平成30年版 障害者白書

平成30年版障害者白書 表紙
平成30年版
障害者白書
内閣府
表紙の題字
金澤翔子かなざわしょうこ(雅号:小蘭しょうらん)さんの作品
1985年6月12日生まれ、東京都出身。ダウン症の書家。5歳から母の師事で書を始める。2005年銀座書廊で個展。その後、建長寺、建仁寺、東大寺、薬師寺、中尊寺、延暦寺、熊野大社、厳島神社、三輪明神大神神社、太宰府天満宮、伊勢神宮、春日大社等で個展・ 奉納揮毫。福岡県立美術館、愛媛県立美術館等で個展、ニューヨーク、チェコ、シンガポール、ドバイ、ロシア等で個展を開催する。2012年NHK大河ドラマ「平清盛」揮毫。国体の開会式や天皇の御製を揮毫。紺綬褒章受章。日本福祉大学客員准教授。文部科学省「スペシャルサポート大使」。
表紙の絵
平成29年度 障害者週間のポスター最優秀賞(内閣総理大臣賞)受賞
愛知県・犬山いぬやま市立犬山西いぬやまにし小学校1年 太田おおた いつきさんの作品
「もうどうけんってすごいな」

障害者白書の刊行に当たって

内閣府特命担当大臣 松山政司

障害者白書は、平成5年に施行された「障害者基本法」に基づき、毎年国会に提出している年次報告です。今回は平成6年から数え、25回目となります。

我が国は、平成26年に「障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)」を批准し、その理念を踏まえ、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」等の法的枠組みの整備を行い、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策の充実に取り組んできました。そして、本年3月、平成30(2018)年度からの5年間を対象とする新たな「障害者基本計画(第4次)」を策定しました。

新たな基本計画では、障害者権利条約の批准や障害者差別解消法の施行、2020年東京パラリンピック開催等の動きも踏まえ、ICT等の新技術を積極的に導入しつつ、移動の支援や情報の提供、心のバリアフリーなど、社会のあらゆる場面におけるバリア(社会的障壁)の除去をより強力に推進していくこととしています。今回の白書では、第1章で新たな基本計画について取り上げるとともに、全編にわたって、基本計画に関連する様々な施策や取組をTOPICS(トピックス)として取り上げています。

2年後の2020年には、いよいよ我が国で東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。世界中から障害のある人を含めたあらゆる人が集うこの大会は、我が国の先進的かつ充実した障害者施策を世界に示すことのできる絶好の機会であり、また、国際社会における「共生社会」への関心の高まりを共有できる場でもあります。今回の白書では、2020年の東京大会に向けた様々な障害者関連施策も掲載しており、我が国としては、これらも含めた障害者施策の推進に引き続き全力で取り組んでいく必要があります。

国民の皆様に障害者施策に関する理解と関心を深めていただくためにも、この白書が、多くの方々に広く活用され、全ての国民が、障害の有無にかかわらず相互に人格と個性を尊重し支え合いながら共生する社会を実現するための一助となることを願っております。

平成30年7月
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