借りてのお礼でした。<(_ _)>

東京都:T.S.



 紙の書類を電子文書に


 日々の生活をしていくと大事と思う書類を捨てられずにたまり、また、何か会議などに出かける度に書類がたくさん増えて整理に困っていました。その書類は2穴パンチで穴を開けて、2穴ファイルに入れて整理をしていましたが、十数年も経つとファイルも20冊をこえて、ある程度は分けていても、どこに、どのファイルがあるかわからなくなっていました。何か必要な書類を探すときに、たくさんのファイルから探すのは大変なことと、ファイルを出すのに介助が必要なことと、面倒なことや、場所を取ることもあり、必要なときに必要な書類を見ることができないことも多く、何のために保存しているのか歯がゆいことがありました。
 97号で特集の「パソコン入力の工夫」の中で、「パソコンのステック1本操作術(②ペーパーレス)」というY.I.さんの工夫のご投稿があり、富士通の「ScanSnap(スキャンスナップ)」にて紙の書類を取り込み、電子文書化(PDFファイル)して、パソコンのモニターで見て厄介な紙のページくりのストレスから解放され、電子文書のやりとりもインターネットで容易にしているということでした。
 これは整理に役に立つと思い、数ヶ月後に富士通のスキャンスナップを購入しました。手元にあったA4までの書類をトレイにセットして、ボタン一つで両面原稿を毎分18枚(36㌻)の早さであっという間にスキャンしてしまい、少しずつ手元の書類をスキャンしていきました。スキャンして電子文書化(PDFファイル)することにより、20冊の2穴ファイルの書類がDVD一枚に収まり、何より必要な書類を探すのに介助がなくても(人の手を煩わせるストレスがなく)キーボード操作で探せて、とても便利になりました。場所的にも必要最小限の2穴ファイル(「はがき通信」など)だけになりスッキリしました。なお、付属のソフトにて印刷も可能です。
 少し値は張りましたが、書類の整理に困っていたので、価格的にも納得して、購入して良かったと満足しています。Iさん、貴重な情報をありがとうございました。「はがき通信」の皆さんも書類の整理に困っていましたら、紙の書類を電子文書化(PDFファイル)を検討されてはいかがですか。




 「スキャンスナップ」
http://scansnap.fujitsu.com/jp/ 

編集委員:藤田 忠




 ひとくちインフォメーション 


 ★ 寒さ対策の蒸気の温熱シート

 寒さ対策としてこんなのを見つけ、去年から重宝しています。
 『蒸気温熱パワーシート(花王「めぐりズム」)』
 http://www.kao.co.jp/megurism/ 
 約40℃の温かさが5時間以上保てる、カイロのようなシート。直接肌に張るシートですが、下着の上からでもいいと思います。お値段は20個入りで約1600円、とちょっとお高めですけど、カイロの低温火傷が心配な方、試されてみては? 寒い外出時には、いいかも……。私はこわばる肩へ直接張りますが、全く火傷はしません。
 (情報提供:H県のM.K.さん)


 ★ 本の紹介

 『車いすの旅人が行く!—「心のバリアフリー」を求めて日本縦断—』
 目に見えないバリアを取り除くヒント! 高校三年生の時、ラグビー部の練習で脊髄損傷を負い、車いす生活になった元気印の元電通マン。その彼が、手助けしたい周りと手助けされたくない自分とを交錯させながら、北海道から沖縄まで訪ね歩き、ニッポンの現状を書き下ろす。



木島英登 著 講談社 出版 1,575円(税込)■太字で■


★ 人工衛星から自分の町を見よう

 Google Earthをインターネットで検索してフリーダウンロード。ゲーム感覚でやっている内に、自分の家の周囲が分かります。ジャンボ航空機が飛ぶ9,000㍍の高度から見るのが一番クリアです。
 (情報提供:ナマステさん)


 ★ 第2回全国頸損連絡会・日本リハ工学協会合同シンポジウム

 テーマ:「外へ出ようや!〜様々なバリアを乗り越えて外に出るための工夫〜」
 内容:重度障害者が外へ出るということについて、様々な角度から考えるシンポジウムです。
 このシンポジウムまでに頸髄損傷者数名が、「実現したいこと」に取り組みました。それは旅行、一人暮らし、電動車いすを使用することなどなど様々ですが、その取り組みの様子を写真や映像と共に報告します。
 そこには制度、環境、サービスなど多くの課題が見えてきました。それらの課題を参加者の皆さんと解決に向けて議論していきたいです。
 日時:2009年3月7日(土)
 会場:ニチイ学館神戸ポートアイランドセンター 大会議室(3階)
    神戸市中央区港島南町7−1−5
 主催:全国頸髄損傷者連絡会・日本リハビリテーション工学協会
 参加費:一般1,000円 障害者・学生500円(資料代)
 【プログラム】
 10:00〜      受付開始(神戸花鳥園入口にて) 
 10:30〜12:30 神戸花鳥園見学(入園料が別途必要)
         神戸花鳥園内にお弁当(1,000円お茶付き)あり
機器展示見学(3階・ホワイエ)
 12:30〜13:00 見学会:ニチイ学館バリアフリールーム(宿泊室)・機器展
 13:00〜13:20 あいさつ(全国頸損連絡会会長・三戸呂克美、日本リハ工学協会理事長・松尾清美)
 13:20〜14:40 僕らの「すっげえことやってみた」プロジェクト報告
             ・行ってみたプロジェクト(米田進一)
             ・関わってみたプロジェクト(藤田厳一)
             ・家さがしプロジェクト(桜井龍一郎)
             ・ひとり暮らしプロジェクト(赤尾広明) 
 14:40〜15:00 私のやってきたプロジェクト報告(須貝みさき<医師>)
 15:00〜15:30 休憩+機器展示見学
 15:30〜17:00 みんなでディスカッション コーディネータ:宮野秀樹 パネリスト:プロジェクト報告者
 17:00〜17:30 機器展示見学・移動
 17:30〜19:30 懇親会(神戸花鳥園)参加費3,000円
 ※一応2月28日(土)を締切日にしていますが、参加申し込みが300名に達すれば締め切りにします。

 《お問い合わせ》
 [全般]E-mail:gogo2-office@resja.gr.jp
 [交通・宿泊]E-mail:gogo2-access@resja.gr.jp
 FAX:078−974−1920
HP:http://hkeison.hp.infoseek.co.jp/(兵庫頸髄損傷者連絡会)
 詳しい案内は、随時上記のHPに掲載しています。申込みフォームも用意してありますのでご活用ください。宿泊に関してもホテル情報を掲載しています。
 会場であるニチイ学館のバリアフリールームは部屋数に限りがあり、参加申し込みされた宿泊希望者を優先的に紹介しておりましたところ、ありがたいことに埋まってしまいました。
 周辺ホテルも早期に埋まってしまう可能性があります。宿泊をお考えの方はお早い目に申し込みをされることをお勧めします。
 第2回合同シンポジウム実行委員会事務局
 兵庫頸髄損傷者連絡会 宮野
 神戸学院大学総合リハビリテーション学部 糟谷(かすや)










【編集後記】



 2月となりましたが、今年最初の通信ですので新年明けましておめでとうございます。皆様、お元気に新年をお迎えでしょうか。春が待ち遠しい今日この頃ですね。今年も、皆様からのご投稿を心よりお待ち申し上げております。どうぞよろしくお願いいたします。
 今年度から「はがき通信」は偶数月発行となり、お陰さまであたふたとせずゆっくりとお正月を過ごすことができました。編集レイアウトもよりスピーディーに編集作業ができるように外枠をやめ、偶数月発行を機にリニューアルしました。
 私の住む横須賀は年末から穏やかな天候が続いてよいお正月となりましたが、この平穏が世情と少しでもリンクする年になってほしい!と心から願います。
 今年は丑年ですね。個人的には“年女”(気持ちは24歳!?(笑))ですので、健康で楽しく充実した実りある1年にしたいなと思っているところです。まずは、今年は身体を少し鍛え直したいですね。昨年は欠場してしまった水泳大会にも、今年は再チャレンジしたいと思います。
 次号の編集担当は、藤田忠さんです。


編集委員:瀬出井 弘美







………………《編集委員》………………
◇ 藤田 忠  福岡県 E-mail:fujitata@aioros.ocn.ne.jp
◇ 瀬出井弘美  神奈川県 E-mail:h-sedei@js7.so-net.ne.jp

………………《広報委員》………………
◇ 麸澤 孝 東京都 E-mail:fzw@nifty.com

………………《編集顧問》………………
◇ 松井和子 和歌山県立医科大学
◇ 向坊弘道  (永久名誉顧問)

(2008.4.1.時点での連絡先です)

発行:九州障害者定期刊行物協会
〒812-0069 福岡県福岡市東区郷口町7−7
TEL&FAX: 092-629-3387
E-mail: qsk@plum.ocn.ne.jp

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