「どこだい?」子ぶたは聞きました。
「メリーガーデンの下なんだ。 もし子ぶたさんがぼくにウソをつく気がなかったら、明日の四時にむかえに来るよ。 そしてリンゴを採ろうよ。」
次の日、朝四時にはもう子ぶたは起きていて、リンゴをとりに出かけていました。 おおかみが来る前に、家に帰るつもりでいたのです。 ですが、リンゴの木は遠くにありましたし、木に登らないとリンゴは採れませんでした。 そのため、子ぶたがリンゴの木から降りようとしていると、おおかみがやってきてしまったのです。 当然のことですが、子ぶたはとても恐くなりました。
やがて、おおかみが木の下にやってきて、こう言いました。 「子ぶたさん、なんでぼくより早くここにいるのさ! いいリンゴは見つかったかい?」
「あぁ、とってもいいよ。」子ぶたは言いました。 「きみにもひとつ、投げてあげるよ。」 そして、おもいっきり遠くにリンゴを投げました。 おおかみはリンゴを取りに行きました。 そのすきに子ぶたは木から飛び降りて、走って家に帰ってしまいました。