「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム オープニング・シンポジウム

明日のデジタル放送に期待するもの

 わが国でもテレビ放送のデジタル化が開始されています。
 デジタル放送の技術的な可能性は大きく、障害をもつ人ともたない人が同じ情報を楽しめる「情報バリアフリー」の実現が近づいていると言えます。
 しかしながら、そのためには情報の内容や、情報を送受信する機器の方式を適切なものにするなど、早急に対応すべき課題が多く残されています。
 その取り組み次第では、デジタル放送の可能性が活かせないばかりか、かえって使いづらいものにしてしまう恐れもはらんでいます。
 本シンポジウムでは、この分野の第一線で活躍する海外からの講師を招くとともに、放送業界、ならびに利用者(障害当事者)からパネリストを迎え、デジタル放送の明日の姿について話し合います。

 本シンポジウムは、「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム事業のオープニング・イベントです。

主催 「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム組織委員会
共催 障害者放送協議会

日時 2001年10月19日(金) 午前10時より
会場 江戸川区総合区民ホール 大ホール
    (東京都江戸川区船堀4-1-1 TEL:03-5676-2211)
     *都営新宿線 船堀駅 降りてすぐ <案内図>

参加費 無料

プログラム 下記参照

申込方法 (1)申込者氏名、
        (2)所属(団体名・学校名)、
        (3)ご連絡先(住所、電話、FAX、E-mail)、
        (4)車いす使用、手話通訳/要約筆記/点字資料必要の有無
        
        の4つを明記のうえ、下記事務局までFAX、E-mail等で
        お申し込みください。(下記の申込用紙もご利用ください)


<申込用紙を開く>


申込先(事務局)最終年記念フォーラム事務局
            東京都新宿区戸山1-22-1
            TEL:03-5273-0601 FAX:03-5273-1523
            E-mail: ap_forum@mx.normanet.ne.jp



プログラム

10:00 主催者挨拶
      経過報告 松友 了 (全日本手をつなぐ育成会)
 
 特別講演 八代 英太 (最終年記念フォーラム組織委員長)
 基調講演 河村 宏 (日本障害者リハビリテーション協会)

10:50

11:00 講演 マーク・ハッキネン
           (アメリカ/W3C WAI 研究開発グループ議長)
      〜アメリカにおけるデジタル放送の展望〜

11:40

11:50 講演 ブロア・トロンベック
           (スウェーデン読みやすい図書基金 所長)
      〜認知・知的障害者に分かりやすいデジタル放送〜

12:30 <昼休み>

13:30 講演 澤野 明朗
           (NECパーソナル企画本部シニアエキスパート)
      PCから見たデジタル放送のアクセス技術
      〜字幕放送対応〜

14:00 パネルディスカッション
      〜デジタル放送の可能性と課題〜

      コーディネーター 河村 宏

      パネリスト
       マーク・ハッキネン
       ブロア・トロンベック
        および利用者の立場から
       竹下 義樹 (日本盲人会連合/弁護士)
       坂上 譲二 (全日本ろうあ連盟)
       金子 健  (日本知的障害福祉連盟)

      質疑応答

16:30 終了

*敬称略




講師・パネリスト プロフィール

■ 講師プロフィール ■

ブロア・トロンベックブロア・トロンベック (スウェーデン読みやすい図書基金 所長)

1951年生まれ。ウプサラ大学院にて文学修士・理学修士を取得し、ストックホルム大学にて法律学、文化地理学を修めている。卒業後は、スウェーデン政府商務省、法務省、教育文化省等に務めた。現在、スウェーデン読みやすい図書基金の所長。この読みやすい図書基金では、読みやすい図書分野での開発と提供を主な業務としている。1984年より読みやすい図書関連の発行に従事し、異なったメディアでの読みやすい図書の活用、及びこの概念を発展させようと務めてきた。またトロンベック氏は、国際図書館連盟(IFLA)において、「読みやすい図書に関するガイドライン」を作成した中心人物の一人であり、読みやすい図書を国際的にも普及してきた実績がある。

マーク・ハッキネンマーク・ハッキネン (W3C WAI 研究開発グループ 議長)

氏は、情報へのNon-Visual(視覚に依存しない)インターフェイスを特徴とする製品を開発する会社、プロダクティビティ社の元上級副社長。1970年の後半より、研究プログロマーとして聴覚障害者セントルイス(アメリカ)中央研究所に勤務しながら、音声とスピーチを基本としたシステムに関わり始めた。コンピュータ産業に14年間従事し、キーボード、ディスプレイフォントから、ソフト開発ツール、マルチメディアCD-ROM、障害者が活用できる情報キオスクに及ぶ製品のユーザーインターフェイスの研究とデザインを担当した。1995年にはpwWebSpeak(シグツナブラウザ)の開発に携わった。WAI(Web Accessibilty Initiative)−インターネットの障害をもつ人へのアクセス・ガイドライン−に積極的に関わり、米国議会図書館音声録音標準化委員会のメンバーでもある。



■ パネリスト プロフィール ■


竹下義樹竹下 義樹 (社会福祉法人 日本盲人会連合/弁護士)

1951年2月15日生まれ。65年(中学3年)外傷性網膜剥離で失明。69年3月石川県立盲学校理療科本科卒業(あんま・マッサージ。指圧士修得過程)。71年京都府立盲学校普通科専攻科卒業。75年龍谷大学法学部卒業。81年司法試験合格。84年4月京都弁護士会に所属 京都法律事務所に入所。94年5月独立して竹下法律事務所を開所。京都府視覚障害者協会副会長。京都市身体障害者団体連合会副会長。京都ライトハウス副理事長。元京都弁護士会副会長(1997年)87年「点字毎日文化賞」受賞。89年「京都新聞福祉賞」受賞。74年9月より82年2月まで、京都市内の病院においてマッサージ士として非常勤勤務。

坂上譲二坂上 譲二 (財団法人 全日本ろうあ連盟 文化部長)

1951年1月14日生まれ。4歳のときに失聴。少年時代は転校が多く、平塚ろう学校など計4ヶ所のろう学校に通ったため、各地のろう者に幅広いネットワークを持つ。現在、藤沢市聴覚障害者協会副会長、社団法人神奈川県聴覚障害者協会理事長、神奈川県聴覚障害者連盟副理事長、財団法人全日本ろうあ連盟文化部長。特に、テレビ放送に字幕・手話を付加する運動に力をいれており、障害者放送協議会役員、NPO法人CS障害者放送統一機構の制作部長も務めている。演劇・文芸など趣味は多い。家族は妻(ろう者)と息子が2人。

金子健金子 健 (社団法人 日本知的障害福祉連盟 常務理事)

1949年生まれ。72年東京教育大学教育学部特殊教育学科卒業。74年同大学大学院教育学研究科修士課程修了(教育学修士)。79年国立特殊教育総合研究所研究員。82〜83年カリフォルニア大学UCLA客員研究員。84年明治学院大学文学部専任講師。86年同大学助教授。96年同大学教授(担当科目:障害児教育学、障害児臨床実習、教育心理学等)。その他、日本知的障害福祉連盟常務理事。全日本手をつなぐ育成会理事。等
著書:「特殊教育の展望」(共著)、「障害児のための授業法ハンドブック」(共編著)
3人兄弟の長男。末弟が知的障害をもっていることもあり、障害児教育の道へ。専門は認知の発達と支援。幼児の早期療育や統合保育、就学相談、学校教育における教育課程や指導法の問題、教育機器(パソコン)の利用、統合・交流教育の問題、就労・社会参加などに興味・関心がある。

(敬称略・順不同)



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